「秋晴れ」
最近涼しくなってきて秋を感じる。
秋は好きな季節だ。
寒くもなく、暑くもない。
もうすぐで冬がやってくる。
それまではこの秋を楽しみたい。
秋は僕の好きな季節だが、好きな人の好きな季節でもある。
僕のそばで笑う彼女は「今日は秋晴れだね」と言った。
「秋晴れかぁー。」と僕は言った。
君と過ごす秋。
これで4度目。
これからもずっと続けばいいのに。
もうすぐ冬が来る香りがした。
「忘れたくても忘れられない」
私には忘れたくても忘れられない人がいた。
その人は私の大切な人だった。
その人は私が高校3年生の時に天国に行ってしまった。
余命1年を真っ当に生きた人。
その人は大人しくて奥手な人だった。
でも、私に素直に気持ちを伝えてくれた人。
その人は最後に私にこう言った。
「僕のことは忘れて幸せになってください。」と。
私はその言葉が忘れられない。
たくさんの思い出も全部覚えてる。
彼には言えなかったけど、全部が宝物だから。
もう一度会えるなら言いたい。
忘れたくても忘れられない人。
一生忘れられないと思うけど、大好きでした。
もちろん今も。
またどこかで会えたらな。
「やわらかな光」
僕は朝が嫌いだ。
眩しくて僕に起きろと言う太陽も。
でも、君に会える朝は好きだ。
君に出会って、好きになってから朝が少し好きになった。
君は僕にとってやわらかい光に包まれているように見える。
君だけは少しだけ周りよりも光り輝いて見える。
君の声も笑顔も僕には全部愛おしい。
いつか君に伝えられたらな。
僕は臆病だ。
君に想いを伝えたら今の関係が壊れることが怖い。
君に想いを伝えたいけど、結果が分からないことは僕は苦手だ。
でも、僕だけの光になって欲しい。
だから、ちゃんと伝えるよ。
夕方、夕日に包まれている教室で僕は君に
僕と付き合って欲しいと伝えた。
君はいいよと言って僕の手を取ってくれた。
やわらかい光に包まれて僕は温かい気持ちになった。
君はやっぱり僕の光だ。
「鋭い眼差し」
これは僕が学生だった頃の話。
僕にいつも鋭い眼差しを送ってくる女の子がいた。
僕は正直少しその子が怖かった。
でも、その女の子の視線は嫌じゃなかった。
目が合えばその子は目を逸らしてしまう。
その子に僕は次第に惹かれていった。
彼女のよく見ると可愛い瞳に吸い込まれた。
彼女も僕に好意を抱いてくれていることがある日分かった。
僕のことをこんなにも好いてくれている女の子がいることが素直に嬉しかった。
ある日の帰り道彼女が海辺を歩いているのを見かけた。
僕は思わず声をかけてしまった。
「ねぇ、何してるの?」と僕が言うと彼女は
「笑顔の練習、好きな人に好かれたいから。」と答えた。
「好きな人って誰?」と僕が言うと彼女は慌てていた。
「それは秘密。」と彼女が言った。僕は思わず
「僕は君が好きだけどなー。」と言ってしまった。
「えっ?」という彼女に
「僕のこと好きになってくれる?」と僕は言った。
「もう、好きだよ。」と彼女が答えた。
「ねぇ、こっち向いて。」と僕が言うと
「ん?」と言いながら彼女がこっちを向いた。
「前髪切らないの?」と僕が言った。
「何で?」という君。
「君の目が好きだから。」と僕が言うと君は照れて目を逸らした。
「高く高く」
僕は鳥になりたかった。
高く高く空を飛ぶ鳥に。
人生がどん底に落ちたあの日。
僕は鳥になりたいと願った。
鳥なら何も考えずに空を飛んでるだけ。
そう思ったから。
でも、君に出会って僕は変わった。
ちゃんと生きようって、幸せになりたいって。
だから、僕は君と高く高く綺麗な空を見ていたい。
鳥にはなれないけど君がいれば大丈夫。