#幸せとは
幸せってなんなん?
家族と、恋人と、友人と、大事な人等と居ることか?
何気ない日常を繰り返すことか?
健康な体でおることか?
何が幸せなんやろ。
俺の……幸せ言うんかな…………。
願望、みたいなもんがある。
でも叶うことはのうて、心に描いては消えるもん。
例えば、母親の嫌いな部分を消してしまう。
例えば、人が居らん空間をつくる。
例えば、仲ええ人だけの世界をつくる。
例えば、辛い思いも苦しい思いもせん環境をつくる。
例えば、死にたいと思えんくらいに楽しい世界を
つくる。
どれもこれも叶いそうで叶わん夢。
俺が描く理想の世界であり、願望、幸せやと思う。
みんな、「小さい幸せが大事やねんな」言うけど、
小さい幸せってなんなん?
どこからが小さくて、どこからが大きいん?
幸せってどうやって掴むん?
幸せ言うんは、俺ら人間の体のどっかに空いた
穴を埋めるために、自分の理想を埋めるための、
言葉なんやない?
人間によって、人間のためにつくられた、
自分を保つための、生きるための、逃げ場やん。
幸せってなんなんや。
#日の出
澄み渡る空気。
霧に包まれる山々。
呼吸をすると、肺の中がひんやり。
薄暗い空を見上げ、山々の間に目を向ける。
そこから顔を出したもの。
それは、先程まで薄暗かった空を――
淡い朱色に染めた。
あぁ、ここからまた新しい1年が始まるんだ。
うるさく鳴り響く鼓動に、自分の生を自覚する。
何度見ても、心を豊かにするそれは――
日の出という。
#今年の抱負
今年の抱負。
そんなもの、考えても意味が無い。
努力して、努力して、どう足掻いても、結局は全て
水の泡になり、俺の中の小さな夢が儚く消えるだけ
だから。
それが結果として出ているから。
それでも、もし、1つ上げるとしたなら……。
身体中に繋がっている針やら管やらから解放されて、
グラウンドを友達と走り回ることだ。
……まぁ、こんな世間では当たり前のことも実現
できないのが現状なのだけれど。
高1までは、お正月とかの行事ごとを大事に
する方だった。
年明けには、親戚の家に新年の挨拶回りに行き、
初詣にも行き、書き初めもした。
もちろん、その年の抱負も家族で発表し合うことも。
でも、高1の時の年末、事件に巻き込まれた。
父さんに大掃除に使う道具やらの買い物を頼まれて、
近くのスーパーに寄る。
ふと、自分の筆記用具が不足していることを思い出し
その類いのコーナーに向かおうと足を進めた時だった。
自分の胸の辺り――いや、心臓かもしれない。
背後にいた、同級生くらいの彼に刃物だと予想する
もので刺された。
刺された瞬間、何が起きたのか把握出来ていないまま
足は崩れ落ち、刺された部分が燃えるように熱くなり、
その場で、自分の血に塗れながら倒れた。
幸い、命は助かったものの、刺された場所が悪く、
かれこれ3年、ずっと個室の病室で医療機器に身体を
拘束されている。
刺した彼は、あそこで自殺しようとしたらしい。
彼の家の家庭環境が最悪で、彼自身もとても追い込ま
れてしまい、精神が尋常ではなかったため、近くにいた
いかにも幸せな家庭に生まれた子に見えた俺を刺して
しまったというわけだ。
俺は、自分の自由を失ったからといって、彼を恨んで
も、憎んでもいない。
人それぞれ抱えるものがあるように、
彼も、一般の人には抱えきれないものを持っていた
から。
普通の高校生が背負わなくていいものを、
溢れさせただけだから。
本当は、いつ溢れてもおかしくない状況なのに、
今まで、我慢して堪えて、俺に頼ってくれたから。
俺を刺したのだって、本心じゃない。
でも、あれは彼なりのsosのサインだったから。
俺を刺したことで、周りの大人は彼の抱えているもの
に気づくことができたから。
俺は、自分を多少犠牲にしたけれど、彼のsosを
受け取る事ができた自分を誇りに思うから。
そう言い聞かせて、どうにか3年もの間を、
やり過ごしてきた。
できるものなら、解放されたいんだよ
――でも、その夢は叶わないから。
それから2年後、病室にあの彼がやってきた。
まず、俺に頭を下げて深く謝罪し、感謝した。
そして、精神的に病んでいた俺に、ずっと待ち望んだ
希望を与えてくれた。
大学2年生、俺は4年間を経て、拘束から解放され、
サークルに入り、グラウンドを駆け回っている。
あの日、彼は、高度な医療技術と知識を身につけ、
病室にやってきたのだ。
その彼の技術や知識に救われて、今の俺がある。
1年の抱負なんて、考えずに諦めていたけれど、
今年は、彼の支えになること、にした。
これからは、お互い支え合って肩を取り合おうと
約束したから。
#良いお年を
え?!もう年明けるの?!?!
