幸せに
今日は結婚式
でも私のじゃない、幼馴染の男の子のだ。
基本的に結婚式に招待するときに異性を招待してはいけないという風習があるが私だけは特別に招待してくれた。
それが良かったのか悪かったのかはわからない。
今日は泣かないと決めたから今日の分の涙は全て昨日の夜に出してきた。
それなのに、、、
渇ききった目からは涙が出てしまっていた。
それでもこの気持ちだけは死ぬまで一生隠すとそう決めているからこそ涙の理由に嘘をついた。
好きだからこそ幸せに、、、
それが私のストーリー(人生)です。
二人ぼっち
『約束の地』
一人ぼっちの僕には友達がいない。
クラスで浮いている僕に話しかける人などいない。
いないはずなのに、、、
未来(みく)「ねぇねぇ穂どう?かわいい?」
僕に唯一話しかけてくる彼女は今日もまた話しかけてきた。
穂(みのる)「何が?」
「いつもと違うでしょ、ほらブレザーの下にパーカー、かわいい?」
未来はピンクのフードを僕に見せびらかせてきた。
穂「はぁ〜、もうすぐで夏なのに考えられない」
未来「オシャレだよオシャレ!かわいい!?」
穂「かわいいんじゃね」
未来「やった!昴のかわいいもらっちゃったー」
穂「昴(すばる)?」
未来「あぁ〜間違えた、穂のかわいいだ、つい癖で、あはははは」
彼氏の名前とでも間違えたのだろう。
勘弁してくれ。
未来「あっもう授業始まっちゃう、じゃあまた後でね」
去り際にさり気なくまた話しかけてくる予約をされた。
本当に変な奴だ。
僕はぼっちなのに頭が悪い。
だからよく先生に居残り勉強をさせられている。
アニメなどではぼっちキャラは頭がいいというのが定番だが現実はそうとはいかないようだ。
今日も1人夕日のが射し込む教室で居残り勉強をしていると
未来「頭悪いのは変わってないんだね」
僕1人だけの教室に未来は入ってきていつもの調子で話しかけてくる。
穂「そういう君は変わってんな、僕みたいなぼっちにこんな風に話しかけてくる女子なんてアニメキャラくらいだと思うけど」
勉強の片手間に言った。
教室が静かになった。
未来の顔を見ると、
穂「何ニヤニヤしてるんだよ」
未来「いや〜嬉しくて、私も変わってないな〜って」
穂「いやだから変わってるんだよ」
未来はさらにニヤニヤした。
本当に変な奴だ。
未来「覚えてないの?」
またこの質問だ。
未来は僕によくこの質問をしてくる。
未来がこの学校に転校してきて、初めて会ったときからずっとしている質問だ。
穂「だからもういいよその質問」
最初の頃は昔どこかで会ったことがあるのかと思ったが、自分のそんなに長くない人生を振り返ってみても未来という女の子に身に覚えはなかった。
未来「そっか、、、赤莉」
赤莉(あかり)?
