白いワンピースを着て向日葵畑に向かう子は
泥濘に足を取られ白を土色に染める
父さんはそれを見て笑う
きっとこれは思い出に変わる
速すぎず遅すぎず過ぎ去る日々は
白いワンピースが掛けるよう
ずっと変わらない日はない
微かに残る匂いはあの麦わら帽子の匂い
段々意識が浮上する
嗚呼、これ狐に摘ままれただけの夢なんだ
空は黄昏
蝶よ花よと育てられた人は一体何になるのだろう
蝶よ花よと育てられたなら、僕は鬱になるだろう
恵まれ過ぎると現実を知った時
シンデレラが12時の鐘の音を聞いた時のように
幸せの時間はすぐに失くなるのだから
「蝶よ花よ」と言う言葉は一瞬で良いのだろう
その一瞬を求めて落ちていくんだ
どちらにせよ落ちていく
空は灰色
自分の小さな動きが未来に響く
過去の小さな失敗が未来に大きく響く
バタフライ効果のような人生
逃げ道は閉ざされた今
『努力は報われる』と言う言葉があるならば
それは本当に凄い人だけだと思う
かと言ってもそれは僕基準の凄い人の話
最初から始まっていたものはなんだろうか
いつから僕の考え方はこんなに曲がっていたのだろうか
曲がり過ぎて終わりの見えない道
終着点は自分でつくろうか…
自然に来るのを待とうか…
僕の人生お先真っ暗
今日の空は闇
アンタはいつも冷静
あなたはいつも前向き
おまえはいつも無邪気
アンタはむかつくけど正しい
あなたはうるさいけど居ないと困る
おまえはウザいけど居てくれると落ち着く
そんな君らは僕の太陽なんだ
本当に嫌になる時もあるけれど
本当にむかつくこともあるけれど
それでも大切なんだ
自分が霞むくらいに大切で
君らの死に目には絶対に会いたくない
見るなら僕が先に逝ってやる
これってフラグ?
そんなフラグはへし折ってやるよ
君らが消えるのは僕が消えた後だ
今日の空は三つの星空
毎日聞こえる鐘の音は
始まりの音であり終わりの音
僕は終わりの音がいい
金曜か土曜の終わりの鐘の音
終わればやっと寝られるから
空は曇天