注意:自殺・グロ・(嘔吐匂わせ)描写
※一応百合です
「ひぐっ…あ゛あああ゛ぁっ」
私は子供の頃みたいに泣きじゃくった。
早く気づけていれば
もっと素直に言っていたら
そんな願いは何処にも届かず消えていく。
私の最愛の人が死んだ。
ついさっき。
「じゃあね」とだけ残して、
警告が鳴っている踏切に飛び込んだ。
私は脳がフリーズし、その場に立ち尽くした。
私の目にはこれが映った。
愛する人が「ただの肉の塊」になっている
赤黒い紅が飛び散っている
お揃いのキーホルダーがバラバラ
息遣いでさえ聞こえない
ただただ残酷で、愛する人が無惨な姿でそこにいる。
現実を受け入れられない。
頭がこん乱する。吐きけがする。息がうまくできない。めをそらそうとしてもそらせない。
「っう…ぇ……」
数時間前に一緒に食べようとした物が
胃液を纏ってびちゃびちゃと音をたてて出てくる。
胃や喉を通って逆流してるのが余計に気持ち悪い。
ものすごく気分が悪い。
涙が枯れ、目からは水が出てくることは無い。
だが、涙の跡が泣いたことを嫌でも示してくる。
「…あは、」
自分の乾いた笑いが耳を突く。
「…失敗しちゃった…」
独り言。
「もっと“正攻法”でやればよかったよね」
「ごめんね、やりすぎて追い込んじゃったね」
「虐めすぎちゃったね」
「何で、__?俺の相棒じゃ無かったの?」
「__!」
「_?___!!」
「はっ、はっ…」
細かい呼吸が部屋に響く。
何回もこの事は経験しているが、やっぱり慣れない。
廊下を挟んでのもう一つの向かいの部屋。
そこは、いつも口喧嘩をする両親の部屋だった。
「うぅ…」
情けない涙の混じった声が、
静かな僕の部屋にすぅっと吸い込まれる。
ドアを閉めているから、
何を喧嘩しているのか僕には全く分からない。
体育座りのような姿勢になって泣く。
只管(ひたすら)に泣いた。
「あ゛、ふぅ…」
すっかり落ち着いた頃、
ふと時計を見るとみんなが寝静まっている時間だ。
両親の口喧嘩もいつの間にか終わっていた。
最近は耳鳴りが酷い。まだまだ子供で若いのに。
車で高い山に登った時のような耳鳴りがするのだ。
「貴方さ、」
囁くような声が耳元で聞こえた。
声に関して敏感になっていた僕の身体は、
びくっと肩を揺らして怯えた。
「__」
「え?」
声が遠い。まるで、原っぱで叫んでいる時のように。
まぁ、実際は耳元で囁かれてるだけなんだが。
聞き返そうと声の主の方を見る。
でも、そこには何も無く声もしない。
僕だけが一人取り残されているような感覚に陥った。
僕はパニックになった。
頭が真っ白になり、身体を動かそうとしても
「どうやって動かすんだっけ?」
と思考がぐちゃぐちゃして意味が分からない。
「分からない」
それしか頭に無くて、いつの間にか寝落ちしていた。
(続き書くかは気分次第)
__あれ、“僕”の中にある“君”って何?
見た目は一緒、中身は違う君と僕。