僕は君が嫌いなのさ。
誰にでも優しくて平等で。でもそれは僕にとったら全然優しくなんかないし、不平等だ。
僕にだけ心を許せばいい。
君は、生きれば生きるだけ辛くなるだけだろ?
大した対価が貰えるわけでもないのに、なぜそんなことをするんだい。どうだっていいじゃないか。その男も、あの女も。
という相談を前に誰かにしたとき、
「君は彼を美化しすぎだよ」
と言われた。
この相談相手が君であれば、
「人に優しくすることに理由は不要だよ」
と言うだろう。
まるで神だよ。君は。
2052.9.10.「フィルター」
フィルターかかりまくり主人公誕生して草。
勉強の応援をください(切実)。
……どうした?早くやれよ。
はあ?無理?お前それ俺のしたこと分かってて言ってんのか?
馬鹿だな〜、馬鹿だよお前は。
頼むから早くやってくれ。
時間がないんだよ。
同じ時間に死ななきゃ、あいつにまた逢えないからさ。
安心しろよ。あいつにもお前のこと話しとくから。
そんな渋るなよな。
俺は、「死ぬ前にこれだけ伝えておく……」って言って10分くらい経っても死なないタフ野郎じゃないんだからよ。
……。
仲間になれなくて、ごめんなぁ、……。
……お前のこと、大好きだったぜ。
じゃあな、また次の世界で。
2025.9.8.「仲間になれなくて」
早く殺れよ。
君は本当に儚い存在だねぇ。
ちょっと捻ったら死んじゃうくらい弱っちいのに、ぼくのような奴にも笑いかけてくれる。
なあ、君はなぜそんなに優しいんだい?
どうして?
ぼくは何もできない。
君と笑うことも、泣くことも、怒ることもできない。
話せない。触れない。
それってめちゃくちゃしんどいんだよねぇ。
君のことが大事だから頑張ってるのに、どうしたって無理なんだ。
だからずっとぼくの心は雨が降る冬みたいに寒い。
君に温めてもらいたいよ。
そして、今日も君を、神社の鳥居の天辺から見守るんだ。
2025.9.7.「雨と君」
冷たいんじゃなく寒い。
あたためて。
「あ、あのさ、」
勇気を振り絞って言った誘い文句。
自分でも思った以上に緊張していた。
人生で一番、怖かった。
断られたら、拒否されたら、そう思うと胸が痛くて、すぐに壊れそうで。
それでも「君は断らない」と思った。
だって君は優しい。こんな僕にも良くしてくれる。
だから、今日こそはちゃんと。
自分の口で自分の言いたいことを言わなければ。
臆するな。さあ言え。言え。
「僕、実はさ……!」
「うん」
「殺し屋なんだよね」
「………えっ、」
「過去一怖かったよ、お前がひどく残念な死に方をしちまうんじゃねぇかってなァ」
「断れないイエスマンは時に誰かの心を抉るんだぜ」
「へへ……もう死んでっから聞こえねぇよな」
「ああでも、一番最後まで機能してる五感って、耳なんだっけかァ?」
「お前のこと殺してくれって頼んだ奴は、泣いてたぜ」
「それでお前と同じ血を流す者が自害した」
「『あんな子を産んでごめんなさい』ってなァ」
2025.9.6.「誰もいない教室」
マジでね、学生とかやってらんねぇっすよ。
青色が大嫌いだ。
私から私の大切なものを奪っていったのは青色だった。
私には家族しかいなかったのに。
信号が青かったせいで、家族は轢かれて死んだ。
信号を見ても余裕をこいて走っていた車がぶつかったのだ。
私には母と父、そして姉がいた。
みんな優しかった。ちゃんと私のことを叱ってくれた。私のために泣いてくれた。笑ってくれた。
どれもこれも、信号のせいだ。
赤いままにしておけば家族が轢かれることもなかった。
あの車もぶつかってくることはなかったはずだ。
「青色は進め」
「赤色は止まれ」
青色は、家族を失った私に「前を向いて歩け」と言ってくるみたいで苦しかった。
私には無理だよ。
むりなんだよ。
2025.9.5.「信号」
ということで免許を持っているすべての皆様!!!
(+歩行者・自転車・三輪車の皆様!!(?))
信号はちゃんと守りましょうね!!!!