ミントチョコ

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1/16/2024, 12:32:46 PM

「凄く月が綺麗だね」

私は美しく白に近い輝きを放つ月を見上げて言った。

「うん、そうだね」

彼氏は、微笑んで私に同意する。

「月っていつも綺麗だよね。三日月も、満月も、半月も。僕は好きだな」

「私も!月って、どんな月も見てると癒やされるよね?」

私は、彼の言葉に頷く。

今日は彼氏とデートの帰り道。

二人共何となく帰り難くて、ゆっくりと歩きながら家へと向かっていた。

「今日楽しかったよ、ありがとう」

彼氏が私を見て言う。

「私こそ、とっても楽しかった!また一緒に出かけようね」

私が笑顔で応えると、彼氏も笑って頷く。

それだけのことが嬉しくて、幸せで、有頂天になりそうな、ウキウキした気持ちになる。

「月って君みたいだよね」

不意に彼氏が言う。

「私みたい?」

「うん、色んな表情を浮かべるけど、どの君も僕は好きで、飽きないし、美しいって思うよ」

「あ・・・ありがとう」

私は不意打ちの褒め言葉に、かぁぁっと赤くなってしまう。

「私も、どんなあなたでも大好きだよ」

私がそう返すと、彼は私と繋いでいる手をギュッと強く握る。

「どうしよう。このまま、帰りたくなくなっちゃったよ」

彼の言葉に私も胸がキュンキュンして、止まらなくなる。

「このままずっと時が止まればいいのにね」

そんな事を言って見つめ合う私達。

全く進まない私達の帰り道を、月はいつもと変わらない優しさで照らし続けてくれていた。

1/15/2024, 11:21:03 AM

この世界は輝いてる

ルンルン♪

私はスキップしながら歩いていた。

雨上がりの美しい青い空、ふわふわした雲。

水滴の残るあじさいにはカタツムリが這ってる。

全てが綺麗でステキな世界。

前方に登校中のタカシくんを見つける。

「おはよー!」

私が満面の笑みで話すと、タカシくんは私をチラッと見たきり視線を前に戻した。

「・・・おす」

「タカシくんも、雨上がりの美しさに感動していたの?!」

私がクルッと回って楽しい気持ちに浸って言うと、タカシくんは、首を降って言う。

「嫌。最悪。そもそも雨嫌いだし、雨降った後って湿度でじめじめするし、靴汚れるし、俺の嫌いなカタツムリもいるし。本当、朝から気分悪い」

「えっ、そうなの?タカシくん、晴れの方が好きなんだ〜!そっかー♪晴れの日も、気持ちいいよね!明日は晴れるかなぁ?」

私は、タカシくんの言葉に、明日の晴れの日に想いをはせた。

タカシくんは、眉を少しひそめながら言う。

「晴れだって、暑くなるのは、俺は嫌いなんだよ。汗出るし、日差し強い中、学校行くなんてだるいだろ」

ゆっくりと歩きながら叩き出すように言葉を発するタカシくん。

「うんうん、暑さと日差しには、日傘とかオススメ!私、こないだお気に入りの日傘買ったんだ。そうそう、最近携帯扇風機流行ってるんだって〜!タカシくんも買ってみたら?あ、一緒に買いに行ってみる?」

私の言葉にタカシくんは激しく首を振る。

「は?なんで一緒に行く必要あんの?別にいいよ、携帯扇風機とか高いし、お金もったいないし。おまえってなんかズレてるよな、いつも」

「ありがとー褒めてくれて♪私いつも褒めてもらえるんだ、嬉しいなー。じゃあ、扇風機買ったら一緒に使おうね?タカシくんと一緒に使ったら登校きっと楽しくなるねっ!」

私の言葉に、タカシくんは、ギョッとしたような顔をして見てくる。

「何言ってんだよ!そもそも褒めてないよ。・・・はぁ、もう・・・面倒臭いからそれでいいよ」

タカシくんがそう言ってくれるので、私はますます楽しい気持ちになってくる。

「タカシくんって、優しい♪」

「優しいって定義、完全に間違えてると思う・・・」

タカシくんは呆れたような顔で私の顔を見る。

何か、こうしてしっかり顔を見られるのは初めてかも・・・。

「まっ、でもこうして面白人間に会えて退屈はしてないかもな」

「え?誰のこと?」

面白人間を見たくてキョロキョロする私にタカシくんは「マジか」と信じられないものを見るかのような視線を向けて来た。

「行くぞ、遅刻する」

「はーい♪」

さっさと歩くタカシくんの後を、私は弾んだ足取りで追いかけた。

今日も私の世界は輝いてる。

1/14/2024, 11:33:21 AM

「どうして?」

どうして私じゃだめなんだろう?

