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4/26/2024, 12:19:59 PM

善悪は、意外とぼんやりしているもの。

「ハッキリするということは、自分の価値観を人に押し付けるということだからね」

「そうだね」

「でも、善悪がハッキリしてれば、楽なのになって思う瞬間ってない?」

「うぅん、あるかも。なんとなく」

善と悪は、ハッキリしていないくせに間違えれば色んな人に指をさされる。

私の善が、周りにとっての悪で、でも周りにとっての善が、私にとっては悪で。

どうも噛み合わない日々。

「でも、自分にとっての善悪は、自分を守ってくれるものだから。大切にしてあげてね」

さ、もう一杯~!と、貴方は何本目か分からない缶ビールを軽快に開けた。

私わそれを見て、呆れたように笑った。

4/25/2024, 11:24:39 AM

流れ星だなんて、何年も見てないな。

「今日見れるらしいよ。ね、願い事しようよ」

「えぇ、無理だよ。第1、言えたって叶うわけがないんだし」

「もー、もうちょっと夢見てもいいんじゃない?そんなに頭カチカチにしたっていい事ないよー?」

あ、流れ星!って、貴方はまるで子供のようにはしゃぎながら願い事とやらを連呼し始めた。

ここは母校の山裏。昔は結構人がいたんだけど、最近になって忘れられたかのように人が来なくなった。

でも、ここから見える夜景は絶景なのだ。小さい頃も、こうやって貴方と流れ星を見ていたな。

「昔は君も、願い事を私みたいに沢山言ってたんだよ?」

「もう昔のことでしょ。今は、願い事なんて……」

「じゃあさ、小さい頃の願い事言えばいいんじゃない?ほら、まだ叶ってないでしょ!」

早く早く!と、貴方は私を急かす。逆になんで私の願い事を覚えているんだろう。

小さい頃の願い事……、私は思い出して、たまたま流れてきた流れ星に願いを乗せた。

「貴方と死ぬ時まで一緒にいられますように」

4/24/2024, 11:49:36 AM

ルールは縛るためにあるもの。

「まぁ、捉え方によってはそうなるよね」

「うん。ある程度ルールが必要なのは分かるんだけどさ」

「でもさぁ、最近の学校の校則が厳しいってよく聞かない?」

確かに、恋愛禁止、あだ名禁止……などなど、ニュースで話題になっているのをちょくちょく見かける気がする。

どれも、学校それぞれに考えがあってやっているのだろうけど、やりすぎだと考えてしまう時がある。

「縛りすぎもよくないと思うけどねぇ。いざもっと自由になった時、どこまで手を出せばいいかが分からなくなるから」

「それで、犯罪が起きちゃったり?」

「うーん、どうだろう?そこまで起きるものなのかな?」

わかんないや〜、なんて貴方は笑いながらレモンサワーを1口飲んだ。

「ルールを守るのも大事だと思うよ。でもさ、失敗もひとつの人生経験だと思うの。そりゃ、犯罪はよくないよ。でも、失敗が起きないようにルールで縛るのは、ちょっと違うんじゃないかなーって」

ま、それぞれ違う意見があるしね!なんて貴方はニカッと笑って見せた。

それぞれの意見、貴方は決して人の意見を真っ向から否定しない。

だから貴方は、ルールに縛られながらも、自由に生きて、輝いているんだなって。

4/23/2024, 12:28:35 PM

「雨のち曇りだってさ。明日」

「せっかくの校外学習なのに~?!」

結構大きめのため息をついた貴方は、1口焼きそばパンを頬張った。

「もう休もうかなぁ……」

「えぇ、そんなに嫌なの?」

「だってさー、天気もそうだけど、担任も嫌いな人だしクラスに仲のいい人もいないし……楽しめる気がしないよ」

珍しく、貴方が弱音を吐いている。

貴方の心模様も、雨のち曇りなのかも。

「行ってみないと分からないでしょ?ね、終わったらカラオケ行こ。部活ないでしょ?」

「うん……それなら少しでも楽しめるようにしよう、かな」

貴方の今日の心模様は、雨のち曇りでも、明日の心模様は、晴れであれ。

4/22/2024, 11:53:07 AM

「お前には向いてない」

「才能がないのに書き続けても無駄」

そうやって、私を罵ってくる人たち。

その人たちはなにかしら才能があって、その才能を活かして活動をしている。

私とは大違い。何持っていない、私なんか。

でも、それでも私は書き続ける。物語を書くのが好きだから。書いて、誰かを感動させたいから。

『小説家になりたい』

この選択が、たとえ間違えだったとしても、私は書き続ける。

だって、これしか道は無いのだから!

「この人の小説、好きかも」

「応援してます!」

ほら、書き続ければ、間違いを正解にすることだって……、

「でも、文章書くの下手じゃね?」

「こんなつまんない話で稼いでるなんて信じられない」

「読むんじゃなかった」

たとえ間違いだったとしても、書き続けてしまった私は、心と手を失いました。

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