ミントチョコ

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6/11/2024, 1:25:50 PM

題 街

一緒に歩きたい人がいる。
だけど、街に誘えない。
遊びにも、どこにも。

私の心が臆病だから。
一言声をかければいいのに

そしたら、結果が分かるのに。

それでもその結果すら
知るのが怖くてどうしようもない

一緒にいたいよ
隣でいたい
私の隣にはあなたしかありえないと
確信しているのに

臆病な心は

言葉を紡ぐのを拒絶する

結果を告げるあなたの顔を見るのが怖いから
あなたと話すのは
こんなに楽しいのに

この心のぐるぐるを
誰か収めてほしい
私はどうしたらいいの

どうしたら勇気が出るのかな

どうしたらあなたの横に並べる?

そんな事を考えながら
私は今日も平然とした顔であなたと話す

チャンスを伺いながら
あなたへの本心をひた隠しにしながら

6/9/2024, 8:33:19 AM

題 岐路

道が別れるときがある。
私の場合は・・・。

あの時告白されて、受けていたらどうなっていたんだろうって思う。

好き、までなってなかった。
だから断ったんだ。
それに小学校の時だった。

恋愛とかも分からないし。

でも、その子は背も伸びて、中3でとてもかっこよくなって、今や生徒会長をしてて、密かにファンクラブとかがある。

それで、私はいつも思う。
あの時、告白を受けていたら、私は彼の隣にいられたんだろうか。

今頃彼氏彼女になっていたんだろうか。

というのも・・・。
私はその子のことを、好きになってしまったんだ。
人気になってから好きになるなんてどうなんだ?と自分でも思うんだけど、でも仕方ない。

好きになってしまったんだから・・・。

でも・・・私は、ちらっと会長の隣にいる可憐な女の子に目を移してため息をつく。

彼にはもう彼女がいる。
私にはもうどうしようもない。

だからこそ・・・。だからこそ、考えてしまう。
あの時告白を受けていたら、そしたらあそこに立っていたのは私だったんじゃないのか?って。

過去に戻っても結果なんてきっと変わらなかったってわかりきってるのに・・・。
でも考えてしまう・・・。

6/8/2024, 7:48:44 AM

題 世界の終わりに君と

世界が明日終わるなら僕は誰といたいだろう
僕はテレビで核兵器特集をしているのを見て、ふと思った。

もちろん、僕が想っている君と一緒にいたい。
君は、今ここにいないけど、想いも伝えていないけど、最後だとしたら、絶対に君のそばにいたい。

君が僕のこと好きじゃなくても、側にいさせてほしい。
そして、もし困ったことがあったら助けたいし、苦しんでいたら励ましたい。

終わりまで、少しでも君に辛いことがないように。

もし、他に彼氏がいたら・・・
どうしようか。そこまで考えてなかった。

だけど、君が幸せなら、それでいいかな。
側でいられれば。


そこへ家へ来客がある。

「はーい」

出ると、君がいる。

「タカトくん、勉強する約束だったね、一緒にしよう」

君の眩しい笑顔。

「うん、ありがとう、僕が補習組なばかりに」

「いいよ、私、数学は得意だから、一緒に頑張ろう」

君は何でも出来る。僕は出来ない。
君はクラスの人気者。僕は人気なんてない。

だからこそ、君には相応しくない、想いなんて伝えられるわけがない。
君にはもっと素敵な人がいる。

だけど、側にいたい、君と・・・。
その気持ちが消えなくて。
こうしていられる時間を大事にしたいと強く願ってしまう。

「どうしたの?」

僕がそんな事を考えて、君を見ていると、勉強道具を出して、腕に抱えた君が不思議そうに問いかけてきた。

「ううん、何でもない。勉強しよう」

僕の気持ちなんていいんだ。君の幸せに比べたら小さいものだ。

想いなんて叶わなくていいから。

ただ、見守らせて欲しいだけだから。

世界がもし明日終わるのだとしたら、君の側にどうか僕をいさせて。

6/6/2024, 12:08:26 PM

題 最悪

最悪!嫌い!彼氏なんてっ!!
大っきらい!

私は心の中で思い切り叫ぶ。

明日のデート、急に理由もなくドタキャンされた。
明日行けなくなったってそっけないメール一通。

それで音信不通。
何通メールを送っても帰ってこない。

私の心は荒れてた。だって、明日のために、新しい服を買って、アクセサリーも合わせて選んで、持ち物もカバンも準備して、楽しみにしてた。

だから、メール一言でキャンセルなんて、許せるはずなかった。

悶々としながらベッドにあった枕を壁に投げつけて発散する。

そのまま・・・夜になって・・・。

夕飯を食べて、やけになって眠ってしまっていたみたい。

見ると彼氏から着信が何件か来てた。
ふんっ、今更なによ?

