親から逃げるように俺は橋の下に隠れた。
俺の親はいつも完璧を求める。
「兄はできているのになんであなたはできないの」
何度言われた言葉なんだろう
比べられるなんてもう嫌だ。
俺は今年受験生で
進路を決める時に逃げ出してきた。
兄はこんなことしなかったんだろう。
そう思いながら俺は俯いた。
俺がどんなに抵抗しても
母や父には聞かないだろうけど...
「何してるの?」
顔を上げるとそこには小学生くらいの女の子がいた
「逃げてるの」
「鬼ごっこ?かくれんぼ?」
「うーん,どっちも」
「じゃあ隠れ鬼かー」
「君は何してるの?」
「遊んでるよ」
「お兄ちゃん悲しいことあったの?悲しい顔してる」
「え?...うん,そうかも。悲しいことあったんだ。」
「大丈夫?」
「大丈夫じゃないかも」
「じゃあ私と遊ぼ!」
そう言って少女は俺の手を引いて走った。
少女はニコニコしながら俺と遊んだ。
俺もつられて笑顔になった。
「お兄ちゃん元気になった?」
「うん元気になったよ。ありがとう。」
「でも泣きそうな顔してるよ?」
「君が優しくしてくれたから嬉しくなったんだよ。」
「え!!私優しい?やったー!!」
この場所で出会った小学生の少女に
俺は救われたと思う。
元気をもらって笑顔をくれた。
彼女の優しさに救われた。
落ち込んでいたことを忘れさせてくれた。
この場所で出会ったあの子に
「ありがとう」を送る
どうか彼女が悩んだ時
彼女みたいな子が現れて
救われるといいなぁ
人との出会いの大切さを学んだ日
俺は少し強くなった。
─────『この場所で』
誰もがみんな同じってことは無いし
そんなに困らなくて悩まなくていいと思います。
私にはテストは絶対に
高得点をとりたい友達が居るんだけど
私は赤点回避してますようにって思ってるのに
勉強しない。
この場合は勉強した方が良いのだけど
私は勉強が好きじゃないから
勉強に縛られたくないって
思ってしまうんだよね。
これっておかしいのかなぁ?
私はそれが自分らしいから
困ったり悩んだりしてないけど
皆とわざわざ無理して同じにする
必要はないんじゃないかなって思います。
誰もがみんな一緒じゃないし
あんまりみんなと一緒にしないとって思わない方が
自分をもっと出せると思います。
どんなあなたも素敵です。
─────『誰もがみんな』
感謝の気持ちを伝えたくて
君に花束を送るよ
「いつもありがとう」
─────『花束』
君にはスマイルが似合うよ
でも周りにも無理して笑顔をとおそうとするところ
嫌いだよ
俺の前だけでもいいから
スマイルも休憩してもいいんだよ。
見られたくなかったら
俺の腕に飛び込んで
しっかりと受け止めるから
無理してないにこにこスマイルの
君の笑顔が大好きだよ。
─────『スマイル』
どこにも書けないこと。
書くことは出来ないけどあなたにだけ教えてあげる。
だから少し屈んでよ。
耳打ちであなただけに教えるから。
「あのね,誰よりもあなたが大好きだよ」
「...」
「ねぇちゃんと聞こえた?」
「聞こえたよ。俺も好きだよ。」
「でもなんでどこにも書けないの?」
「それは...少し恥ずかしいから」
そう言って頬を赤く染める君が愛おしい。
書くのは恥ずかしいのに
口に出すのは大丈夫なこと
ちょっと可笑しくて
そんなとこも嫌いじゃない
むしろ好きだよ
─────『どこにも書けないこと』