シロツメ ナナシ

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2/19/2025, 1:20:14 AM

『手紙の行方』


目や耳でそれぞれ働く
忙しい手紙屋さん
幸福・不幸の手紙箱
それぞれ手紙を分けていく

もしも幸福の箱ならば
それは喜びや楽しみと
アロマの香りに包まれる

だけど今の手紙屋さん
疲れきって分けられない
どれを見たって聞いたって
不幸の箱に入れてしまう
そこの手紙は燃やされて
怒り悲しみ苦しみと
辛いと言う名の煙に変わり
他のみんなも辛い辛い…

子どもと子猫がやってきた
違う箱を持ってきた

箱の名前はそれぞれこう
「決めなくていい」と
「選んでいい」
そしてもひとつ「どちらでもいい」
それらの箱に入れたなら
ゆっくりそっと、燃やしてく
そこから出てくる「真実」を
正しくえらんで、読んでいく

選ぶ量は増えたけど
「選ばない」も選択肢
だからなんだか楽しそう

これなら過去の山積みの
手紙たちも少しずつ
わけれるその日も
来るかもしれない


〜シロツメ ナナシ〜

2/17/2025, 2:15:29 PM

『輝き』


私も―― 私にも――
あんな輝きがあると思ってた
だけど現実は、全然甘くなかった

テレビや動画の人達みたいな
あんな輝きが欲しかった
だけど全然と言っていいほどなかった

歌や声で行けるかと思った
でもそこにも輝きはなかった

スタイル…
いや やめておこう…
火を見るより明らかで
鏡だって見たくないんだから…

知識は?
…どの通知書も
平均かそれ以下…

好きや趣味はどうだろ?
これならずっと、
頑張ってきたんだから…!
だけど……
進めば進むほど
自分は大海を知らなかった…

じゃあ…次は…!





探しても、探しても…
私は私の輝きが見当たらなくて…
私は…私を見直すために…
暗い夜空の下に
立っていた…

ここでなら…私の輝き…
…………………………見えるはず…!





私は、ゆっくりと進む…
暗がりをゆっくり…進む……

くらい…くらい…

深い…深い……心の闇の中に…

ここまで来たのに……私の…輝き……
…ちっとも…見えない……


…?
………………これ?


ここは暗闇…
月の明かりも…星の瞬きもなく…
真っ暗すぎて自分も分からない…
そんな中――――

……これ…

真っ暗闇の中で
目を凝らして
目を凝らして…

ようやく見えた
今にも消えそうな…「黒い光」だった
…これが、私の…?

「それ」を見つけて初めて気づいた
私はずっと……
私じゃない私を育ててきてた事に…
私が私を
初めて…いや、久しぶりに
見つけた瞬間だった

…ごめんね?「私」……
これから…ここから―――


私はこれから
「私」を、輝かせる


〜シロツメ ナナシ〜

2/16/2025, 12:40:58 PM

『時間よ止まれ』


レ「なぁチーユ」

チ「レイさん、どうしました?」

レ「いや、お前のスキルを
 もっかい確認しときたくてさ
 確か…時魔術も習得してるんだよな?」

チ「えぇ、そうですよ。
 と言っても 白魔道士の派生系なので
 大抵の人はちょっと頑張ればなれますよ?」

レ「いや〜…、戦士系以上に
 魔術向いてないからいいわ…」

チ「そうですか?白・時魔道士には
 簡単な補助魔法だけでも損は無いですが…
 そしたら何が知りたくて?」

レ「ぁーそうそう、さっき知ったんだけど
 時魔術の中に、『ミドストプ』って
 術があるのを聞いてさ。
 どんなんか知っときたくて」

チ「ミドストプですね!使えますよ〜
 でも、ご存知の通り
 この世界の時間魔法は
 あくまで自他のすばやさを調整するもの。
 ミドストプも、実際には
 「術者以外が全て止まる」って言うもので、
 レイから見たら、私が瞬間移動を
 してるように感じるだけなの」

レ「へぇ〜…なんかそれはそれでいいな!」

チ「ただ残念ながら、
 対象を叩いてもダメージにもならず
 私が触れても、人でもなんでも
 ほとんどロウみたいにしか感じないんです
 ほかの魔法も
 極々一部しか使えなくなります
 ちなみに、一定の魔力と合わせて
 魔力を消費することで
 その時間を伸ばすこともできますよ。
 一般的にはおよそ30秒ぐらいですね
 上位魔術師になると
 もっと伸ばせるらしいですけど
 私はそれが精一杯ですね〜」

