疲れ切っていた。
もう眼球が潰れて溶けてしまいそうなくらい、
たくさん目を開けていた。
もう閉じきって目も耳も
そうしていたかったけど、
今、夜中の黒い道を濡れて歩いてる。
靴の水の音がどんどん運を侵していくみたいで。
私って一体どれだけ頑張らなきゃいけないんだろうって
考えてしまう。
共感とか同情とかしなくていいよ。
みんな辛いのを知ってるから。
みんなみんなそれぞれ大きさはともあれそれぞれの基準での悩みを持っていて、
それに、どれほどかは知らないけど悩まされている。
周りがもっと良かったらって思うけど、
周りがみんな疲れていくんだね。
私だけじゃない。
そう思ったあと、また自分を侵す苦しみに耐えて。
もうそんな我慢しなくていいんじゃない?
はっきり辛くなってもいいんじゃない?
って思う。
でも、いっつもそうだから。下ばっかり見て
顔を隠して、声を抑えて、意見も欲も抑えて。
説教ばかりうまく聞けるくせに、まったく行動にならない。
そんな私のことを気にもしない天気は、なんだか
不平等に思うけど。
みんな小さいことから色々考えて、同じ人間で。
同じ時に雨に濡れているんだなぁ。
そう思った。
家に帰って、やがて雨が止んで。
でもまだ曇った嫌な空で。
辛いんだなって。いつだって辛いんだなって。
楽しいことなんて一つもないかもしれない。
でも、頑張ってみようって思った。
どこにも拠り所なんて感じられなかったけど、それでも
自分の解釈の仕方ごときでどうにだって歩けるし、
笑うことができるんだって。
何したって自由なんだって思った。
変なタイミングで、ふとそう思った。
ただ、浮かぶクラゲの形をホコリから取った。
ただ、宇宙に漂う魚を思い描いた。
喋っている人の横で微笑むこと。
誰もいない部屋で一人話しかけること。
時に 何も考えたくないときを遥か超えていけること。
全部が全部僕を作り出すんだ
どうだろう?
君の口を動かしてほしい、その静けさを打ち破るような。
誰にも予想できないような
面白いような。
すべて僕のエゴだから。
だけど独創性だと、君の宝箱に僕を入れようとしないで。
不安に駆られる僕のことを馬鹿にする独創性が、
いつも僕の味方だなんて、僕の取り柄だなんて、
哀しいよ。
嬉しいんだ彼らと違うことが、
ただ天才の類語だと思えることが、
評価されると評価が高いことが、
でも僕はそれだけさ。
それでしか表せないんだ。
それを駆使した何かで宇宙を打破できたらな。
この飛んだ妄想と、頭の中のことが、
驚くことに一番垢抜けてることに、
いつも驚いている。
嫌味な大切なやつさ。
晴れ渡ってる
晴れ渡ってる空の下を泣いて歩いてる。
悲しいことに、悲しいことがあって、
辛いこともあって苦しいよ、本当に。
やっとなんとか逃げ切ったんだ、周りは気付いてないけど
本当はものすごく恐怖で怯えているような人間で。
周りは言ったどうしてそんななのって。
そんなの分かりもしないしそんな言い方したら3秒後にはもう
泣きじゃくってるのに。 …止めてるんだ、本当は出てるはずの涙を。
こうしたら?ああしたら?
悪いけど君の言ってくれる言葉なんてとっくに考えついてるんだよ。
歪んだ心は歪んだ顔を作り出して、COMPLEXに消化して。
莫大になってくんだ。
ねぇ、もうこの話題やめない?
もう一生考えてるし。
どうせ、一時だよ、逃げ切れてるのなんて、あり得ないあり得ない。
どうせ、その日になったら、みんな10倍くらい笑顔になって戻ってくるし。
どうせ、自慢大会だよ、私をコケにして最後には写真撮影。
言ってるけど…本当に苦しいよ。
本当に苦しいよ。
もう本当に苦しいよ。
大好きだったのに自分を、本当に苦しい。
晴れ渡ってる空の下を泣いて歩いてる。
晴れ渡ってる空の顔。私に泣いてくれてる?
幸せの中に咲いた青色の私に気づいてくれたかな?
君から来てくれなきゃ。
見えないよ、
見えない君が。
君がいてくれなきゃ
いつか出会う運命の人よ。
何度も騙されました。何度も
傷付きました。
もう手遅れになりそうです。
棺の中で歪んだ顔した自分を想像するほど、
もう手遅れです。
君が来てくれなきゃ。
君さえいてくれたら
左目、君の左目。
お水をあのグラスで一杯飲んでまた寝て。
平気だって言いながら仕事へ出かける君の目。
誰にも話さない
くだらない話は全部私だけにしてよ。
猫を愛でるみたいに。
左目、君の可愛い右目が恋しがってるよ。
早く会ってあげて
っていっても君のその高いお鼻は
彼らを会わせてあげもしない。
苦しいよ、君に会えなくって。
寂しいよこの真っ暗の心にも、君のスペースがあったって
知ったよいつまでも、そこにいてほしい。
つたない私の言葉を信じてほしいの。
だって、泣き虫の、
だって、泣き虫の、
暗い雲の下で、倒れてる私、
君しかいない私。
君から話しかけられて何度も君と屋上へ行って
君のつま先の上で踊って。
何度も、何度も。頭の中を超えて壮大な夢の中で。
君の君の君の君の声。
早く早く早く聞かせて。
この心の深いここには、まだ
君の形が残ってるんだからね。
だって泣き虫の、私。
誰も話しかけないよ、静けさが耳をだめにして、
心から電気を奪って、君の形しか分からないんだもん。
君も平気じゃないんだから、私と二人で一つになろう、
左目と右目。