Open App
10/28/2024, 1:32:32 AM

特別美味しいとか、異国のお土産だとか、そういうものだったわけじゃない。
どこでも売っているような手軽で身近なものだった。

でも、最後に二人で帰った雨の日に寒いと言ってコンビニで買った紅茶。
それだけ。
それだけなのに、私はあの香りが強く焼き付いてしまって、ふとした時にあの記憶に縋るように手に取ってしまうんだ。

こういうのはプルースト効果って言うらしい。
それもあの子が教えてくれたことだった。



(紅茶の香り)

9/20/2024, 2:33:18 PM

あなたがくれた優しさも、笑顔も、言葉も、その声も。いつかはきっと忘れてしまうから。
それが嫌だなんて、ずっとずっと大切に抱えていたいだなんて、強欲なのかもしれない。
あなたに出逢えたこと、あなたと同じ時間を過ごしたこと、そんな奇跡に満足した方がいいのかもしれない。
でもそれじゃあさびしいから。思い出せなくなるのは、きっと思い出さないせいだから。
大事に、大事に仕舞い込んで忘れてしまわないように、上書きしてしまわないように、大事に想い出していよう。



(大事にしたい)

9/3/2024, 9:59:31 AM

私はずっとあなたの言葉に縋りついている。
たったの一言を大切に大切に抱えて生きている。
あなたの言葉がどれだけ優しくあたたかい灯火になっているか、きっとあなたは知らないね。



(心の灯火)

8/12/2024, 10:33:37 AM

君の歌を初めて聴いたとき、なんて美しい音楽を奏でる人だろうだと思った。
感情を真っ直ぐ乗せて、弦楽器のように滑らかな声。
丁寧にひとつひとつ音を重ねるように紡がれる旋律。
割れたガラスに触れたい。積雪の上で眠りたい。知らない街を気ままに散歩したい。そうしてただ無邪気に綺麗なものを見つめたい。
そんな感性で奏でられる君の歌が好きだ。



(君の奏でる音楽)

7/20/2024, 12:37:39 PM

わたしは、なんだっけ。
わたし、私、は。
「   」
だいじょうぶ、呼ばれたらわかる。
大丈夫、だいじょうぶ。
あなたの名前も、わかる。
あなたは、どんな人だっけ。
知ってる声、知ってる笑い方。
でもわたしはあなたとどんな話をしたっけ。

名前を、呼んでくれませんか。
おねがい。
わたしは、私でいたいから。



(私の名前)

Next