不条理なことが人生には多くて
悲観せずには居られない。
きっと今の自分が明るい気分か
暗い気分かで変わっていくんだろうけど
不条理なことが減っていったら
幸せは増えるかな?
─────『不条理』
「僕もう5歳だしお兄ちゃんだから泣かない!」
ペタペタと足音を立てて
ご飯の準備中の私に言ってきたね。
「ほんとに?」
君の目線に合わせて私は言う。
「うん!!泣かない!!」
自信満々に言うからなんだか嬉しくなって
「頑張るんだよ」
そう言うと君は弟と遊んでくれた。
ドタドタ
バタバタ
ペタペタ
パタパタ
「おうちで走り回ると危ないよ」
私が言うと
「「はーい」」
2人揃って返事するのに止まる気なんて無くて
ほっとく事にした。
突然サイレンのような君の泣き声で
その場に駆け寄った。
「大丈夫?何したの?」
「あのね、壁にバーンってね、当たったの。」
君を抱っこして落ち着かせる
「それで痛くて泣いちゃったの?」
「うん。」
「大丈夫,大丈夫だよ」
まさか泣かない宣言されてから
数時間後に泣いているなんて思いもしなかった。
けどまだ良いよ
痛かったら泣いていいし
寂しくなっても泣いていいよ
それでも君は日々泣かないように頑張るんだろうな
私は君のその成長が嬉しいな。
─────『泣かないよ』
これは、小さい頃のお話
もうすぐ目的地だというのに
私はその道を通れないでいた。
よく吠える犬が居て
どうしても怖くなって通れない。
「大丈夫?俺と一緒に行こうよ。」
そう声をかけてくれたのは
クラスの人気者の君だったね。
手を差し伸べてくれた君
私は怖がりだから震えた手を差し出したけど
笑顔で私の手を取って
私を犬から守るように歩いてくれて
心臓がバクバクした。
みんなに人気なのはそういう所なのかも
なんて思ったりした。
そんな君は今でも私を安心させてくれる。
雷が怖くて停電も怖い
こんなどうしようもない
怖がりの私を君は助けてくれた。
「ごめん。いつも」
「良いよ。助けたいじゃん好きな人のこと。」
なんてドキッとする言葉をかけてきたり
助けてくれたり
怖がりの私を安心させてくれる君が大好きだよ
─────『怖がり』
「何で星って流れるの?」
私と貴方は子の突然の問いに驚いたね。
「うーんお空の星がいっぱいになったから
違うところに行くために流れてるんじゃないかな?」
「そうなの?パパ」
「そうだよ。違うところに行くために流れてるんだよ」
「じゃあ星取りに行きたい」
「星を取りに行くより
願い事した方がいいんじゃない?」
「ねがいごと?」
「星が流れる時にお願いごとすると叶うんだってよ」
「お願いごとしたい!!」
なんて3人で楽しく会話を楽しんだ。
今日の空も星が溢れているみたい。
すごく綺麗で美しい。
またいつかこの星空を見に行こう
─────『星が溢れる』
彼女が僕に向ける安心した顔が好きだ。
その安らかな瞳の中に僕だけを写して欲しい。
なんの曇りもない瞳が
僕だけを捉えて離さない。
「何?」
僕は思わずそう言った。
彼女の目線は心地よくて同時に恥ずかしさもあった。
「ううん,なんでもないよ。」
そう笑いながら答える彼女の姿は可愛らしいと感じた。
いつまでもその顔を僕に向けてくれたらいいな。
─────『安らかな瞳』