穂「誰だよ」
未来は目から涙を流した。
そして走って教室から出ていってしまった。
これだから人間関係は嫌なんだ。
どこに地雷があるかわからない人間と喋った僕が間違っていた。
穂「赤莉って、、、」
一人になった教室で未来が言った名前を口に出すと僕も目から涙が流れた。
それと同時に僕の頭の中に存在するはずのない記憶が流れ込んできた。
僕も教室を出て走った。
穂「はぁはぁはぁ、やっぱりここにいた、勘弁してくれよ、ダッシュで階段登るのが一番きついんだって」
僕は屋上に来た、そこには涙目の未来がいた。
未来「なんでここってわかったの?」
穂「みんな平等に前世の記憶があるわけ無いだろ、本当にお前は変わらず変わってんな、赤莉!」
僕は思い出した。
前世での僕、昴と赤莉との記憶を思い出した。
未来「だって、約束したじゃん、またこの学校で出会おうって」
未来は泣きながらそう言った。
穂「ありがと、覚えててくれてこの学校に来てくれたんだよな」
未来「うん、そうだよぉ」
僕は言うべきことを言うことにした。
穂「今度こそはヨボヨボの年寄りになって死ぬまで一緒にいよう、僕と結婚してください」
未来「はい」
夢が醒める前に
今でも僕は後悔している。
昔僕は声優に憧れていた。
でも自分は声にコンプレックスを持っていて諦めてしまった。
もう50歳となった。
今になって思う。
今はもう声優に憧れていないが、もう一度人生をやり直せるなら声優を目指すだろう。
夢が醒める前に目指さないと
絆
『絆の檻』
人はみな、大きくて凶暴な動物を恐れる。
「オオカミが来た!みんな武器を持て!」
僕の名前はルーリエ、まだ産まれて18年だ。
僕の住んでいる村は小さくてよくオオカミに襲われる。
だから村民たちはオオカミが来るたびに武器を持ち、殺してしまう。
昔からその光景を見るのが嫌だった、あまりにも残酷だから。
「よしやったぞ!今日も大量だ」
「マンモスの肉よりかは落ちるがオオカミの肉も美味しいからな」
「それにマンモスよりかは狩りも楽だからいいよな」
そんなある日
またいつものようにオオカミが村へとやってきた。
「オオカミが来た!みんな武器を持て!」
そのオオカミは怪我をしていて弱っていた。
「このオオカミ弱ってるぞ」
ルーリエ「待って!殺さないで!」
僕はそんな可哀想なオオカミを守るようにかばった。
「何をやってるルーリエ、どくんだ!」
ルーリエ「ヤダ!」
「そいつは村を襲う、それに食料になる、俺達が食われる前にこっちが食べてやるんだ!」
ルーリエ「この子は村を襲ったりしないし、みんなを食べたりなんかしない」
「だからって生かす意味なんてないんだ」
ルーリエ「オオカミが狩りを手伝ってくれる、みんな言ってたじゃん!マンモスの狩りは大変って、だからオオカミに手伝ってもらえばいいじゃん」
「なに言ってるんだ、どけ!」
僕はどかなかった
ルーリエ「わかった、じゃあ今から1週間僕はこのオオカミと同じ檻の中で生活する、それでオオカミが僕を食べなければこのオオカミを殺さないで」
「いいだろう、お前がなんと言おうと1週間檻からは絶対に出さないからな」
そう言って僕はオオカミと檻の中で生活することになった。
僕は1週間を乗り越えた。
1週間後には僕はオオカミと仲良くなっていた。
心を通じ会えるようになった。
それから僕の村ではオオカミと一緒にマンモス狩りをするようになり、日々の食事が豊かになった。
たまには
『たまには』
「たま〜ご飯だよ」
「にゃぁ~」
私の家族のたまは食いしん坊な黒猫だ。
「食べないの?どうしちゃっの?」
たまは不満そうだ。
いつも食べているものと違うからだろうか、でもせっかく沢山買ってきたから食べてくれないと困る。
作戦1
いっぱい運動させておなかを空かせよう作戦
「たま〜キャットタワー買ってきたよ、ほらっ動け!」
「ニャ~ニャ~ニャ~」
たまは楽しそうにタワーを登り降りする。
「よし!ご飯だ!たま」
「にゃぁ~」
ダメか...
「次!」
作戦2
いつものご飯に混ぜよう作戦
「よし!これでよし!たま〜ご飯だよ」
「ニャ~」
たまはご飯を食べようと顔を近づける。
クンクンクンクン
「にゃぁ~」
これもダメか...
「次が最後だ!」
作戦3
無理矢理にでもたべさせるんじゃ作戦
「たま〜ご飯だよ、優しくするからこっちおいで」
「にゃぁ~」
「食えや!この野郎!」
私はたまの首を掴みご飯に無理矢理近づける。
1分後
「やっぱ、無理だ、この高級キャットフードは私が食べるか、人でも食べれるって書いてあったし」
「じゃあたまはこれね、いつもの」
「ニャ~」
「おー食べてる食べてる、やっぱり『たまには』これだね」