短い小説『束の間の休息』
土曜日。
世間は休みで一番テンションの上がる曜日だ。
そのためか、街中はどこもかしこもワイワイ楽しそう。
対して、私は仕事に追われ、疲れた足で夜道を歩く。
息抜きとして甘いものが欲しくなり、近くのフードコートに寄ることにした。
お気に入りの店がそこにはあり、今回もその店でシュークリームを買った。
外はカリッ、中はトロ~。まさに理想の食感。私は一気に幸せになった。
何となく厨房を覗いてみた。厨房では何人もの店員が一生懸命働いていた。
彼らがいなければ、こんな美味しいシュークリームは食べられなかっただろう。
何不自由なく贅沢な休息ができているのは、こうして働いている人たちがいるからなのだろう。
私は誰かを幸せにしているのだろうか。これからもっと立派にならねば。
そう思い、私は食べ終え、フードコートを後にした。
10/8/2022, 4:23:29 PM