子供のようになれる時間
仕事で身も心もクタクタになった私。
そんな自分にも、楽しい時間はある。
家に帰ると家族や仲間がお出迎えしてくれる。
皆今日も元気で、どんな私でも気兼ねなくお出迎えしてくれた。
ふざけ合って楽しんでるやつ、真面目に勉強してるやつ、コーヒー飲んで夜景眺めてるやつ、ゴロゴロしてテレビ見てるやつ、にこにこまったりしてるやつ、変な趣味に没頭してるやつ、
そして、私をあたたかく包んでくれる優しい母。
皆大好きで、私は自然と子供のような気持ちになり今日も一緒に過ごした。
短い小説 『放課後』
「今日の授業はここまでだ」
今日の時間割が終わり、皆は一斉に帰る支度をした。
次々と帰っていく中、私は帰る準備もせず窓を見ていた。
全員が帰ったあと、私はようやく動いた。
「ケッ」机の足を勢いよく蹴った。その反動で椅子も動いた。
今日はめちゃくちゃな日だ。ふざけんな。
誰でもこういうことは一度はあるのだろうが、私はここ何日かイケてない。失敗だらけの恥だらけ。もう自分が嫌になった。
「あーふざけんなー!」私は次々に溜まってた本音を吐き出した。
すると不思議と、気持ちが少し楽になってきた。
今はもう放課後だ。過ぎた時をイライラし続けてももはや無駄。
「おし、メシ喰おう」
またイライラはぶり返すかもしれないが、食べて寝て誰かに相談すりゃ勝手に落ち着くだろう。私をイライラさせたヤツらに自分の時間すり減らされてたまるか。
解放された私は無敵であった。
短い小説 『カーテン』
あれは少し前の話。私は家でテレビを見ていた。
夜が寒い季節になりつつ、空はすっかり秋の夕暮れ。
「うぅ、、寒い」
身震いしながらシャッターと窓を閉める。
最近私は人生で必要な知識を得ることに必死だ。
特に投資はやっておいた方が良いと確信し、今日も本と動画を見る。
そんな時だった。
サラサラ…
最初は気のせいだと思っていた。しかし、
ユラユラ…
カーテンが僅かに揺れていた。風もないのに。
窓も確認したが、ちゃんと閉まっていた。
背筋が凍った。
たまらず私は立ち上がり、カーテンを注意深く見た。
しかし何も起こらなかった。
気のせいか?勉強のし過ぎで疲れたらしい。そう自分に言い聞かせ、少し休もうと腰かけた。
ウトウトして頭も目もボーッとしていたが、カーテンの端から何かが出てくるのが見えた。その姿を見た時、一瞬時が止まった。
ムカデであった。
私は悲鳴をあげ、そいつを退治やら処理やらするのに数時間はかかった。
おかげで投資の知識は全部どこかにぶっ飛んでしまった。
それから数日はカーテンを見るのも触るのも近づくのも怖い日が続いたのだった。
短い小説『束の間の休息』
土曜日。
世間は休みで一番テンションの上がる曜日だ。
そのためか、街中はどこもかしこもワイワイ楽しそう。
対して、私は仕事に追われ、疲れた足で夜道を歩く。
息抜きとして甘いものが欲しくなり、近くのフードコートに寄ることにした。
お気に入りの店がそこにはあり、今回もその店でシュークリームを買った。
外はカリッ、中はトロ~。まさに理想の食感。私は一気に幸せになった。
何となく厨房を覗いてみた。厨房では何人もの店員が一生懸命働いていた。
彼らがいなければ、こんな美味しいシュークリームは食べられなかっただろう。
何不自由なく贅沢な休息ができているのは、こうして働いている人たちがいるからなのだろう。
私は誰かを幸せにしているのだろうか。これからもっと立派にならねば。
そう思い、私は食べ終え、フードコートを後にした。
力を込めて、、、
・力というのは不思議だ。
力を込められたものはみんな輝き出す。
力を込めている者がまるで魔法使いみたいに見えてくる。
・力はある意味コミュニケーションの一つだ。
言葉にしなくても、気持ちに力が籠っていれば、相手にしっかりと伝わる。
たとえ伝わらなかったとしても、力は人を裏切らない。何度も努力すればいずれ伝わるし、より強い力を込めれるようになる。
そうやって、自分で掴んだ成功は偉大な経験となり、力を込める楽しみや喜びに目覚めていく。