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10/24/2024, 11:46:11 AM

行かないで

「行かないで」そう言って私は彼の手を掴んだ。でも彼は、「めんどくさい女は嫌いだ」と言って出て行ってしまった。私が何をしたって言うのか。彼にただ結婚の話をしただけじゃないか。そう考えながら、私は届かないと思っていながら行かないでと泣き叫んだ。届かない、聞こえないと思いながら叫ぶと声がだんだん小さくなっていった。そして最後に私の口から出た言葉は一つだった。「いままでありがとう。楽しかったよ。」と。

10/23/2024, 12:14:29 PM

どこまでも青い空

どこまでも青い空を俺は今日も追いかけながらひたすら走る。足がつかれたり、止まることはなかった。今思えば不思議だ。ただそのおかけで、青い瞳がきれいな君に出会えた。どこまでも青い空をそのまま映したようなきれいな瞳。その瞳に引き込まれるようにして俺はその場に倒れた。その後の記憶はない。そして俺は今もひたむきに走っている。また君に会えると信じて。

10/21/2024, 10:15:49 AM

声が枯れるまで

声が枯れるまで叫び続ければ、君は私の苦しみをわかってくれるのかな?自分らしく生きてるだけなのに、いつもいつも「気持ち悪い」って言われて、悔しいって思ってんのに何も言えない自分が嫌いで嫌いでしかたなくて、親にも担任にもSOSは出した。でも、誰も気づいてくれなくて日々苦しい気持ちがつのっていくばかり。信じたいものを信じられなくて。自分さえも信じられなくなった私を君は優しく抱きしめてくれるかな?「大丈夫だよ」って言って手を引いてよ。「ねぇ目覚ましてよ。なんで私をおいて行っちゃったの?君がいなくなったら私はどうすればいいの?」そう言って私は冷たくなった君の手を握った。もう一度だけ目を覚ましてと上に祈りながら。

10/3/2024, 11:45:51 AM

巡り会えたら

巡り会えたら助けてほしかった。罵倒されて苦しくて死にたくてでも勇気がなくて死ねなくて。そんな日々が続いて僕はあの時出会った君のことを思い出した。あのときの君はきれいだったな。まるで空を映したかのようなきれいな目をしていた。でも俺は君と最悪な別れ方をしてしまった。もしも、また君と巡り会えたらあのときのこと君は笑って許してくれるかな。そんな叶わない事を考えながら俺は今日も仏壇の前で手を合わせる。「天国で俺のこと待っててね」そう言って俺は外へと駆け出していった。もし、君が今生きていたらどんなに良かったんだろうと思いながら。

9/25/2024, 11:36:36 AM

窓から見える外

窓から見える外は明るくてパラパラと小さな粒が降っていた。その粒の正体は小雨の雨だ。私はさみしげに窓から見える外の景色をじっと見つめる。見つめながらぼーっとしていると階段を登る足音が聞こえた。私は即座に布団をかぶる。「あんた何やってるの風引いてるんだから窓開けないで」そう言いながらお母さんは窓を閉めて出ていった。私はお母さんの言葉を無視して窓を少し開けた。数分後タッタッタッという足音が外から聞こえた。私は布団から飛び起き外にある歩道を見た。すると一人の少年が私に向かって手をふった。私もそれに応じて手をふった。するとその少年は「早く元気になってね」と言ってまた駆け出した。あの少年は1週間前から来る子。あの少年だけが私に元気をくれる最高の癒やしだった。でもこのとき私は知らなかった。あの少年の正体を。

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