と意地悪な気持ちになるけど・・・。

もしかして、デート行けるようになったのかも?とちらと思って、電話をかけ直す。

「もしもし、ナツホ?」

彼氏の声・・・なんだか・・・。

「具合悪い?」

私は彼氏の声を聞いて、すぐに聞く。

「あ、うん、ごめん。昼は熱すごくて、メールするのやっとで・・・今ようやく少し動けるようになったから」

私はその弱々しい声を聞いて、自分のバカ、と思う。
彼氏はずっと具合悪かったんだ。電話して確かめればよかった。
あ、でも、具合悪いんじゃ、出られないか・・・。

「そっか、大丈夫?電話してて」

私は彼氏に聞く。ゴホゴホ咳が出てて苦しそうだ。

「ごめんな、明日のデート楽しみにしてたの知ってたのに」

私こそ、ごめん、と内心で思う。彼氏の事情も分からず責めてた。

「ううん、いいよ、具合悪いならゆっくりやすんで、また今度いこう。良くなるまでじっとしててね」

私は彼氏にそんな言葉を投げかける。
懺悔の意味も込めて優しく言う。

「ありがとう、優しいなナツホは」

彼氏の言葉に、あ、うん・・・さっき散々罵ってたから
という心の声はもちろん表には出さない。

「気にしないで、じゃあ、悪くなるといけないし、切るね、おやすみ」

私は彼氏のお休みの音声を聞いて、電話を切る。

「早とちり〜」

バフッとベッドに倒れ込むと同時にそんな言葉が出た。最悪なのは私だった。
彼氏を責めちゃってたな。
今度会う時はうんと優しくしよう・・・

私は天井を眺めながら密かにそう決意したのだった。

6/5/2024, 11:36:05 AM

題 誰にも言えない秘密

私には秘密がある。
でも、絶対にだれにも言わない。

だって絶対に困ったことになる。
だから、黙ってる。

「ナツミ」

名前を呼ばれて振り返る。

「リンカ」

ニコッと笑う友達のリンカ。
小テストを手にしてる。

「ねぇ、英語のテストどうだった?」

「あ〜、一応昨日勉強したし、満点だったけど」

私が答えると、リンカが手を叩いて目を輝かせる。

「さすがだね!ナツミ。親友として誇らしいよ」

(はぁ?なんでいつもナツミばっかりいつも満点なのよ、私だって一問間違えなだけなのにっ、悔しいっ)

リンカのセリフと共に心の声が聞こえてくる。

そうなんだ。私の誰にも言えない秘密は心の声が聞こえることだ。

小さい頃お母さんに心の声が聞こえることを言ったら絶対に人にその事を伝えたらダメだと言われた。
怖がられるからって。
人は、未知のものに恐怖を抱くし、自分の心を読まれるのを恐れるからって。

だから、私は心の声を聞こえないふりをしてる。

・・・でも聞こえてるんだ。
だからこそ、傷つくことが多い。

だって、みんな、心と表面の声が違うから。
だから、私は完全に人を信用していない。

心の声が聞こえてくるのは仕方ないから、それでも笑顔で対応するしかない。
聞こえないふりをするしかないから。

「そんなことないよ、リンカもいつもいい点取ってるじゃない」

私が笑顔で言うと、リンカも私に笑顔で返す。

「そんなことないって〜!ナツミには叶わないよ、自慢の親友だなっ」

(何嫌味言ってくれてるの?うっとおしい。どうせ見下してるくせに)

私はふぅとため息をついた。リンカといると疲れる。

「あ、サヤカ、何点だった〜?テスト」

リンカは新たな獲物を見つけて行ってしまった。
私は内心ホッとした。

「大変だったね」

その声にホッとして振り返る。
そこには友達のタカコが立ってた。

落ち着いてて、口数少ないけど、私はタカコが好きだ。
だって・・・。

「あれって自慢したかっただけたもんね」

(いつも大変だな、ナツミ。それでも笑顔で対応してて偉いな)

タカコの心の声はいつも穏やかで、私を肯定してくれる。

「あはは、そうなのかな?」

いつもありがとうと思うけど、心の声には応えられないから、私はタカコのセリフに答える。

「そうだよ、ナツミは頑張ったんだから、満点取ったのは当然の結果だよ」

心の声も同じことを言っている。

「ありがとう」

私は心からのありがとうをタカコに伝える。

秘密だから。絶対に。

でも・・・でも、許されるなら、いつか、もっとタカコに心を開けたら・・・私はタカコにだけは私の秘密を打ち明けたいって思っているんだ。

いつも私の気分を穏やかに、救ってくれるタカコにだけは。

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