スナエ

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9/23/2023, 10:09:23 AM

 天辺まで登れば、どこまでも行ける気がした。
 ジャングルジムの一番上に座り、沈む夕日を眺めている。
 なんとなく、両親は天国にいるんじゃないかと思って。そうした。
 見上げた夕空に、手を伸ばす。
「雨が止んでも、夜が明けても、帰って来てくれないんだな」
 独り言は、風の音に拐われて消えた。

9/22/2023, 10:22:03 AM

 死んでしまおうと思った。
 だから、マンションの一番上の階に来たんだ。
 階段の踊り場から、柵を乗り越えたら、あと一歩。
 だけど、おまえの声が耳元を離れない。
 おまえは、「どこにも行くな」と言った。
 オレは、最後の一歩を踏み出せなくて。夕闇の中で、泣いている。

9/21/2023, 10:04:39 AM

 人肌恋しい季節になっていくのかな。
 でも、皮膚って邪魔だよな。
 なんでオレとおまえが別れてるんだろうって、たまに思うよ。
 恋人以外なら、なんでもよかったとも考える。
 親子とか、兄弟とかさ。
 まあ、そんなことは叶わないんだけど。

9/20/2023, 10:35:41 AM

 慈しむって、どういうことですか?
 かつて、両親がオレにくれたものですよね、きっと。
 大切な人がいるんです。世界で一番特別な人です。
 愛してるんだと思います。今では、愛してます。
 アイツが愛してくれたから、オレは何かを返したいです。
 この想いを花束にして、渡したいんです。
 一生、幸せにします。

9/19/2023, 10:05:13 AM

 時間を戻したかった。家族が揃っていた、あの頃に。
 でも、今は、こうも思う。
 時よ止まれ。
 止まった時の中に、おまえを閉じ込めたい。
 それが出来たら、オレは実行するだろう。
 時の檻におまえを入れて、隠してしまうのだろう。
 他人に奪られるくらいなら、そうする。

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