しがない学生

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1/8/2024, 11:22:53 AM

結局人間という生き物は。

私達は、沢山の経験を積んでも、また"あの日"と同じように此処に来ていた。

「また会いましたね。」

なんて言葉を交わして、此処の橋の下にある湖を2人で眺める。

私達は死んで、また生き返ってを繰り返していた。

どんなに残酷な事があろうとも、私達は時の運命に逆らう事は一切出来なかったのだ。

「人間という生き物はどんな時になろうとも、どんな運命に会おうとも、結局同じでしたね。」

「結局人間は死んでしまったら何も残らないのに、財産に食いついていた。何だか疲れてしまったね。」

どれぐらい生きている時に勉学に励もうが、死ぬ気で仕事をしてようが、身体が限界を迎えてしまえばそれで終わりだ。

国のために無駄死をした人間達も居た。

「今日はいつもより月が綺麗に見えるよ…。


もう、いっその事遠くへ行きませんか?」

1/7/2024, 11:17:05 AM



私はお婆ちゃんの家の雰囲気が大好き。

人生で初めて行ったときに、何だか懐かしい雰囲気を感じたからだ。

何処かで見たことがあるような、でも来たことが無いような、何回も来たくなる。

「あいちゃん、今日も来てくれたんだねえ〜、ありがとう。」

お婆ちゃんに対しては何にも感じないけど、ここの家に覚えがある。

たまに、夢にも出てくるんだ。

「何だか来たことがある場所…、でも、それ以上の記憶が無いし…、」

夢に出てくる場所は、お婆ちゃんの家と、チラチラと雪が降っている場所。

本当にうろ覚え。

「お婆ちゃん。私ね、何かここに来たことがある気がするの。雪がチラチラ降っていて、お婆ちゃんの家の雰囲気が何だか懐かしいの。」

お母さんに、私が物心付く前に来たのかも聞いてみたけど、お母さんは来てないって言ってた。

「本当かい…?もしかしたら、前世の記憶なのかもしれないね。私にも子供が居ったから。」

1/6/2024, 11:50:58 AM

あの子にはなれない。

皆に優しくて、可愛くて、頭の良いあの子にはなれないんだ。

同じ年に生まれたって、同じ性別だからって、あの子のようになれる日は来ないんだ。

最初からこれは決まっていたんだと思う。

生まれた時期が悪くて、生まれた環境も悪かったんだもの。

「俺さ、あの子が好きなんだよね!」

私がずっと片思いをしていた男の子まで、あの子に惚れてる。

だけど、性格の悪い私はあの子がどんな性格かを一言で表すことが出来る。

「ただの八方美人」

私は毎回あの子にそう思ってしまう。

皆に良い顔をしているから、誰かが悪口を言っていると止めるけど、女子達がそう言っていたら、あの子は合わせてそう言う。

そして1人では何も出来ない。

「出来損ない」

皆の意見にも合わせるから、自分の意見をあまり言えない。

皆に愛されてて、皆に信頼されてるあの子は、私とは正反対。

まるで貴重なものを扱うかのように、皆から扱われているあの子。

皆は優しくしているけど、私は優しくしない。

そう決めたの。

「本当に〇〇ちゃんって可愛いよね〜!!」

「全然だよ!!!!」

「本当にそうだよね。」

1/5/2024, 12:16:20 PM

依存

君なら僕のことは何だって分かってくれてる。

皆は気持ち悪がるけど、君は、ちゃんと僕の話を最後まで聞いてくれる。

何をしたって僕は君のことを愛してる。

君だって、僕以外なんて要らないはずだよね。

「…」

だから君はいつだって可愛いし、愛くるしい。

今日も僕は君と話すんだ。

話しても、聞いてるだけで話してはくれないけど、ずっと僕の話を聞いてくれる。

何か聞いても、何も言ってくれないのは、酷いって思っちゃうけど、それは君が一生懸命考えてくれてるって僕は思ってるよ。

でもさ、だけどさ…

「最近なんか、やけに"冷たいよね"。」

1/4/2024, 10:55:09 AM

全て好奇心

「将来どうするん?笑」

「さあ?どうするんやろな。」

小学生の頃から好奇心で動いていた俺等だから、将来について全く何もしていなかった。

普通の人だったら、もう少しで就職という時期なのに勉強も何もしていないから、普通に仕事に就けれる訳もない。

「煙草一本くれよ。最近金欠やからさ笑」

「また?ホンマに変わらへんなあ…笑別にええけどさ。」

勿論金もない。

友達のコイツはまだ親のスネをかじっていられるけど、俺はもう親に見捨てられてしまった。

「お前の事を信じていたのに…本当に見損なったよ。後は自分一人で生きていくんだな。」

別に誰も俺の事を信じろだなんて一言も言っていないのに、勝手に裏切られて、勝手に見損られた。

まあ別に俺は夢とかも無いから、将来に期待なんてしてなかった。

「どーするよ、この先。」

深夜の2時ぐらいに子供のときから来ていた公園のブランコに座って、これからの事を話していく。

「……好奇心で一回死んでみるか?笑天国とか地獄とか、噂より見てみたくね?笑」

「ははっ、お前らしいわ。その好奇心、買ったぜ?後々やっぱりっていう言葉は無しだからな?」

「ああ。」

俺等に子供の頃に輝いていた大人の姿は、このようになってしまったのか。

本当に悲しいな。


(数日後)
「最近さ、インステで生配信で自殺配信して亡くなった人が居たんだって!」

「見た見た!!高層ビルから飛び降りだっけ…?遺書が後々見つかったとき、私めっちゃ泣いちゃったよ!!」



[俺の人生は全て好奇心で作られた。
中身は他の奴等より、沢山の事が詰まっている。
子供の頃に輝いていた大人の姿は、何て残酷な姿になって終わってしまったのだろうか。
生きているときは何にも上手くいなかったし、苦しかった。
俺の死はただの好奇心。]

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