全て好奇心
「将来どうするん?笑」
「さあ?どうするんやろな。」
小学生の頃から好奇心で動いていた俺等だから、将来について全く何もしていなかった。
普通の人だったら、もう少しで就職という時期なのに勉強も何もしていないから、普通に仕事に就けれる訳もない。
「煙草一本くれよ。最近金欠やからさ笑」
「また?ホンマに変わらへんなあ…笑別にええけどさ。」
勿論金もない。
友達のコイツはまだ親のスネをかじっていられるけど、俺はもう親に見捨てられてしまった。
「お前の事を信じていたのに…本当に見損なったよ。後は自分一人で生きていくんだな。」
別に誰も俺の事を信じろだなんて一言も言っていないのに、勝手に裏切られて、勝手に見損られた。
まあ別に俺は夢とかも無いから、将来に期待なんてしてなかった。
「どーするよ、この先。」
深夜の2時ぐらいに子供のときから来ていた公園のブランコに座って、これからの事を話していく。
「……好奇心で一回死んでみるか?笑天国とか地獄とか、噂より見てみたくね?笑」
「ははっ、お前らしいわ。その好奇心、買ったぜ?後々やっぱりっていう言葉は無しだからな?」
「ああ。」
俺等に子供の頃に輝いていた大人の姿は、このようになってしまったのか。
本当に悲しいな。
(数日後)
「最近さ、インステで生配信で自殺配信して亡くなった人が居たんだって!」
「見た見た!!高層ビルから飛び降りだっけ…?遺書が後々見つかったとき、私めっちゃ泣いちゃったよ!!」
[俺の人生は全て好奇心で作られた。
中身は他の奴等より、沢山の事が詰まっている。
子供の頃に輝いていた大人の姿は、何て残酷な姿になって終わってしまったのだろうか。
生きているときは何にも上手くいなかったし、苦しかった。
俺の死はただの好奇心。]
1/4/2024, 10:55:09 AM