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12/28/2023, 8:56:35 AM

手ぶくろ

『はい、これプレゼント。』
そういって渡されたのは、赤くて可愛らしい手ぶくろ。
すごく嬉しい。
「…これ、欲しかったやつ!ありがとう
私も、プレゼントだよ。どうぞ。」
私たのは、黒い手ぶくろ
『これ、おれも欲しかったやつだ、
ありがとう、だいすき』
お互いプレゼントが手ぶくろなんて、
一緒で嬉しいなぁ
これからずっと着けていよう

12/27/2023, 6:32:19 AM

変わらないものはない




「…またね」
真夏、炎天下で告げられた言葉。

その言葉で、目が覚めることが多くなった
小学5年生の夏、親友やったしょうが転校してしまった。
当時は、スマホなんてものは持ってなくて、
その後、一切連絡もとれんくて、
俺はこの春高校2年生になる。
あのあと、ずっと同じ土地で暮らしてる俺は
地元の、進学校に入学した。
サッカーが好きやったから、サッカー部にはいって
今ではエースをしている。
でも、やっぱりしょうがおらん日々は退屈で
人となるべく関わらんように過ごしていた。
しょうがおったら
そう考えた時に、もしまたしょうにあったとき
俺が変わりすぎて嫌われるかもしれない不安が残る
そもそも、しょうが俺のことをちゃんと覚えてるのか。
「……はぁ、会いたいなぁ」
そう呟いて、返ってきたのは
からすの鳴き声だった。
でも、そんな呟きは実現した。
「……しょうです、元々ここに住んでて、
一度東京に引っ越してまた戻ってきました。
仲良くしてくれたら嬉しいです」
しょうや、そう思った瞬間、想いが込み上げてきたのを
グッと堪えて、毅然と前を向く。
「…そうやな、じゃああの窓際の一番後ろの席行ってね
れん、学校の事教えてやってくれ。」
……さすがに、嬉しすぎるやろ
「…しょう、覚えてる、?
れん、やで、?」
「……うん、覚えてるよ。れん、また会えて嬉しいっ」
それから一日ずっと一緒におった。
まぁ、あんなに誰とも関わらんかった俺が
他人に、しかも転校生と話してる姿をみて
クラスの皆は驚いていた。
まぁ、一部の女子はイケメンとかいって騒いでたけど。
「なぁー、しょう学校案内するで着いてきてやー」
「……うん、おれもれんとたくさん話したい」
体育館、音楽室を回って教室に戻ってくる時には、
西日が傾いて、オレンジ色に染まっていた。
「……しょう、ほんとに会えて嬉しい。
もう、会えんと思ってたから…
ごめんな、しょうがおらんとなんもできんくて、
このクラスでも、誰とも仲良くできんかったんよ
変わってまったな、俺。ごめんな。」
「……ふふ、そうだね、れんはたくさん友達いたのにね笑
俺がいないとやっぱ駄目なのかな~笑
でもさ、れん。別に変わったっていいんだよ。
俺だって、変わってるよ。標準語になっちゃったし笑
この世に変わらないものはないんだから。
変わったれんも、昔のれんもずっと大好きやで
これからもよろしくな」
「……っ、しょう、話せるやんっ、
ありがとお、俺もしょうが大好きやで
ずっと一緒にいような」



