帰燕[Kien]

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8/2/2024, 2:59:02 PM

作品No.124【2024/08/02 テーマ:病室】


 今でも、時折思い出す。
 母方の祖母に連れられて行った、どこかの病院。私は、おそらく祖母の手づくりなのだろうワンピースを着けていた。
 薄暗い病室のベッドに、一人の痩せた老婆が横たわっていた。目を閉じて、動かない。眠っていたのか、昏睡状態だったのか。
 ただ、それだけの記憶。
 その老婆が自分にとってどういう間柄の人なのか、よくわからないまま今に至るけれど。
 思えばあれが、私の記憶にある最も古い病室の記憶。

8/1/2024, 2:37:44 PM

作品No.123【2024/08/01 テーマ:明日、もし晴れたら】


明日が
晴れだろうが
曇りだろうが
雨だろうが

仕事なのはかわらないので

私はただ
明後日の
貴重な土曜休みのために
明日も生きるのです

7/31/2024, 2:26:46 PM

作品No.122【2024/07/31 テーマ:だから、一人でいたい。】


他人になんて
興味がない

他人の話なんて
どうでもいい

他人と話を合わせるなんて
めんどうくさい

だから
一人でいたい

でも
独りは苦手

めんどうくさいのは
私の方かもしれない

7/30/2024, 2:44:28 PM

作品No.121【2024/07/30 テーマ:澄んだ瞳】


 あれは、いつのことだったか。
 美しい目のネコ様に出逢ったのだ。
 まるで、美しいガラスでできたかのような、そんな目をもったネコ様だった。あまりの美しさに魅入られてしまうほど、それは本当に美しく綺麗な目だった。
 あのネコ様は、今どうしているのだろうか。幸せなネコ生を、過ごしているといいな。

7/29/2024, 2:24:05 PM

作品No.120【2024/07/29 テーマ:嵐が来ようとも】


 あなたは嘘つきね。
 「たとえ嵐が来ようとも、あなたの隣にいる」——なんて、私に希望を抱かせたくせに。
 わかっていたわ、本当は。あなたが、いろんな人にそう言っていることくらいは。そういうあなたの姿、容易に想像ができるもの。
 それでも、夢を見てしまったの。
 こんなに激しく風が吹き荒れても。
 こんなに激しく雨が叩きつけても。
 あなたが、私の隣に来てくれるって、信じてしまったの。

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