◎花咲いて
#7
花咲いて
揃う三振り
三名槍
本丸来たる
蜻蛉切かな
槍レシピでやっとのことで
蜻蛉切をお迎えできたお祝い🌸
日本号
↓
御手杵
↓
蜻蛉切 の順番でお迎えしました。
一個前のテーマで書いたって良いよね!
◎今一番欲しいもの
#6
欲しいもの……
・画力
・文才
・発想力
・語彙力
・時間
・お金
・強いメンタル
etc.
欲しいものは沢山あって、
一番とか、パッとは答えられない。
逆に、すぐに答えられる人って
どのくらい居るんだろう。
私は今、何が一番欲しいのか。
うーーーん……
あぁ、”欲しいもの”、あった。
この問答の答えが
今一番欲しい。
◎視線の先には
#5
「綺麗だなぁ」
空を見上げて口を間抜けに開ける少年は、星を指でなぞって形にしていく。
「あれは、ベガ。あっちが、デネブ。あそこのが、アルタイル」
夏の大三角が完成すると楽しそうに笑う。
「明日は天の川、見れるかなぁ」
頬を赤くして、手に持った小さな天体望遠鏡を精一杯握りしめる様子はまだまだ幼い。
(お前にはこの空はどう見えてるんだろうな)
宝石箱のように輝いて見えるのだろうか。
その視線の先にはどんな世界が、未来が見えているのだろうか。
「きっと、見れるさ」
そう言って、その景色を忘れた父親は少年の髪をくしゃりと撫でた。
◎私だけ
#4
カラオケでは絶対に
ロンリー・チャップリンを歌って、
毎回90点台を叩き出すJKって
私だけかしら。
母校で、朝読書の時間に
国語辞典を読んでいたのは
私だけかしら。
狐を手で形作る時、
どうやっても小指をたてられないのは
私だけかしら。
夜、暗い道を歩く時、
周りに好きなキャラクターたちが居ると
自分に言い聞かせて歩くのは
私だけかしら。
墓地で、
そこには居ないはずの妹の声で
「お姉ちゃん」
と誰かに呼びかけられたのは
私だけかしら。
「私だけ」とか
どうやっても確かめることは出来ない。
でも、ひとつだけ。
確実な「私だけ」がある。
「今、この場所に立っているのは私だけ」
誰が何処に居るか、なんて大したことない?
でも、歴史は
「誰かがそこに居て別の誰かと出会う」
それの繰り返しで紡がれてきた。
過去の偉人も英雄も、誰かと出会って影響を受けた。
私が此処にいる。
それだけで、誰かに影響を与えている。
私たちは歴史の中に居る。
誰にも覚えられてなくとも、私たちが生きた証は後世に残り続ける。
人生って面白い、と思うのは
私だけかしら?
◎遠い日の記憶
#3
人間は、ふと過去を振り返ることがある。
周囲の雰囲気だったり、季節独特のにおいだったり……引き金となる要素は辺りに溢れている。
それでも、どうしても思い出せないこともある。
小さい頃に一緒に遊んだあの子の声。
秘密基地にしたあの場所への行き方。
そして、産まれたばかりの頃のこと。
それらは、誰もが簡単には思い起こすことはできないものだ。
それでも。
移り変わりゆく町並みを見て私たちは時の流れに思いを馳せるだろう。
此処は昔はこうだったのかもしれない。
こんな人が生きていたかもしれない。
過去は、全てが現在に繋がっている。
思い起こすのはその土地が持つ記憶か。
もしくは、人々が紡いできた魂の記憶か。
遠い日の記憶は、
まだ此処で息づいている。