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2/5/2026, 6:53:57 AM

Kiss

「Kissよりも甘いチョコレートをあなたに」
昼休憩をしに、部署の方々と入ったデパート。
そのデパートの催事、バレンタインコーナー入り口にそのキャッチコピーがあった。
「…Kissって甘いのかな」
経験がないわけではないが、甘いと感じたことはない。
「どうなんだろう?」
と考えていると
「俺としてみる?」
隣を歩いていた、気になっている彼がフッと笑う。
「え?」
突然の彼の言葉に、顔が熱くなる私だった。

2/4/2026, 3:18:42 AM

勿忘草 1000年先も です

勿忘草

キミと来た旅行。街中をのんびり歩こう。と、あてもなく歩いていると、川沿いに青色の絨毯が広がっていた。
「おお、すごいな」
一面に咲く青色の花。近寄って見てみると
「勿忘草だね」
花に触れながら、キミは言う。
「へえ、勿忘草ってこれなんだ」
名前は聞いたことがあるが、見たのは初めてだ。
「かわいい花だね」
「うん。花言葉も、私を忘れないで。で、かわいいの」
「そうなんだ。こんなに青くてかわいい花なら、忘れない気がするけど。でも、勿忘草がそう言うなら」
俺はスマホを取り出すと、勿忘草を写真に収めたのだった。


1000年先も

「愛してるよ」
「も~。照れるからそんなにたくさん言わないで」
「ええ。愛する妻に、僕の想いを伝えてるだけなのに」
「充分伝わってるから」
苦笑するキミとしょんぼりする僕。
「でも」
しょんぼりする僕に
「嬉しいけど、そんなに毎日のように言葉をくれなくても、あなたの気持ちは本当にちゃんと伝わってるよ」
キミは優しく微笑む。
「嬉しいよ。けど僕としては、まだまだ言い足りないくらいなんだ」
僕はキミを抱きしめ
「これからも、1000年先もずっとずうっとキミと一緒にいたい。ずっとずうっと愛してるよ」
そう言うと
「ありがとう」
少し呆れた声で、キミは抱きしめ返してくれたのだった。

2/2/2026, 9:47:26 AM

ブランコ

「ああ、懐かしいな」
所用で初めて来た街。スマホのルート案内に従い歩いていると、小さな公園が目に入った。
「誰もいないし、まだ約束の時間まで余裕がある。ちょっと寄ってみるか」
と中に入ると
「あ、ブランコ」
ブランコが真っ先に目に入り、近づいて行った。
「あれ~、こんなに小さかったかな」
久しぶりにブランコに乗ってみると、思い出の中にあるブランコよりも小さい。
「座ってると膝が痛くなりそうだ」
ブランコのイスから立ち上がりブランコを見る。
「いつの間にか、大きくなってたんだな」
ブランコで自分の大きさを知り、中身も成長しないとな。と思うのだった。

2/1/2026, 9:39:08 AM

旅路の果てに

僕は今まで良い思い出はあまりなく、イヤな思い出を昨日のことのように引きずりながら歩いて来た。何でこんなに辛い思いをしてまで、僕は歩き続けているんだろう。そう思いながら歩いて来たその答えが、今になってやっとわかった。今までの長い旅路の果てに見つけたのは、キミという愛しい存在。キミに出会うために、僕は歩き続けていたんだ。
やっと出会えたキミを、僕は大切にしようと思うのだった。

1/31/2026, 9:16:04 AM

あなたに届けたい

「ハァ、ハァ、ハァ」
今俺は、駅に向かって走っていた。
「何で…だよ」
今朝起きたとき母に
「お隣さん、出発しちゃったわね」
と、言われたから。
「何で、何も言わずに引っ越しなんて…お前は俺の、親友だろ?」
母から
「え?何も聞いてなかったの?てっきり、知ってると思ってたわ」
と言われた俺の、ショックは大きい。
「一言、直接会って言ってやらなきゃ」
必死になって足を動かし、駅が見えたとき、あいつがいるのを見つけた。
「おい」
あいつが行ってしまわないように、大きい声を出すと、あいつが振り向く。けど、俺の姿を見たあいつは逃げるように駅に入ろうとした。
「おい、待てって」
が、あいつが入るのを腕を掴んで止めたのは、あいつの母親だった。
「ありがとうございます。待っていてくれて」
肩で息をする俺にあいつは顔を背ける。でも
「逃げないできちんと話しなさい。あなたに届けたい想いがあるから、わざわざ来てくれたんでしょ」
母親に促され、俺たちは2人きりで話すことにした。
「何で、何も言わなかったんだよ」
2人きりになっても俺の顔を見ず、俯くお前にそう言うと
「言えるわけないだろ?同じ高校に入って同じ部活に入ろう。って約束したのに、引っ越すなんて…」
絞り出すような声に
「バカだな。引っ越すのはお前のせいじゃないだろ?気にすんなよ」
お前の肩を叩くと
「でも…」
お前は顔を上げたけど、泣きそうな顔をしている。
「お前が遠くに行ったとしても、親友なのは変わらない。それに、同じ場所で何かする。なら、高校じゃなくても、大学でも、会社でもいいだろ」
ニッと笑うと
「うん。絶対どこかで一緒に何かしよう」
お前の表情が和らぐ。
「ああ。約束だからな」
笑顔になったお前を駅で見送り
「想いが届いて良かった」
とホッとしながら家に戻るのだった。

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