急に自分が自分じゃなくなる時がある。意味もわからないグチャグチャな心と頭が支えきれず、ベッドや床に横になっていたり、普段は音楽を聴くのに、聴くことすらできなくなる。
あれが嫌だった、こうすればよかった、これしたい、あれ見たい、という思考すら出来ず、本当に無の状態へ還る。それでも、何かで埋め尽くされた心と頭がある。
わかるだろうか。いや、わからないだろうな。自分でもわからないのだから。
正直、疲れてしまっているのだろう。何かに追われることも、押し付けられることも、生きることですら。
どうしたいのか、わからない。取り敢えず、本当に何もしたくはない。
この気持ちが晴れるまで、私はここに留まれない。
それじゃあ。また。
No.21 _正直_
本日、霧つゆの誕生日。
自由な芽を潰してしまう貴方がたよ。なぜ、そんなことができるのか。
鳥かごに何時間も入れられた我々は空を見上げるだけで、飛ぶことは許さない。
「自由に」「個性を」そう語ったのは偽りか。
断れない約束事を増やされ、我々の自由を取り消し、尚且つ月前から言わぬは、社会人としてどうか。
「徹底して」「今後は」そう語るが、見て見ぬふりをして、何人の命が地へ落ち、何人の足が止まったか。
私は嫌いだ。貴方がたが嫌いだ。常に頭の回らない指示をぶつけ、常識的では無い行動をし、報告すらまともにできぬ貴方がたが嫌いだ。
私は嫌いだ。咲く花を摘む貴方がたが嫌いだ。他を見よ。どんなに自由だったか。どんなに私達に輝いて映ったか。
私は嫌いだ。自分たちに非が無いよう語る貴方がたが嫌いだ。我々生徒を変えたくば、貴方がたが変われよ。他に耳を傾けよ。他に語れば「それはおかしい。」そう口をつけられるぞ。
私は嫌いだ。口だけ立派な貴方がたが嫌いだ。貴方がたが「この学校を変えたい」そういうが、貴方がたは変わろうとしているのだろうか。申し訳ないが、私達には変わったようには一切思えない。
貴方がたは、雨のようだ。冷たく降りしきる、雨のよう。貴方がたが語る姿は、気が沈み、頭痛がする。冷たく不快である。
全員が全員そうとは言わぬ。ただ、私の行きゆく場所では、そうである。
No.20 _降り止まない雨_ ノンフィクション
音楽を聞くのが好き。メロディーもそうだが、歌詞を見たりするのも好き。可愛いものからカッコいいものまで、好きなジャンルは沢山見漁った。
私が好きなのは、小説のように「起承転結」になっている曲や、誰かへ宛てた曲が好きだった。感情移入しやすく、凄く曲と一体化している気分になれて、本当に好きだった。
だけど、今は違う。
「離れないで。」「側にいてね。」という歌詞が大嫌いだ。聞くだけでフラッシュバックをする。あの日のことが、あの子のことが。
嫌いになってごめん。離れていってごめん。
それでも、人のトラウマを喜ぶ人とは一緒には居れなかった。
貴方が、「離れないでね。」「ずっと側にいてね。」と何度も私に捧げてくれた言葉。今では、それが恐怖でしかなくて嫌いだ。
ずっと、記憶に蔓延って、貴方から逃げ出せない。
それじゃあ、さようなら。逃げ出せない追憶よ。
No.19 _逃げ出す_ ノンフィクション
鈍く低い音が目の前で鳴った。爆発音に近いようなパンクしたような音。地をガリガリとタイヤが齧り付くように音を立て、ガードレールに車体が当たった。
やけに心臓の音が近くて、自分の息遣いがよくわかった。本当にカヒュというような、震えているようで、正常なものではなかった。
足が震えて、立っているのか、ぐらついているのかわからないくらい感覚が鈍っていった。
「あ…え…?」
周りの大人が、私の肩を揺すり
「君!怪我は!?」
と、言われるまで私はただただ、理解が追いつかない頭と、前にも出れない足を硬直させ、倒れ込む友人を見ていた。
「」
ハクハクと口を動かしても声は出なかった。
私と友人の最後の思い出は一方的であり、私だけに残していった。
No.18 _突然の別れ_