「星」
わたし なれたよ あなたのための星に
もう そばにはいられないけれど 見上げたら そこにいるの
わたしが 星が
ねむれないとき 孤独なとき じぶんのきもちに ふたをせず
みあげてほしい こっちをみてほしい
わたしを みてほしい
廻るわたしは いつかチカラをもって
あなたにキセキを あなたにアイを 永遠に
どうかあなたも 私のための 星でいてね
「願いが1つ叶うならば」
「ニンゲンしゃん!」「?」「ボク、よーしぇーしゃんになりましゅ!」「いきなり何があった」「あのねー、えほんにねー、おねがいかなえてくれるよーしぇーしゃんがいてねー!」
嬉しそうに話してる。自分は横でうんうん頷く。
「だからねー!ボク、ニンゲンしゃんのおねがいかなえるの!」
「ありがとう。」「おねがいかなえてからありがとっていって!」
「はいはい。じゃあ、妖精さんはどんなお願いを叶えてくれるのかな?」「えとねー。」
「どんなおねがいあるのー?」
「何もせずダラダラしたい。」
「えー?!だらだらがおねがい?」「うん。」
「わかった!いっちょにだらだらちよっか!」
「だらだら〜」「……。」
「これ、たのちい?」「楽しいとかっていうよりも、気持ちいい、かな。」「へー。」
「何もしない」っていうのは、意外と開放感があっていい。
ダラダラすることで疲れるわけじゃないし、何が減るわけでもないから、たまにはこういうのもいいな。
「妖精さん。」「はーい!」「妖精さんは、もし願いがひとつ叶うとしたら、どんなことを願うの?」「んー……。」
カーペットに寝転びながら考え中らしい。
「おちごと。」「?」「⬛︎⬛︎ちゃんと、おとーしゃんといっちょにおちごとちたかった。」「……仕事したかったんだ。」「ん。」
「だってねー、ボク、おちごとのために、うまれてきたんだよー?」「あちょねー、⬛︎⬛︎ちゃんもおとーしゃんも、おちごとたのちちょーなの!」「だから、おちごとちたい!」
「……大丈夫、いつかきっと叶うよ。」「ほんと?!」「自分はそう思う。」「んー!」嬉しそうに顔を埋めてきた。かわいい。
「ボク、みんなのためにいぱーいがんばるからね!」
純粋無垢な子どもの、とても優しい願い。
この願いが叶うのを、自分も見守れたらいいな。
そう思いながら、自分はこの子の頭を撫でた。
「嗚呼」
嗚呼、神様。
どうしてあなたは私を創り出したの?
私は徒花。間違って生まれてきた花。
私は不協和音。生まれるはずのなかった音。
私は影。光に照らされたら消えてしまう儚い影。
嗚呼、神様。
どうしてあなたは私を創り出したの?
私はどこにもはまらないパズルのピース。
存在意義も、居場所もない、パズルのピース。
だれも欲しがらない。帰る場所もない。
なのに、私は生まれた。
生まれてしまった。
闇から光に突き落とされてしまった。
こんなに明るい場所じゃ、私は生きられないよ。
嗚呼、どうして?
「秘密の場所」
これは幼い頃の私の思い出。
私の学校には、遊具としてタイヤの積み上がった塔のようなものがありました。そこでてっぺんまで登ったり、またある時には集合場所になったりと、色々な使われ方をしていました。
ある時私は、その塔を少し登りました。そして気付いたのです。タイヤとタイヤの狭い隙間に、小さな鳥の巣があることに。
初めて見つけた時、私はとても感動しました。
残念ながら住民はいませんでしたが、小鳥の暮らしを垣間見ることができる宝物のような場所だ、と当時の私は思ったのです。
私にとっての宝物、秘密の場所ができて、その日からその塔に用事があるたびに心がぱあっと明るくなりました。
住民のいない、がらんどうの鳥の巣。あの場所には、私の思い出がたくさんつまっています。
今は塔自体があるのかないのかも分かりませんが、このタイトルを見て、ふとあの鳥の巣のことを思い出したので書いてみました。
もしかしたら秘密の場所はなくなったかもしれませんが、私の中に彼らはずっと生き続けています。
「ラララ」
「ラララ」で思い出した最近のことです。
昨日、朝礼でモーリス=ラヴェルという作曲家の話を話す機会がありました。
私は中学生か高校生くらいのときに初めてラヴェルの「水の戯れ」を聴いてとても感動して、それ以来ピアノ曲を中心によく聴いています。
そんな境遇もあったので、ラヴェルっていうのは素敵な作曲家だよ、ということを伝えようと話をしたのですが、その時に「水の戯れってどんな曲?」と聞かれました。
そして、「ラララ〜とかでいいから歌ってみてよ。」とも言われたのです。
水の戯れという曲を知っている方ならお分かりかと思いますが、この曲はとても口で説明できるような曲ではありません。えぇ……と思いながら、「ちょっとそれは無理です……。難しすぎます……。」と恐る恐る答えたのでした。
そのあと、運良く水の戯れを聴いてもらえて、上司や先輩方にも納得していただけましたが、正直めちゃくちゃ焦りました。
私もピアノになれたらなぁ……なんてことを考えながら、今日も私はラヴェルを聴きます。