おと。

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5/27/2023, 12:07:37 PM

天国と地獄はあるのかと聞かれたら即答でないと答えるだろう。だって、天国も地獄も有るのならば今ここに幽霊はいなくて、怪奇現象なんて起こらないであろうと思っているから。天国は良い人しか行けないと僕は聞いているけれど、もしそうなら、人は一度は悪いことをしているから、天国には誰もいけない。
僕はそう思う。

だって、天国と地獄は人がつくった
ただの夢物語にすぎないんだから

# 15

5/26/2023, 11:37:08 AM

「月にお願いするとなんでも叶うらしいよ?」
「ふ〜ん、でもそれは迷信だろ?」
「夢無さ過ぎ〜」
はいはい、どうせ僕は夢が無い唯の人ですよ。
それに、どんなに願いを叶えようとしても月は動かないでしょ?
それに、もし本当に叶ったらこの世はこんなにも歪んでないよ。
「ねぇ、今、月のお願いについて全否定したでしょ?」
「お見事、流石幼馴染み、良く分かってるじゃねぇか」
「まぁね!…じゃなくて!ほんとだからね!私はそれで願いちゃんとかなってるんだからね!」
「へー、そうなんだー」
いつまでも、喚いてる幼馴染み、まぁ、友達を無視して漫画を読み進めた。
「もう!じゃあなんか君のお願い教えてよ!満月の日にするといいの!」
「はい、残念!満月まで後二週間、其れ迄に僕の、願いを覚えていられるのか?」
「う"っ…それはそれ!これはこれ!良いから教えて!」
「ない」
「あるでしょ?!ほら、君だったら本たくさんとか」
「そういうのは、自分で買ってなんぼなんだ、学べ」
はぁ、その話って昔僕がこいつに教えたってこと覚えてんのか?
でも、こいつほんとに自分の願い叶えてんだよな。
「私一応、高校生で小説家!ほら!叶ってんじゃん!」
そう、こいつはガチで高校生になったら小説家になる、という夢を叶えた。
どうでもいいけど。
「もう、寝る!3時になったら起こして」
「わかったよ」
やけ寝って、面白過ぎ。
はぁ。
「月に願いを、ね」
これ、僕は母親に聞いた話なんだよね。

# 14

5/25/2023, 12:28:07 PM

いつまでも降り止まない雨。
其れを部屋で眺める。
急に降ってきた雨なのか、走っている人がいる。
その中に僕の友達がいた。
彼奴は僕の家を知っている。
嫌な予感が頭をよぎった。
と思ったら運悪く目が合ってしまった。
最悪だ…。
僕がいるのを確認するとインターホンを鳴らした。
「はぁ…」
仕方無く部屋を出て、階段を降り、玄関の扉を開けた。
が、いなかった。
扉を奥まで開いた。
「ウグッ!……何すんのさ!」
「驚かそうとしてた奴が何言ってんだ?」
「バレてたの〜、つまんない」
…屑が。
「でっ?用は其れだけか?じゃあな」
そう言って扉を閉めようとした。
「ちょっと!この雨の中、傘もせず帰れっての!?」
「あぁ、そうだが、それが?」
「あのね〜、私…」
「鍵を無くして家に入れないし、親も仕事で呼べない、だろ?」
「よく分かっているじゃないか」
雨も強くなってきてるしこんな中で帰らせたらこいつは絶対に風邪をひく。はぁ…、仕方無い。
「ほら、上がれよ」
「さっすが〜!」
「先風呂場いけよ?絶対に!!!」
「はいはい」
当たり前というように風呂場に行った。
ったく、本当に変わんねぇな。
外を見ないで寝てれば良かった。
そんなことを考えていると、風呂場から彼奴が帰って来て、窓から雨を見ていた僕に言った。
「いつまで経っても降り止まない雨を見てるよりも、私と話している方が楽しいだろう?」
「それ、自分で言っていいのか?」
否定はできなくはない…、けど。
「でも、実際はそうでしょ?本当は誰よりも私と話している時間が好きなんでしょ?」
自信家で、性格が屑で、人の話を聞こうとしない癖に、こういうときだけ、観察眼が働く友達を持つと大変だ。
はぁ、本当に最悪だ。
「うん、君なんかと話している時間が一番楽しいよ」
「なんかって、酷いなぁ」
そう言いながら、やはり当たり前のようにソファに座りくつろいでいた。……殴りてぇ。
「ねぇ、私はねそういうところとかで優しくしてくれる君が________。」
急に雷が鳴った。
其のせいで最後まで声が聞こえなかった。
「んっ?なんか言ったか?」
「はぁ〜、チビ」
「今すぐ外に出されたいか?」
「ウソデスゴメンナサイ」
暫く、言い合いが続いていた。
雨で気分が沈まないのかと聞かれたら僕は沈まないと、答えるだろうな。
だって、こうやって話しているだけでもたのしい友達がいるから。

いつまでも降り止まない雨の中、僕らは家で話していた

#13

5/24/2023, 5:57:42 PM

あの頃不安だった僕へ
あの頃の僕は何が不安だったんだい?

お金が無い事?
勉強が出来無い事?
絵が上手く書けない事?
人と上手く関われない事?
運動が得意では無い事?

きっとどれにも当てはまらないくらい一つだけあった。
それは…家族がいない事だったよね。
人と違って施設で育ってきてるのは辛いよね。
莫迦にされて
同情されて
挙句の果てには理由まで聞かれたよね。
凄く苛ついた
辛かった
多分この辺の感情が当てはまるんじゃないかな?
幼馴染みはちゃんと家族が居たからね。
でも、これを乗り越えればきっと良い事があるよ。
まぁ、良い事はあったから安心してよ。




この言葉が昔の僕に届けばいいのにな……。

# 12

5/23/2023, 4:40:04 PM

小学生三年生のとき、僕は人を殺した。
でも、他の人は事故だと言っている。
だから、僕は捕まってもいないし寧ろ心配されている。
死んだのが僕の友達だったから。
喧嘩をして肩を押したとき当たりどころが悪くて、そのまま、逝ってしまった。
だから、僕は人殺しのようなものなのにあの子が転んだ不慮の事故だと、家族も、警察も、みんな言っている。
ちゃんと僕は言った。
「僕が押したせいで死んじゃったんだ」
そう言ったのに信じてくれなかった。
友達の親も僕を責めなかった。
そりゃそうだ。
僕の友達は、親に虐待をされていた。
だから、あいつらにとってはどうでもいいのだろう。
いなくなって清々しているのだ。
友達をあの駄目親から助けられなかった。
それとは逆に僕の手で殺してしまった。
きっと、僕を恨んでいるのだろう。
幾ら、態とじゃ無かったとしても。

僕の罪は逃れられない呪縛として、しがみついている。

# 11

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