心と心
今日はいい事あったから自分語り
今日久しぶりに幼なじみ達とご飯食べたのね
私と女の子と男の子
昔はここに恋愛感情とかあったけど、今はただの仲のいい幼なじみで
子供に返ったように無邪気に話して
お互い就職どうしようとか結婚できるかとか
未来ある話して
MBTIの話したら私がINFJだったのが意外だったみたい
二人は調べて、私が一歩後ろに下がる性質があるって知ったらしくて
どうして?って聞かれたの
何かやって嫌われることが怖いって答えた
そしたら二人がね、
もう十年以上の付き合いだよ、嫌いになんてならねぇよ、って
真っ直ぐ目を見て言われた
普段は茶化す男の子も真剣で
私、なんて幸せものなんだろうって思ったの
こんな素敵な幼なじみと居られて、こんか素敵な言葉を貰えて
本当に、ほんとうに、嬉しかったの
ずっとずっと大切にしたい
あいしてる、これからもずっと
傲慢だけれど、二人の幸せを願わせて欲しい
いつかおじいちゃんおばあちゃんになって
あの時はあんなことあったねって三人で話したい
それまで一緒に生きていきたい
そう思ったよ
小説
迅嵐
「お前が何でもないフリしてるのは知ってる」
それは自販機でブラックコーヒーを買うボタンを押した瞬間に言われる。
「......」
おれは無言で答えた。そんな様子を見た彼はニコリと笑う。
「目的も、方法も、詳しいことは何も知らないが、それだけは知ってるんだ」
そう言うと彼は手にしていたペットボトルに口をつける。
「そっか」
太腿のトリガーケースに触れる。もうそこには風刃は無いけれど、後悔はしていなかった、
はずだった。
全てを知るおれと、何も知らない嵐山。
真逆なおれ達なのに、どうしてこうもお前は見抜いてしまうのか。
「...知っててくれてありがとな」
「...あぁ」
頬を濡らすものを、嵐山は知らないふりをしてくれた。
小説
迅嵐
「友達とか…仲間とか...そんなありきたりな関係に向ける気持ちだったらこんなことしてない」
隣にある肩に頭を預け、筋張った手を握ってみる。
大袈裟に跳ねる迅の様子に笑いを零す。
「...じゃあどんな感情?」
「...それは...分かるだろう?」
言葉にすることが恥ずかしくて、つい濁してしまう。
その事が不服だったのか、握った手が強く握り返される。
「わかんない、教えてよ」
困ったような、期待しているような顔で覗き込まれる。その顔がどこか愛する飼い犬に似ている気がして。
「好きってこと」
俺は斜め横にある大好きな人の頬に、そっとキスをしたのだった。
小説モドキ
おばみつ
「ねぇ伊黒さん、手を繋いでも良い?」
「ああ勿論」
「あったかい!」
「あったかいな」
「ねぇ伊黒さん、ずっとずっと手を繋いでいてくれる?」
「ああ勿論、君がおばあちゃんになるまで繋いでいるよ」
小説
創作
きっとこれが最期だから。
「ありがとう、ごめんね」
君の泣き顔を見上げながら小さく呟く。
ぽたぽたと落ちてくる雫が冷たい。
嗚呼泣かないで、僕の大好きな君。
手を伸ばし、頬に触れる。
手を重ねられると温かみを感じた。
「好きだよ」
君の幸せを一番に願いたかったはずなのに、僕は君に呪いの言葉を贈る。
僕のことを忘れて欲しい。
僕のことを忘れないで欲しい。
ごちゃ混ぜになった気持ちは涙となって目から溢れ出す。
君の唇が言葉を紡ぐ。
「 」
もう僕には聞こえていなかった。