蒼夏

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9/12/2024, 3:32:05 PM

― 本気の恋 ―

本気の恋は今から6年前が最後だったかな

目に映る景色が全く違うように見えて、

とかありきたりだけど

本当にこれ以上
楽しい時は無かったんじゃないかっていうくらい。

でも、もう消えてしまった

元々なかった感情のように

どこが好きだったのかも忘れて

それ以来

本気で頑張っても叶わない気がして

本気の恋が出来なくなった。

本気の恋の悲しさを知ってしまった。



9/11/2024, 10:49:28 AM

― カレンダー ―

6月からめくられていないカレンダー。

もう梅雨どころか秋がはじまっているのに

私の部屋には

紫陽花の造花が置かれている。

いいよね、

好きな季節で止めて置いても。

私の部屋に四季はない。





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いつもありがとう

9/10/2024, 2:17:05 PM

ー喪失感ー

僕は、この階段を登り続けている。

最上階は見えない。見たくもない。

この階段を登り始めた頃は

この先に続く景色への期待に

心はオレンジ色で満たされていた

階段が急になり始めた頃だろうか、

僕の心の色は失われていった。

心には小さな穴が空いていた。

何かが足りないという喪失感にとらわれる。

視線を落としながらも登る。

踊り場に足をのせたときだった。

誰かの足が視界に入った。

顔をあげたその瞬間、

君と目が合った瞬間、

僕の心は一瞬で
熱くなって、
知らない色で満たされていくのを感じた。


そして、君を失った今、

僕の心には前よりも

大きな穴が空いている。

影さえできるほどだ。

でも、なぜか、
僕はその穴を愛しいと感じている。










9/9/2024, 1:57:51 PM

ー世界に一つだけー

目の前にある花は、すみれだ。

どこにでも咲いているすみれだ。

次に見た時には枯れてしまっているのだろう

でも、松尾芭蕉が山路で見つけたすみれは

ずっとそこにある様な気がする。

他のすみれとは違う気がする。

もし、松尾芭蕉じゃなくて

私が最初にそのすみれを見つけていたら

どこにでもある「すみれ」のままだったのだろう

身近な光に気づける人ー

そんな人が世界に一つだけの
光をつくるのかもしれない






9/7/2024, 10:22:33 AM

ー踊るようにー

おさがりの浴衣

太鼓を叩く音が鼓膜に響く

手を外側に、内側に、返しながら少しずつ前に進み

人が円を描く

そのまわりを囲んでいる提灯の明かりは

一緒に踊っている魂のようだった。

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