何処かの白玉。

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3/15/2025, 4:05:34 AM

君を探して

3/13/2025, 11:54:45 AM

【半透明の君。】

※東日本大震災の描写があります。

「おかしいじゃん、何で先にいくの。」
僕は君の半透明の手を掴もうとした。
そしたらするっと避けられた。
__いや、すり抜けたの方が正しいのか?
君はふはっ、と笑って
「さぁね?」
といつもの意地悪な笑みを見せた。
「ねぇ、っ…てば、」
「もー、なぁに?」
「いかないでって、」
「それ…は、さ?」
しょうがないことじゃん、と君は言った。
「俺が見えてること自体が奇跡なんだから。」
「…そう、か、」
君は本当は死んでいる。
あの日の地震で。
かつて見た事がないような大きな津波と地震。
当時合わせて2万人を超える死者と行方不明者。
そう、東日本大震災だ。
その時はお互い小学生で、帰りのホームルームをしていた。その時だった。
ガタガタと大きな揺れが始まり、3分もの時間揺れ続けた。中には教室の備品などの下敷きになった人も居たが、血だらけで見ることはできなかった。
何とか屋上へ逃げた。高い高いところへ。
黒い水の塊が街を飲み込んだ。みんなで何日も泣いた。辛かった。ただただ辛かった。

その時に僕らの両親も行方不明になったり、亡くなった人も居た。僕も君もそのうちの一人だ。

「はーぁ…辛い…」
「そっか、俺が死んでから14年か?」
「そっか…僕と同い年だから…23歳?」
「うん、」
「…また、来年会える?」
「追悼と黙祷、お墓参りしてくれたらね?」
「っはは、分かったよ。」
「じゃあね、また来年。」
そう言って、半透明だった君は透明になって空へ消えていった。

3/12/2025, 1:27:24 AM

3/11/2025, 8:04:54 AM

僕は彼氏を痛めつけるのが好きだった。
大好きだからこそ
殴ったりする。僕が付けた痣を見て、
「俺は…っ、貴方のものですっ」
と泣きじゃくりながら言われた。
でも、そんなの日常茶飯事で。
スリルが欲しかった僕は、首を絞めた。
強く強く。
「がぁ…っ、ぐぅっ…」
苦しみに満ちたその顔が最高の僕にとっての媚薬で。
その後__僕は理性が飛んだ。
頭が上手く働かず、欲望のままに
首を絞め、痛めつけた。
「…っひゅ、が…っ」
だんだん呼吸がか細くなってきて、
普段だったら手を離すけど…
その時は手を離すなんて
頭には無かった。



気づいた時にはもう遅かった。
彼氏は息絶えていて、冷たくなっていた。
「…」
僕はその場に立ち尽くした。
僕がこの手で彼氏を殺したんだと。

嗚呼、神様…僕にもう一度チャンスをください…。

3/9/2025, 2:26:22 AM

タイトル:「隠れ家のある丘」

一人の少女、日南は小さな丘の上にある、誰も知らない自分だけの隠れ家を持っていた。そこは木立の中に隠れるように佇む小さな小屋で、窓からは緑の丘と遠くに広がる田園地帯が見渡せる静かな場所だった。

日南は放課後になるとこの隠れ家に通っては、ノートに絵を描いたり、好きな本を読んだりしていた。誰にも知られることなく過ごす時間は、彼女にとってとても大切な時間だった。

ある日、日南が隠れ家でくつろいでいると、そこに知らない男の子が現れた。驚いた日南は逃げ出そうとするが、男の子は優しく話しかけてきた。二人は徐々に打ち解け合い、やがて隠れ家で過ごす時間を共有するようになっていった。

次第に日南は、この隠れ家が自分のものだけではないことを受け入れ、男の子とともに、ここをさらに素敵な場所にしていくことを思い描くようになる。二人の出会いは、日南の人生に新しい彩りを与えていくのだった。

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