今年の1年、早かったなぁ……。
1年の終わりの日だという自覚が無いまま、
1年を締めくくるのは少しむず痒い気がするけど、
みんな、今年1年ありがとう。
この1年にいろんな思い出があったと思うし、
沢山の気持ちや想いも溢れただろうな。
悔いのある人もない人も、幸せだった人もそうでは
なかった人も、夢が叶った人も叶わなかった人も、
1年、お疲れ様でした。
今年、芽生えた幸せは、来年もっと大きく育んで
――。
そうでなかった人も、来年、小さな奇跡の積み重ね
から成る幸せを見つけられますように――。
次にくる1年が、みなさんにとって、意義のある、
幸せな一年になるよう願いを込めてここに記す――。
#一年を振り返る
2024年、どんな1年だっただろうか。
楽しかった、と言う人もいれば、辛く、苦しかった、
と言う人もいるだろう。
僕は……楽しくて、小さな事に幸せを感じた一年でも
あったけど、それ以上に辛く、苦しい一年でもあった。
僕には親友と言っていいほどの友達がいる。
そいつと、夜更かしして、リア充みたいな会話をして
そいつの言葉にときめいたり、その時間を幸せに思った
りと、それなりに幸せだったと思う。
もう1人、そいつと同じくらいに大切な友達がいる。
その子は、ほんとに面白くていつも画面越しでも、
対面でも笑わせてくる。それも、こちら側をどことなく
励ましたり、明るく優しく包み込むように。
2人と話すだけで、傍にいるだけで、とても幸せな
気持ちになる。
そんなことと、反対に辛く、苦しかったこともある。
家庭環境と、人間関係だ。
僕には下に弟と妹が2人いて、両親と共に5人暮らし。
母はヒステリック気味で、小さい頃から、些細な
ことでよく怒鳴られたものだ。
最近では、それを我慢していた父が痺れを切らし、
よく喧嘩をするようになり、離婚まで考えている程だ。
母は、僕たちが高校を卒業するまでは離婚しないと
言い張り、喧嘩は毎回不完全燃焼で終わる。
また1つ、問題なのが弟と妹だ。
2人は、性格が瓜二つで、毎日どんぐりの背比べを
している。
そんな、性格が瓜二つの2人だからか、妙なところで
意気投合してしまい、2対1で僕を攻めることがある。
妹は母からの遺伝のせいか、ヒステリック気味で
口がとても悪く、弟は陰湿ないじめや心を引き裂く勢い
の言葉を放つ。
僕は、両親が喧嘩をしていても、弟達が喧嘩をして
いても、いつも仲介役だ。
そんなんだから、友達の家に宿泊したりと、一日家を
空けると、必ず両親が大きな喧嘩をしている。
だから、極力、家を空けることは避けている。
といっても、家にいること自体もストレスで、
自分の中にある、何か黒く重いものが溜まっていく。
僕は小学生の頃に、当時、親友だった人に裏切られ、
誰かもわからない人に靴に画鋲を入れられるなど、人間
関係や精神に深い傷を負った。
そして、解離性同一性障害という精神障害を患った。
いわゆる、多重人格ってやつだ。
日常生活に直接的に害をもたらす訳では無いが、
多重人格とは別で、離人症状というものも出ているため
これは日常生活に支障を来たしている。
自分にとって辛いことや苦しいことを忘れてしまう、
そんな、言う人からすれば都合のいい障害だ。
それでも、この症状を持っている以上、無意識に
物事を忘れることや自分から自分では無いような感覚を
無理に感じさせられるのだ。こちら側としてもいい迷惑
にもなる。
この1年で、何度――。
死にたいと――。
友達に助けを求めたいと――。
思ったことだろう。
辛くて、苦しくても、誰かにこの気持ちを相談しては
相手に背負わせてしまうと、助けを求めてはいけないと
自分に思い込ませた。
でも、あの2人と居ると幸せで――。
ここで死んでも死にきれない……。
何度、そう思ったことか……。
まぁ、そんな1年だったよ。