未来は百パーセント決まっていて、足掻いても意味がないことでも。
エレン・イェーガーは大切な仲間を、アルミンを、ミカサを守るため、幸せに出来ると信じていたから今日まで進んだ。
進撃の巨人、この作品と出会えたことは私にとって人生の宝と言っても良い。
ありがとう、エレン。いってらっしゃい。
甘露寺蜜璃と胡蝶しのぶ
全然違うあなたとわたし
それでも仲良くなれたのは
きっと運命だと思うの
そう、そうよ、きっと運命
……もしかして、今さっきあなたの訃報が聞こえたのも運命なのかしら。
願わくば来世は二人でぱんけぇきを食べましょう?
小説
千ゲン
実験に薬草が必要になり、場所を知っていた俺が案内していた時だった。
「...あれ?」
ぽつ、と鼻先に水滴が落ちる。見上げると、空は明るいものの柔らかい雨が降り出していた。
隣では千空ちゃんが俺と同じように空を見上げている。
「狐の嫁入りだ」
「...ただの天気雨だな」
一人言に返ってきたのは現実主義の千空ちゃんらしい回答だった。
「もー千空ちゃん夢がないねぇ」
「あぁ?天気雨に夢も雨もねえだろ」
「全く...ほら、足元」
「...?あ゙?おいゲンてめぇもっと早く言え」
千空ちゃんの足元には探していた薬草がしっかり生えていた。雨水が落ちる度、ここにいるよと言わんばかりに葉がぴょこぴょこ動いている。
「千空ちゃ〜ん、ちょっと視野が狭いんじゃないの〜?」
おちゃらけて言ったその言葉に千空ちゃんはムスッとした顔をする。ちょっと意地悪しすぎたかな?
「……逆にメンタリスト様は視野が広すぎて、目の前がおざなりになってんじゃねえのか?」
「えっ」
気がつけば目の前に千空ちゃんの顔があった。瞬きする間もなく、俺の口は千空ちゃんの口に塞がれていた。
「!?」
「……さっさと集めて帰るぞ」
「...っ...この前まで純情少年だったくせに!」
あっさり形勢逆転された俺は顔が真っ赤になっている自覚をしながらも反撃を試みる。
でも千空ちゃんの顔を見た瞬間、白旗を上げざるを得なくなった。
「……そっちからやったくせに何赤くなってんのさ」
雨はいつの間にか止んでいて、薬草集めは問題なく続けられそうだった。
…いや、やっぱ無理、恥ずかしい!千空ちゃんのばか!!!!
小説
おばみつ※最終決戦後
一筋の光が君の元へ差し込む。
まるでスポットライトのよう。光に照らされた髪の一本一本がキラキラと輝いた。
ふと、君が俺の視線に気がつく。ふわりと笑いこちらを向く彼女の姿は、天使と見間違えるほど美しかった。
「伊黒さん!」
鈴を転がすような声で俺を呼ぶ。
嗚呼、なんて愛しい、なんて可愛い。
世界一愛しくて可愛いあの子を俺は抱きしめた。
「…………いぐろ、さん」
はっと我に返る。目の前は、何も見えなくなっていた。腕の中には確かな重みと微かな温かさ。声は、その腕の中から発せられていた。
「……もう……ねむいわ…………」
息も絶え絶えに声を紡ぐ彼女を支えることが精一杯で、俺は彼女の頭を自らの胸元へ引き寄せる。
「…あぁ……あったかい…………あったかいなぁ…」
彼女の命はもう長くはないだろう。呼吸の音が、心臓の動きが、段々と弱く小さくなっていることに気がついた。
「大丈夫だ甘露寺。最期まで一緒だ」
「………………うん…………いぐろ…さん……」
「…どうした?」
「………………」
「……甘露寺?」
「………………」
辺りがしんと静まり返る。
最後の力を振り絞り、精一杯抱きしめる。二度と離さないように。
俺の見えなくなった目からは、とめどなく涙が溢れた。
意識が朦朧とし、自らもすぐに甘露寺の後を追うことが分かった。きっとあの子は待っててくれる。そうしたら一緒にいこう。あの鈴を転がすような声でまた名前を呼んでくれるだろうか。
_______今いくよ
一筋の光が、俺たちを優しく照らした。
哀愁を誘う
今日は書きたくない気分なの
おやすみ