だめなことばかり。
今日も疲れているの。いつも失敗してばかりの私を
慰めて世界。
お願いここで寄り添って。
天気は悪いね、きれいなグレーだね。
あのライトがそれで、映えて見えるんだね。
いつもより暗いね、それでいてどこか美しいね、
ほら。
考えているだけで忘れられるの。
ひんやりと 冷やしてくる私の頬は、不完全。
荒れた頬の感触、窓との境目で
感じると、なんだか感傷に浸れるね。
一瞬で色が変わったの本当なの。
反転したみたいに暗いオレンジ色に。
雲がねせき止める光は強烈で不思議な世界みたい。
世界!もしかして私を慰めてる?
ありがとう、本当はもっとキツくって縛られる
はずの私だからさ。
嬉しいんだよ。
なんだか空っぽでいて、やっと、
私に戻れる感じがして。
あの車の中に人
いた。
はっと
口角を下げて。
また現実に
もどる。
やめてほしいよねこんな感じ、いつもいつの間にか時間に飲み込まれる。
灰色の毎日と、下向きに歩く私が、
睨んだ目で顔をあげた時に
固有名詞みたいな雲と正義を押し付けてくる気に食わない青空。
ジグザグにデコボコした道のりを歩いてきて、
ひどく疲れている間に、
いつの間に雲を作ったんだよ。
ほんとに嫌になっちゃう。
群衆は早送り、走り走り努力をして、
いつの間にか置いてかれて、
一人で太陽光にバテて寝転がる。
皮肉にも、私の方が入道雲をしっかり見てるんだよね。
何もかも諦めて寝転がる私が一番。
誰か教えてくれよ。
夏に迎えに来る彼のこと。
誰か教えてくれよ。
夏って名前のついた追憶を。
アイスの香りがしなくなってるころ、私は、彼を見つめているだけのお馬鹿さん。
誰のせいなのか、私のことを宙に浮かせてくる無責任な彼のせいなのか。
どこにも存在しないいつも耳元をくすぐる人と、私と、夏と。
嘘でもいいの。
線香花火のように、何も見えなくして、光るきらきらだけを、
見せて欲しい。
見え方なんて気にせずに、君に笑って溶け込んだ、夏に。
苦しくなったら、アスファルトの上で転がってもいい、
そんな奇怪な、幻みたいな今があった。
怖いね
感覚もなしにそれをするんだ。
きっと今年も
無理に笑ったことなんて数え切れないけど、
真面目に走って落ちていった私も何度も記憶してるの。
うーん、どうしたのかな?そんな風に考えるのも馬鹿らしいくらい
全部が私のほんとで、めっちゃ馬鹿らしい。
まぁ、待ってみるよ、それが来るのをただ生きて。
翼が折れてからどれくらいでしょうか。
喉に住むロマンシズムは、今にも歌い出しそうです。
失望なのか?そんなものでは無かったです。
飛べたら、なんて夢を見る余裕も無かったのですから。
ただ、目線は地平線に倒れ、足は忙しなく歩いていた。
それだけです。それが突然、潜めていた幸せが喉をつつき出して
慣れない姿勢になって、
空を見上げた。
喉から出たのは溜め込んでいた少量の空気。
水の中の気泡がぽくぽくと、宙へ上がる。
此処にいたくない。
空の奥には、藍色の瞳孔。
惑わされているのを知ってる。私の翼をどうか呑み込んでください。
波紋の円が私を上へ上へと昇らせる。
砂漠の砂が私の足を引っ張るから、ほら早く行って。
スピードに乗って飛んでゆく。
何処へ向かう、下は見ないと約束して。
優しくて、爽快な音がするんです。
強欲だって手を引いてくれたって良いんです。
私の今は此処にあるんです。
ここでない此処に。
濁らない風に当たりましょう。
ここでない何処かに行きましょう。
折れちゃった翼に嫌気が差したなら、取ってしまって、
空の奥があなたを頭から呑み込んで。
すべて私が悪いんです、そう言って私が手を引きます。
最後になるかもしれなくても、
歌を歌って、返しのない問を風に投げかけたなら、
風に溺れたなら、たどり着きます。
ここでない此処に。
【ここではないどこか】
色かな、
匂いかな、
景色とか。
君のことを思い出すと、そんな洒落たことも言えないくらい
無
涙とか、透明じゃなくて。
赤ん坊の時の毛布をすんと吸った時
夕焼けの光を遮断するカーテンと、少しくらい部屋
そんな感じ
笑うな
何を言いたいかだなんて僕は小説家じゃないんだ
君のことを綺麗に記憶なんてできないんだよ。
止めた僕の哀れな言葉繕いを、
君に見てほしかった。
君君君、君を記憶する物なんて本当は無くて。
僕が見ていたのは君だけだったんだ、
君の姿は、頭の中にとってはものすごく鮮明で、
僕の周りのすべてを君が吸収してしまったみたいだよ。
集めていた 点 をつつくと君と引き換えに
全部を返してくれた。
僕の生きていた場所。
そんなもの…君には気にしないでほしかった。
ただ、引っ掻きましただけじゃないか
そう言ってもっと君の記憶を大きくてさ、唯一のものにしたかったんだけど
あまりにもキレイなんだよ、掃除して埃一つもないみたい。
何一つ君は、僕の、君への最後の捉え方を考えてないんだろう
あんなに騒いでいた僕たちはどこに消えたんだろう。
愛の最後は、君が消えた瞬間君が消えただけ。
何も見ていなかった外界から、陽を浴びた時、
良かったって、思いもせず呟いてしまった。
今まで依存してたって、それだけ。
分かりきっていたはずのことに頷いて
君はさ、何にも悪くないんだよ
僕は 君の瞳の色は覚えてるよ。
【君と最後に会った日】