レ「ちょい残念…
 とはいえ…ちょっと興味湧いてきた…
 せっかくだからちょこっとでいいから
 見せてくれよ!瞬間移動!」

チ「んー構いませんけど…
 そうですね…では、条件!
 ここのお店の
 エールミール(魔力回復ドリンク)を
 奢ってください。そしたらいいですよ?」

レ「エールミール?
 まぁ…魔力使うわけだし…
 よし、それぐらいならいいぜ!」

チ「言質いただきました!
 では行きますね?
 〜時魔術『ミドストプ』〜!」
☆〜

 〜☆
レ「…!?消えた!?まじか!?」

チ「さぁ、私はどこでしょう〜?」

レ「!?…〜〜〜〜!
 そこだ!後ろ!…あれ?いない?」

チ「わっ の、テーブルの下でした〜」

レ「チーユ…たまに意外と
  子供っぽいことするな?」

チ「も、もぅ!子どもっぽいって
 言わないでください!
 というわけで奢ってもらいますね!
 すみませーん!
 ハイエールミールひとつくださーい!」

レ「な!?ミドル 飛ばして ハイ!?」

チ「エールミールには
 変わりませんもーん♪いただきマース!」

レ「そ、そんなに魔力使うんかなぁ…?
 …はぁ、使うタイミング考えた方が
 いいのかもしれないなぁ〜…」



☆〜
チ「…さて、…魔力最大でやっちゃった…
 この時間だけ…
 (ギュッ…)
 ごめんなさい レイさん…
 …ズルい女で…。
 私…まだ臆病で…
 けどあの子たちには負けたくない…
 誰よりもあなたの役に立ちたい…
 勇気が出た時は必ず…私から…
 もしくは…もしあるって言われてる、
 もっと上の時魔法が使えたら…
 でも、今はこれが限界…

 この時だけでも…2人…
 この時間のまま…
 止まればいいのに…

 ―――っ

 …あっ、いけない!魔力が尽きる!?
 え、えーっと…あ!ここにしましょ!」

〜☆


〜シロツメ ナナシ〜

2/16/2025, 4:21:57 AM

『君の声がする』


色んな場所から

君の声がする

朝の目覚まし時計と一緒に

作ってくれたご飯から

持たせてくれるお弁当から

過去の記憶から

君の背中や心から

僕の傷にそっと触れるその手から

一緒がいい との願いから

ハグした時の全身から

ひとつひとつに応えてく

届いてるか分からないけど

伝わってると信じてみる

君が返す、満面の笑みを――――


〜シロツメ ナナシ〜

2/14/2025, 1:08:10 PM

『ありがとう』


「あにだよう!」
…ん?

「かにだぞぅ!」
…はい??

「さい噛もう!」
ん!?

「ん〜っと…他には〜…」

ごめんちょっとまってね!?

「え?なに?一緒にやる?」

やんないよ!?
…いやなんかやってたの!?

「ほらほら、今日のお題が「ありがとう」
 だったから、これに似た言い方?
 を探してたの!」

…前もって言おうな?
読者が混乱するから……

「読者?誰か見てるの?」

ごめんメタ発言だったわ
聞かなかったことにして

「それよりアンタはなんかない?」

え?俺もやる流れ!?

「なんか一個でいいから探してよ〜」

え〜…え〜っと?
要は…ありがとう(あいあおう)…
に聞こえるようなものを探せばいいんか?

「そうそう!作っていいから!」

ん〜…じゃ、タイかそう!

「…燃やすの?物騒だね…」

火じゃねぇ!貸し借りのほうだ!

「ニホンゴッテムズカシイアルヨ」

言い出しっぺが何を言うか…

「んじゃね〜…、はにかもう〜!」

笑いそうだな。
んなら…、抱き合おう!

「…エッチ」

ハグだからな!?

「しーらな〜い」

だめだ、収集つかねぇ…

「ほーら、置いて帰るよー
 帰りながらでもできるでしょ〜」

ぁ。まだ続ける感じ?

「あんたが負けたから奢ってね〜?」

は!?勝ち負けあんの!?

「エッチな表現した方が負け〜」

聞いてねぇし酷くね!?

「あ、そだ」(クルッ)

(ギュ…) …!?


「――よし!んじゃ
 先に行って 注文しとくね〜」

…って ぁーもう!ずりぃって!

「(…ありがとう)」


〜シロツメ ナナシ〜






ー追記ー

あ、初めまして
ここでプチ作品を書いてます
シロツメ ナナシ です!

どんな人でもすぐに読める
とても小さなSSS!
SショートSショートS小説
そんなものが書いてみたくて
(という後付け設定のもと、)
気まぐれに始めたものです

文章力もないまだ伸びしろだらけな
私めの作品の数々ですが…
あなたの 『もっとみたい!』
のお陰様で、
はや2ヶ月足らず…続きました!
絞りに絞って捻って懸命に
書いているつもりではありますが、
いつも私の拙い作品をご覧いただき
本当に ありがとうございます

ここ以外に投稿する予定を
ほんの少々…
挑戦してみたいなぁ〜…と
すこーしだけ…考えてます
と言っても、仮にスタートしても
やることは変わりません!
ここで書いたものを
見つけた先でも同じように貼るだけです
ペタッと!
それでも1人、たった1人
喜んでもらえる人がいたらいいなぁ〜
と欲張りに 思って 願って
書いてみたいと思いますので、
小さき名も無きナナシものですが
これからも応援してもらえると嬉しいです
皆さんの作品に刺激をいただきながら
これからも頑張ってみたいと思います!

世界一小さき作品を
一瞬で覗ける
本のひとときの幸せを
あなたに届けたいと思ってます
では、また明日も
頑張って書いてみたいと思います!

皆さんに『ありがとう』を!
そして改めて
これからも よろしくお願いします


〜シロツメ ナナシ〜

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