天辺まで登れば、どこまでも行ける気がした。 ジャングルジムの一番上に座り、沈む夕日を眺めている。 なんとなく、両親は天国にいるんじゃないかと思って。そうした。 見上げた夕空に、手を伸ばす。「雨が止んでも、夜が明けても、帰って来てくれないんだな」 独り言は、風の音に拐われて消えた。
9/23/2023, 10:09:23 AM