いつも私は1番じゃない。誰かにとっての1番じゃない。
上には上がいて、見上げれば見上げるほど目が痛くなるくらいの光を放っている。
どんなに努力しても、どんなに血を滲ませても、
あの人の影になる私には、誰も気づいてくれない。
光があれば影ができる。
輝いていられるのは、私がいるから。
強かに、しなやかに。
影はいつもあなたのそばにある。
逆光で見えない顔は、いつも貴方を狙ってる。
ページをめくる
1日24時間365日。決まった日数で決まった秒数で1日が進み一年が終わり歳を取り天命がつき無に戻る。
それが命というもの。
本を買った。短編だったためとても薄かった。365ページ。私がこの本を読み終えるまでは、私の中ではこの本が完結することはない。
だが、本としてはずっと前に終わりが作られ完結している。
決まったルートを捲り終わりに近づく。
1ページ、1ページ。
やがて最後となり、パタリと本を閉じる。
この本は完結してしまった。
人生も同じようなものだ。決まった終わりに向けて1日1日進んでゆくだけ。
側から見たら完結済み。
だが、私達は完結を実感するまでは生と共にある。
昨日を終え今日をはじめ、明日に向かう。
ページをめくるその手のように。
私達はそんなに強くないから。
すぐ泣くし、すぐ落ち込むし、すぐ怒る。
でも、全部誰かに知られることなくひっそりとただただ
ひっそりと涙を枯らして暮らしてる。
たとえば誰かがこの乾いた瞳を見つけても、
決して期待してはいけないの。
喉が渇いて、目の前に蛇口があってなのに故障で
水が出なくて
そんな出ない蛇口を捻る時ほど辛く苦しい時は無いから
だから期待なんてしちゃいけないの。
枯れた涙を流すのは何より辛いから。
ただ、もし、私達に日が当たるなら
走ってでもつかみに行きましょう。
その光を。
ひとりじゃないから怖くないよ。
「さぁ行こう」
動かなくなった、あなたの頬にそっと触れて
もう、話すことも笑うことも出来なくなった
あなたの髪を撫でて、
思ったより、つめたくて、重くなった
足を持って、
私にかけた愛情をこぼすことなく
あなたへの愛に変えて
全身に触れて
私の最後のエールを送る
御伽噺でも、信じていればきっとある
空の上が。
あなたは素敵な人だったから、
きっと上に逝く
これが最期じゃないと信じているから
だから
「またね!」
あなたとひと時のお別れを。
グッと噛み締めた喉の奥の
「さようなら」は、絶対に言わない。
春爛漫
春と言えば、出会いと別れの季節。
私はね、卒業とか入学とかそういう意味だと思ってた。
それなのに、永遠の別れを告げた貴方。
冬が長引いた今年は桜の開花が遅くなって。
本当なら、貴方と花見に行くはずだったのに
どうですか?
そちらは、桜は咲いていますか?
こちらは、まだです。
きっと、景色も心模様も桜が咲くのはしばらく先でしょう。
春爛漫、天真爛漫。
さようなら。またいつか