さよならを言う前に
何もない空虚に叫びたい
叫びたい今まで言いたくても言えなかった事を
自称悲劇のヒロインな私を斬り捨てたい
嗚呼
下に見える光はなんで曇っても輝けるのだろう
空に見えるのは塵の山
鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?
「あなた」とは言ってはくれない
私はこの世の女王にも姫にもなれないから
毒りんごを食べた白雪姫のように助けてくれる王子様がいる訳でもない
''この世で一番美しいのか''は誰かが決めていいものではない
美しいがすべてではないから
毒りんごを食べた白雪姫はきっと『毒』だと分かって食べたのだろうか
白雪姫の美しさを妬んだ女王はそれだけの理由で娘に『毒』を渡したのだろうか
鏡は真実を映し出す
鏡よ鏡、この世で一番嘘つきなのは誰だろう?
空は淀む
いつまでも捨てられないもの
どれだけ怒られても
どれだけ生きるのが辛いと思っても
どれだけ死にたいと思っても
どれだけ嫌だと思っても
自分がゴミくずだと思っても
生まれてから大切に育てられたと言う実感はある
どれだけ大切だと言われても
どれだけありがとうと言われても
どれだけ頭を撫でられても
どれだけ凄いと言われても
自分が必要とされたことはない
誰かが言っていた
「人は自分に対するメリットを求めて人を選ぶ。デメリットを寄せる者には近付かない。そうして人生は成り立つ。」
塵クズな自分。
親不孝な自分。
役立たずな自分。
弱虫な自分。
怠慢な自分。
そんな自分がいつまでも捨てられないもの
この題を見た時、思ったのは
『家族のこと』でした。
空は雷雲
回りは闇でも真っ暗ではなく点々とした淡い光が空を彩る。波の音が辺りを支配し自分の足音は聞こえない。
「何してんの?入水は辞めた方がいいよ」
「酷いなー。僕は歩いているだけでそんな事思われるの?」
辛辣な同居人の言葉に思わずそう返してしまった。
歳も近い同居人はゆっくり僕に近付いて来た。
問を返す訳でも何をしてくる訳でもなく同居人は僕の横に並び歩幅を合わせた。
「と言うか…君そこなんでここに居るの?速く戻りなよ。あの人に気付かれたらうるさいよ?」
「それは同じだろ?」
あの人と言うのはは僕らのもう一人の同居人の一人のことだ。僕の中ではうるさい目覚まし笛さんと呼んで居る。
「僕はバレないから」
「なら、俺もバレない」
「…」
いつも何を考えているのかわからない顔が更にわからなくなった。
何故そんなに自信満々に言えるのか…。
「まあ、いいか」
「そうそう」
それから二人でフラフラと夜の散歩を始めた。
しばらくして同居人が口を開いた。
「おまえは──────」
同居人の声が夜風と波の音に遮られた。
「ごめん、なんて言った?」
「…別に」
「そっか…そろそろ戻るとするか」
「うん」
僕達は家に戻る道のりを戻った。
夜の音が僕らを包みながらさっきよりも速く退いた
…………………………………………………
おまえは、目を離すと何処かに行きそうだから
こんな事言ったっておまえは行くだろう?
今はいいよ。
その時が来ても嫌と言っても離してなかやらないから。
俺がおまえを引き止めるから。
空は曇天の星
誰かが奏でる音は時々速く時々遅くなるのです
誰かが奏でる音は小鳥のように小さいのです
誰かが奏でる音は拳のような大きさなのです
誰かが奏でる音はいつかは止まるのです
誰もが奏でる音色は儚くそれでも強いのです
その音色は誰もが持っている心臓が奏でるのです
ゆっくりゆっくりとした音色は次期に終わりを向かえるでしょう
それは果たして何年後なのだろう
空は曇天