ほこりの行く先
とある電車の中で、小さなほこりがふわふわ漂っていた。
ほこりは、風に乗って散歩していて、うっかり駅で停車してる電車に入り込んでしまったらしい。
いけない!と気づいた時には電車の扉はピシャリと閉まり、外の景色が通り過ぎて行く。
どうしよう、、
ほこりはしばらくふわふわ。しどろもどろの右往左往。
このまま床に落ちると人に踏まれてしまう!
しかしここで落ち着くのが一番と思い、周りを見て身のよりどころを探す。
なんだ、座席いっぱいあるじゃないか。
ほこりはそう思い、座席に座る人間の肩にふわりと腰を降ろした。
ほこりにとっての座席は人間の肩らしい。
そうしてほこりはその人間と共に電車を降り、再び風に乗って家へとゆっくり帰るのだった。
さあ!行こう!
某は今、つり橋の前に立っている。
そう、正につり橋を渡ろうとしているのだ。
つり橋はだいぶ古く、劣化が激しい。すぐ崩れそうだが大丈夫だろうか?
後ろから轟音が聞こえる。
津波はそこまで来ている。
朝に津波警報が出て、山に逃げれば大丈夫だと思ったが、山に入ってこんなつり橋を渡らないといけないなんて思いもしなかった。
しばらく山住みになるだろうし仙人になったつもりで行くしかないか。
よし!さあ行こう!
決死の覚悟でつり橋を渡りきったのだった。
夜間学校
皆が寝静まっている中、スキルアップに絶えぬ志を持つ者たちが集まっている。
純粋に自分のレベルを上げたい者もいれば、
見返してやりたいという野望を持つ者もいる。
皆があらゆるレベルを上げる活動を休んでいる間に知識と経験値を稼ぎ、一般人を追い抜こうとしている。そんなモンスターたちが通う学校。
学費安いなら、私もモンスターになろうかしら。
甘いは正義
甘い味は罪の味
果たしてそうか?
蜜の味じゃね?
カロリーなど気にしない。
その日だけ。その日だけ。
隣の芝生は青い
自分が上手くいってない時、特にすぐ身近で上手くいってる人ばかりいるのを感じると、涙が出てきそうである。
隣はみんな青々と清楚に波打ち輝く庭を持って優雅に過ごしているように思える。
彼らは、血の滲むような努力をしてきたのだろうな。
そしていつの間にかそれが楽しくなって止められなくなって上手くなったのだろう。
血が滲んで痛くても苦に思わず、寧ろ楽と思えてしまうのは、麻薬のような合法の草を揃えているからか?
それで人生上手くいくならば、その芝生の草を一部だけでもおくれ。