「フィルター」
視界にフィルターをかけると、物事が全て違って見える。
赤いフィルターをかけると、世の中が夕焼けに。
青いフィルターをかけると、世の中が深海に。
黒いフィルターをかけると、世の中が夜に。
芸術面で視覚効果を考えると、フィルターって大事。
でも、心にフィルターをかけると、正しい物事が見えなくなる。
あの子派手だから、遊んでそう。
あの子地味だから、オシャレとか流行りとか知らなそう。
あの人怖そうだから、すぐ怒りそう。
あの人優しそうだから、何でも許してくれそう。
それぞれが勝手に、自分の心の中にあるイメージで、勝手に相手の人格を作り上げてしまう。
同じ事をしても、良い人フィルターを通せば善意に受け止め、悪い人フィルターを通せば何か裏があると勘ぐる。
それは、相手の本質ではなく、自分の中にあるイメージでしかないのに、まるでそれが真実の様に思ってしまう。
そして、目が曇り、物事の本質が見えなくなり、間違った物を見て、間違った決断をくだしてしまう。
心のフィルター、必要?
要らないよね。
気付いたなら、外そう。
偏見のない、曇りのない、真っ直ぐな目で、世の中を見よう。
きっと、そっちのほうが人生豊かになると思うよ?
「仲間になれなくて」
仲間になんてなれなくていい。
ただ同じ瞬間を共有し、ただ面白おかしく騒いで。
流行りの歌や話題を追いかけ、人の噂話をして。
そんな事の為に、仲間になんてなれなくていい。
私が欲しいのは、友達に対する尊敬だったり、価値観の同じさだったり、共感だったり。
その場のノリやただ時間を消費するためだけの仲間なら、居ても居なくてもどうでもいい。
楽しい時間を過ごせるなら居ても邪魔にはならないけど、何かを犠牲にしたり、自分の信念を曲げたり。
どうでもいい人の顔色を伺って窮屈な毎日を送るくらいなら。
仲間になんてなれなくていい。
大人数でつるんで、人を嘲笑したりバカにしたりするアイツらの、仲間になんてなりたくない。
その場を丸く収めて問題なく過ごす為に、自分のした事や言った言葉で自分を許せなくなりたくない。
自分の芯をごまかしたくない。
自分の信念や矜持を失いたくない。
だから、私は一人でもいい。
本当に大切な物を見失うくらいなら。
仲間になんてなれなくていい。
ならなくていい。
むしろ、なりたくない。
「雨と君」
君は雨が嫌いだね。
いつも濡れるのを嫌がって、雨が降ったら外には出なかったね。
君が家に来た日は、台風で雨風の酷い日だった。
家に来るまでは、君は雨の中濡れていたね。
でも、もう大丈夫。
もう怖がらなくてもいいよ。
寒がらなくてもいいよ。
ひもじい思いもしなくていいよ。
ここが君の家だから。
君の中の雨の嫌な思い出も、少しは家に来た記念のいい思い出にすり替えられた?
そして、君にとって雨がそこまで嫌な物じゃなくなると、嬉しい
君が大好きだから、君にとって嫌な物とか嫌いな物が
一つでも少なくなると嬉しい。
私にとって、君の幸せが一番だよ?
だって、君が私を幸せにしてくれたから。
家に来てくれて有難う。
ずっとずっと、大好きだよ。
「誰もいない教室」
誰もいない教室で一人、ただ佇む私。
今日も又誰とも口を聞かなかった。
私なんて、居ても居なくても一緒。
仲良い友達どころか、休み時間にちょっと話したり、移動教室に一緒に行ったりする人もいない。
解ってる。
私が空気読めないから。
周りの流れに乗れなくて、間違ってると思う事はハッキリと言ってしまう。
今回は、ここに居ないあの子を皆が悪く言って。
明日から皆で口きかないでおこうって。
でもそれはただの僻みで、だから 納得いかなくて思わず「それ違うくない?」って言った。
そしたら、一気に空気が凍って。
そして、次の日から私は、居ない人として扱われた。
そして、一つ一つは些細な事だけど、地味にダメージが蓄積する様な、虐めが始まった。
社会に出れば、学生時代の虐めなんて取るに足らない、くだらない事だと思えると聞いた。
きっと、色んな経験をして、くだらない虐めがちっぽけに思えるんだろう。
でも、だからといって、今のこの辛さが無くなる訳ではなくて。
毎日がつまらない。
でも、私は間違った事は言ってないし、謝る必要なくない?
空気を読んで、自分の信念を曲げて、それで一緒に居て楽しい?
自分と価値観の合わない人と居るのって、一人で居るより苦痛じゃない?
嫌いな人に好かれて懐かれるのは鬱陶しい。
だったら、嫌いな人には嫌われた方が良くない?
一人の辛さは確かに事実。
でも、それに負けて自分が失う物とを測りにかけたら、絶対に一人でいる方がいい。
だから、私は誰もいない教室で、一人で向かい風に向かって立ち続ける。
そんな自分を誇りに思いながら。
「信号」
信号機。
手旗信号。
色んな信号があるけど、多分一番気づかないといけないのは、自分自身が理由もなく感じる「危険!!」と言う信号。
きっと、今までの自分の経験や、積み上げた知識から、何かを危険と知らせてる。
そう言う時は、かなりの高確率で何かが起こる。
だから。
見逃さないで。
自分の目を、勘を信じて。
注意してしすぎる事はないから、少しでもいつもと違う何かを感じたら、少しでも危険を感じたら。
大袈裟でもいい。
思い過ごしでもいい。
自分を守れる行動をして欲しい。
何も起こらなければ笑い話にすればいい。
後悔するよりは、絶対にいいと思うから。