おと。

Open App
5/22/2023, 12:03:19 PM

その日は部屋で優雅に本を読んでいた…のに、昨日の僕が来たせいでその空間はぶち壊された。
「やっほー!明日の自分!明日は楽しみかい?」
適当に、対応しとくか。
「そう言うあなたは昨日はどうでしたか?」
そう言うと笑顔で言った。
「もちろん楽しくなかった!」
楽しくないのに明るく振る舞ってるのですか…。
この僕は馬鹿なのでしょうか。
「ねっ、僕が心の中に秘めていることがバレないように明日の僕は、なるべく明るく振る舞ってね!」
えっ…面倒くさい。
「何その顔〜!全く僕はほんと僕だね!」
「すみません、そろそろ時間なのでさっさっと消えてくれると有り難いです」
「あっ、傷ついた…。はぁ、さっきの約束引き受けないつもりなら、ずっとここにいる。」
昨日の僕は部屋の角に座って俯いていた。
「え"っ……わかりました!」
そう言うと満面の笑みと少し入り混じった悪い顔を最後に、昨日の自分は消えた。
……嵌められた。
仕方無いなぁ。
「さて、明日の僕は頑張りましょうか」
昨日の僕は、また出番が出るまでさよなら。
また、会えるといいね。

……数年後

「やぁ、僕また会ったね!」
「僕は全員僕だけどそのテンションからしてあのときの僕かな?」
「あはは〜!その塩対応変わらないね!」
「で?次はなんですか?」
そう言うとニコニコしていつまで経っても答えないため
予想がついた。
「まさか…」
「YES!そのまさか、さ!」
「引き受けるのに変わりはありませんが、あの時は嵌めたことに関しては一発殴らせてください」
「待って怖い怖い」
割と根に持つタイプだからね、一回殴らせてもらわないと、ね…落ち着かない。
「覚悟は?」
笑顔で僕は言った。
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ」



さぁ、また明日も頑張りましょう。

# 10

5/21/2023, 5:04:12 PM

「ねぇ、なんで水って透明なんだと思う?」
そんな質問を突然された。
「知らね、色々と反射でもしてんじゃねぇの?てか、なんだよ急に」
「いや、ただ気になっただけさ」
そう言いながら、遠くに見える海を見ていた。
此奴は会ってから2年くらいしか経ってないから当たり前だが、よくわからん奴だ。
「はっきりしねぇな」
そう言うと、不思議な顔をしてまた口を開いた。
「だって、元の色が必ずしも透明だとは限らないだろう?」
「…確かに」
「それに、海や川は遠くから見たりすると青や水色に見えるのに、近くから見ると透き通ったただの水だ。」
だが、川があれると一時的に泥水になるんじゃねぇか?
と思ったがあえて言わないようにしておいた。
「ふふ、今君が思ったことを言葉で返すよ」
「人の心を読むな!」
「次の日にはまた綺麗になり、元の川に戻る。透き通って美しさを取り戻す……かな」
少し間があったが気にしないでおいた。
「らしくねぇこと、言うじゃねぇか」
「失礼なこと言ってる自覚ある?」
「ねぇな」
「全く、私の心は透き通った水のように綺麗なのに」
「手前は泥水だろ」
そこからは相変わらず話が別方向にそれ、その話は何処かに消えていった。

でもね?
君のたまに見せてくれる優しさは透き通っているよ

# 9

5/20/2023, 12:31:27 PM

友達と話しているとふと気になる言葉が耳に入ったので
なんとなく、話していた友達に聞いてみた。
「ねぇ、君が考える理想の自分は?」
「え〜、何急に?……私は今の自分でいいよ?あっ」
言ったあとに声を出したためつい反射的に聞いてしまった。
「なんだよ?」
「いや、大したことじゃあない」
人の心とかに踏み込む趣味は無い為軽く返事をした。
「…ふ〜ん」
「そう云う君はどうなのさ」
聞かれると思った、あらかじめ答えを用意しておいて良かったかもな。
「僕は、何処かのアニメのマフィア幹部になりたいな」
「言うと思った、…帽子くん?」
多分わざと言った其奴に反抗した。
「黙りやがれ!分かってんなら言うな!」
殴ろうとしたが避けられた。
「わー怖ーい(棒)」
てか、さっきこいつ言うのやめたよな?やっぱり気になる…。
「何?さっきのが気になるの?」
バレてる…。
「……別に言いたきゃ言えよ」
「そっ、まぁ、言ってあげるけど」
すっげぇ上から目線だな…。
「他にはね…最年少幹部かなぁ?わかるでしょ?」
ニヤァっと笑いながらこちらを見て言った。
本当に性格が屑だなこいつ。
「君は?もう一つある?」
「正直、理想なんて屑だと思ってるよ」
「でしょうね」
「なんで人って理想を描くのかな?」
「ん〜、…理想を描いて自分を保つため、とか?」
「確かに」
それもありえるよなぁ。

でもさ、そしたら人って結局は理想の塊でいつか叶うと思って理想を描いているのかな?