先輩には中1から付き合ってる彼女がいて

私は先輩のこと小6から好きだった。

言えずにいた。
言えずにいたその間に

先輩は好きな人を見つけて、その人と付き合ってしまった。

頑張って話しかけたのに。

挨拶して目に止まるようにしたのに。

何がだめだったのかな?

もし私が小6の時に告白していたら
 
先輩の横に並んでいるのは私だったのかな。

黒い思考が私を埋め尽くす。

今日も私は先輩に挨拶する。

横には先輩の彼女がいて

先輩は一瞬私に笑いかけておはよう、というとすぐに彼女に目を向ける。

柔らかくて特別な視線を。

私はその視線を見たくないのに

先輩に向けられる一瞬の笑顔を見たくて声をかけてしまう。

切なくて嬉しくて、絶望

この感情の波から

誰か助けて

1/13/2024, 1:40:12 PM

夢を
夢を見ている

いつでも私はその夢の中で冒険や生活をしている

小さい頃から見ている夢

どこか知らない場所

草で編まれた住居
食物は野菜と果物だけ

空に見える月らしき惑星は2つ

そんな村で私はユラクと出会う


幼い頃から一緒で

私が成長する度にユラクも成長する

そのスラッとした整った顔に
私は恋をした

でも誰に言える?
誰に告白できる?

私の不確かな夢にしかあなたはいない

ユラクのこと、夢ではこんなに確かに触れられるのに

私の想いは現実では叶うことがない

好きだよ

好きだよユラク

でもあと何回夢で見ることが、会うことが出来るんだろう

不安で泣きたくなる

あなただけを見ているのに
次に逢うことが出来ないかもしれない恐怖

あなたのことが好きだから

今日も眠りにつく


あなたのもとへ行きたい

せめて限られた時間なのならば
少しでも多くあなたの側にいさせて


私は1秒でも長くユラクといられるように神に祈りながら

今日も静かに眠りにつく

1/12/2024, 12:26:41 PM

「ねえ、私達ってずっとこのままだよね?」

私は、カフェの向かいでコーヒーをすする彼氏を見て言った。

「何?ずっとこのままって?」

無関心そうな彼は、携帯を眺めながら私に返事をした。

「だから、ずっと、こうして一緒だよね」

私は彼氏の態度に不安を覚えながら言う。
冷たいというか、今いち私のことが好きなのか読めない彼。

クールな人が好きという私の性格の為に、こうしていつも付き合ってみるとやきもきするんだ。

「ずっと一緒なんて約束できないけど。未来のことを俺に聞かれても困るよ」

携帯から顔を上げて呆れたような顔で私を見る彼。

「そ、それは約束っていうか、必ずはないかもだけど、こういう時って嘘でもいいから、合わせるものじゃないの?」

私は一緒にいるって言ってほしくてさらに追求する。

「嘘で言って嬉しいの?」

彼の冷たい瞳は揺らがない。

「いや、それは、嬉しくないけども・・・」

私がしどろもどろになると、彼はため息をついた。

呆れられちゃったかな?

「分からないかな?」

「え?何が?」

彼の言葉に訳が分からず聞き返す。

「今こうして君との時間作ってるのは、君が一番大切だから。未来なんて不確定なものより、今確定してることを大事にしたら?」

「あ・・・」

言われて気づく。そうだね、私、不安ばかりで、今より将来のことばかり考えてた。

「そうだね、今会ってる時間を大事にするね」

私が彼にほほえむと、彼の表情も少し緩む。

彼の表情が優しくなるときがたまらなく好きだ。

「好きだよ」

と私が笑いかけると、

「知ってる」

とすまして言う彼。

冷たいように見えるけど、私は彼の優しさも知ってるんだ。

だから、何年後も一緒にいられるように、彼といる時間を大切にしたいと心から思った。

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