こんな二人が、付き合うのはまた先の話

12/26/2023, 1:58:23 AM

クリスマスの過ごし方

「……ごめん、仕事入っちゃって過ごせそうにない、
ほんとにごめんね、なるべく早く終わらせるようにするから!」
そう言われたのはイブの前日。
イブも、クリスマスも、毎年一緒に過ごしとって
それは今年も変わらんって思っとった
付き合いはじめてもう三年になる。
仕事が入って過ごせないのは今年がはじめてで、
俺一人じゃクリスマスの過ごし方なんて分からんのに
でも、仕事やからどうすることも出来んくて。
「……ううん、大丈夫、仕事やから仕方ないよ
頑張って、仕事してきてな?待ってるから」
笑顔で言えたかな、
しょうには悪いけど、ほんとにショックやった。
前から2人で過ごすって決めとったから。
「……ありがとう、れん。」
そう言うあなたの表情は、少し苦しそうで
俺の本当の気持ちがばれたんかなって心配になった。
でも、その後にはすぐ笑顔になって
「…今日はいっぱい愛してあげるね、れん?」
甘い夜を過ごして、眠りについた
朝、いつも隣にある温もりは
もう既に消えていて、冷たさが残っていた。
「ごめんね、準備とかあるから、先に行くね。
気持ち良さそうに寝てたから起こすの申し訳なくてさ笑
25の、夜には帰れるから。待っててね、ご飯は冷蔵庫にいれてあるから。いつもありがとう。だいすきだよ。」
起こしてほしかったな、寝てても、
しょうのためなら起きたのに。
冷蔵庫を開けると、たくさん作り置きがしてあって、
これのために早起きしたんかなって思うと、
申し訳なくて。
「……しょう、はよ戻ってきてやぁ…」
そんな呟きが、静かな部屋に落ちた
しょうが用意してくれたご飯を食べると、
美味しいはずなのに何か物足りなくて
きっと、しょうと食べるから美味しいんやろうなって
「……はぁ、寂しいなぁ、
しょうの服、」
しょうの服を着たら、一気にしょうの匂いに包まれて
そのまましょうの部屋で寝てしまった。
「……んぅ、、あれ、今何時?」
時計の針は19時を指していた
「……めっちゃ寝るやん、ほんま、しょうがおらんと退屈やなぁ、お腹空いたし、ご飯食べようかな」
朝食べたときよりも美味しくなくなってて
でも、作ってくれたしょうに申し訳ないから
残さず食べた。
「……んー、眠くないし、映画見ようかな、」
映画もみて、風呂も入って、時間を見れば午前2時。
昼間の喧騒も、深夜となればネオンの明かりと
夜の暗闇に溶けて無くなっていた。
流した一粒の涙は、その闇を吸い込んでいる。
そっと目を閉じて、眠りに落ちた。
25日の朝、明るい街に昨日閉じ込めた闇を吐き出すように
涙を流す。
「……しょう、寂しいからはよ帰ってきてよ、」
しょうの服に包まれたまま、食べた朝ごはんは
もう味がしなくて、たべきることもできんかった。
昼も、夕方も、しょうのベットの中で
毛布にくるまって、一人で泣いた。
寂しさ、しょうに嫌われたかもしれん不安、
申し訳なさ、全部が俺を襲う
「……しょう、まだ、?」
時計の針がカチカチとなる音だけが、静かな部屋に鳴り響いた。
どうやら、また寝とったみたいで、
気づけば23時になっていた。
鏡に写る自分の顔は、目が赤くなっていた
「……こんな顔で、しょうに会えへんやん、」
顔を洗ったら少しはましになったみたいで
あとはしょうの帰りを待つだけ
でも、日付を回ってもドアの開く音はしなくて
「……夜、帰るゆうてたやんっ、
もう日回っとるやん、なぁ、しょうっ、」
閉じ込めていたはずの想いが、涙となってあふれでた
しょう、はよきてや。
突然、後ろから温もりを感じた。
いつもの香り、いつもの温もり
「…ごめん、遅くなった。
れん、ごめんね。こっち向いてよ、」
「……っ、しょうっ、遅いやろっ、!
寂しかったんやからぁ、」
「……え、れん、泣いてるの?
俺が寂しくさせたから…ごめん。」
そういって優しく頭を撫でてくれた。
でもそれじゃ足りんくて、止まらんくて。
「……なぁ、もっと、
寂しかったん、会えんくて、
朝、起きたらもうおらんし…」
「…ごめんね、起こしたら絶対離れなくなっちゃいそうで…れんには、それも嫌だった?」
「……ん、起こして欲しかった。やって…
……ぎゅー、したかったんやもん、」
「もうっ、かわいい!!」
「うるさいっ!!はよ風呂入り!」
やっぱ、俺にはこれくらいが丁度いいかな
クリスマスは過ごせんかったけど
しょうのおらんクリスマスも、こうやって後からたくさん愛してくれるならそれもええかな、寂しいのは嫌やけど。
仕事を頑張った君に、いつも大切にしてくれる君に。
普段はしない、特別な贈り物。
「…なぁ、しょお??」
「…ん?なぁに?れん。」
「……ふふ、大好きやで?」
唇に、そっと愛を落とした。

12/23/2023, 9:34:33 PM

プレゼント

もうすぐクリスマスだね
そう言った君の笑顔がまぶしくて
クリスマスプレゼントなんて久しぶりで
楽しみにしてた
「プレゼントだよ、
結婚しよう?ずっと、大切にするよ。」
今までで一番、最高のクリスマスプレゼント
「…うん、一生大切にする。
よろしくお願いします。」

12/22/2023, 1:10:11 PM

ゆずの香り

去年から、1人分の靴が増えた。
家に帰っても、暗いままの部屋。
冬は冷たく、寒くて。
買って、一度も使ってなかったまな板
でも、今は違う。
暖かい明かりの灯った部屋。
冬でも、あたたかくて。
いつも、おかえり
そういって迎えてくれる君
俺の世界にまた、君という色が増えた。
今まで、ゆず湯とかしょうぶ湯とか
一人じゃ絶対せんかったのに
君が来てから、そんな小さいことだって
いつしか大きなことにかわっていく。
君と風呂に入るのだって、恥ずかしくて出来ないけど。
この日は、特別。
ゆずの香りが、浴室に入った瞬間、
俺を包む。
幸せの香り。
「…ふふ、だいすきやで、、
これからはさ、毎日、一緒に入ろな、」
恥ずかしくて出来なかったことも。
君のためならなんだって出来るよ
君が受け止めてくれるなら
もっと早くいっても良かったかな。
ゆずの香りが、この想い出を
俺に思い出させる。

冬至?が今日?かな?自分の家も、お風呂にゆずいれるので、
なんか下手な話ですけど、こんな話書いてみました~笑
駄作なんですけど見てくれたら嬉しいです!
昨日の分、新しく追加したので是非昨日のも呼んでくださると嬉しいです!

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