ゆきんこわさんぼん-はぐるまのかけら

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2/7/2022, 11:59:19 AM

「……」
「遠い目してどうしたん」
「っ!?」
「すまん、ちょっと気になって」
「あぁ、いや、えっと」
「?」
「……いつまでここにいれるかなって」
「いつまでもやろ」
「え」
「俺はおるよ」
「……」
「だいじょーぶや!」
「……せやな!お前がおるから」
「当たり前やん!頑張ろうな」
「勿論やわ、相棒!」

────ある日の話:10


明日を覆うは煙る灰色
然し光れよ一等青


2/7/2022, 1:13:00 AM

「……あ」
「……どうした」
「ねれない」
「寝なさい」
「無理やぁ……なんか落ち着かへん」
「しゃあないなぁ。大丈夫やで」
「う……」
「今日も明日も生きとるよ」
「……」
「ゆっくりお休み。また明日」

「さて、たまには労ってやりますか」

────とある記念日:青



ロクマル拍子絶えぬ瞬き
巡り廻れよ命の針

11/3/2021, 1:12:02 PM

[教授ー?]
〖ああ、どうしたんだい?〗
[◼◼ってなんですか?]
〖それは…〗
[あ、コーヒーもらいまーす]
〖せめて許可を取りなさい?〗


かつての生徒には、会えないと知っている。
それは、一度巡った鏡の向こうの世界の話。


────珈琲の香る記憶:1

11/3/2021, 8:26:27 AM

「死ぬまでにしたいことぉ?」
「そう。まぁ、なんとなくね」
「はーん……せやなぁ、俺は……
 ……あかん、思いつかんな、そんなパッとは」
「それはそうでしょう。愚問やったね」
「いや、それはええねんけど。
 突然変わったこと聞いてくるやん」
「なんとなく、思いついただけやけど……
 ほら、ここの連中みんな死が近いから」
「ああ確かにね。それはそう。
 うん、そう思うと色々やりたいことはあるな」
「でしょ?」
「聞いてきたあんたはどうなん?」
「私?そうだなぁ…もう一度生徒に会いたいかな。
 変わったやつがおったから」
「へー。どんなんやったん?」
「おちゃらけたような、毎日気楽そうにしとった女学生」
「ふーん」
「特に他意は無いで。ただ、元気にしとるかなって」
「ああそう。なるほどねぇ」
「まあ、気にしてられるほど
 のんびり過ごしてはいられへんよね。終わりにしよ」
「せやなぁ」
────ある日の話:9

11/1/2021, 12:14:09 PM

あるとき、ひとつのくにがありました。
そのくには、とてもなかのよいひとたちがつくり、
おさめており、くにのひとびととも
なかよくしておりました。
それはとおくみえて、とてもちかかったおはなし。


知りたいことは案外、身近にありました。
それはたぶん、知らないふりをしていただけでした。
それはたぶん、いつか途絶えども、永遠にあるものでした。
それは、とある人に憧れた、惨めで馬鹿で、
どこまでも夢を見た“誰か”の話。
────とある夢物語

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