そうしないと自分を保つことができないのかな?

やっぱり難しいな。

理想ってなんだろうね

# 8

5/20/2023, 5:57:58 AM

別れは、時により突然だ。

恋人に突然別れを告げられる

慕っていた人が自殺で突然死ぬ

家族が事故で死ぬ

突然知らない人に刺され死ぬ

きっと他にもあるのだろうけど僕が思いつくのはここまでだ。

誰しも突然の別れを事前に回避することはできない。

結局は別れてすぐに気づくものなのだ。

自分がしてしまったこと

自分が殺ってしまったこと

突然の別れでやっと気づく

そして後悔をする。

だから、僕は思う。

突然がいつ来てもいいように現実をすぐに受け入れるように、準備をしておいたほうがいいと。

それが僕の思う突然の別れ。





だって人がいつ死ぬかなんて誰もわからないからね

# 7

5/18/2023, 3:57:46 PM

その日は快晴だった。
恋愛に対して全く興味がなくむしろ意味がないと思っていた女の子がひょんな事をきっかけにある人に恋をしたのだ。
きっかけが何か?
そんなもの決まっている。
よくある一目惚れというものだろう。

     ☆

「来夏〜!なに?ついに恋をしたのか?!」
「な、なんでそれを!エスパーか!」
動揺した来夏に私はやっぱりか〜と言いながら、止まっていた来夏の前を歩き出した。
それに反応して来夏も横を歩き出した。
「なんで、わかったの!」
「顔を見ればわかるよ〜」
「顔?」
頭にはてなが浮かんでいる来夏に私はつい笑ってしまった。それにイラッときたのか背中を殴られた。
「何するのさ!」
「…手がすべった」
絶対態とだ。まぁ、いっか。
「え〜っと…解った理由?だっけか」
「うん」
「それはね〜、来夏の顔には恋した女の子って顔してた   からだよ!」
沈黙が流れた…。そのあと、来夏が急に走り出した。
「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ちょっと!?来夏ぁ〜!」
来夏とは幼馴染みだが、あそこまで混乱して走り出した姿を見るのは初めてだった。
いつもなら恋愛話を聞く側だったからね。あぁ、なるよね…超鈍感ちゃんがついにここまで来たしね。
私からしたら嬉しいけど、来夏からしたら大変なんだろうな。
「そっち反対方向だよ!?来夏、聞いてる?!」
来夏が走っていく方向には同じ高校の制服を着た男子がいた。
イチかバチかで叫んだ。
「そこの男子!その子掴まえて!」
そう言うと、あっさりと聞いてくれた。
「は〜い、ストップ!」
「うわぁ!」
はぁ、やっと掴まえれた。
「も〜、来夏逃げるな!」
「らい、か?てことは晴香か!」
「あれ?もしかして…冬夜?!」
来夏を掴まえてくれた男子は昔引っ越してしまった幼馴染みだった。
そして、何故か来夏が私の後ろから出て来ない。
「どうしたの?来夏?」
来夏に声を掛けて顔を見ると真っ赤だった。
………これはもしかしたら。小さな確信を抱いた私は、
冬夜に聞こえないようにして、来夏に聞いた。
『来夏、もしかして冬夜のことだったのかな?』
そう言うと、石のように固まった。
図星だ。
「来夏、俺の事覚えてる?」
「黙れ、知らん」
「見ればわかるだろいちいち話し掛けんなだって」
少しダメージをくらったのか黙った。
が、そんなことはなかった。
「毒舌女」
「勝手に言ってなよ、女たらしが」
「誰が女たらしだ」
「冬夜以外に誰がいるの?」
なんで、毎回こうなるのか…。
はぁ、来夏の恋は難しそうだね。

     ☆

とまぁ、この調子だよ。
来夏の恋の物語がどうなるのか楽しみだ。
んっ?来夏がどうなったか気になるって?
それは、御覧になった皆様方に任せようではないか。

# 6

Next