勿忘草 1000年先も です
勿忘草
キミと来た旅行。街中をのんびり歩こう。と、あてもなく歩いていると、川沿いに青色の絨毯が広がっていた。
「おお、すごいな」
一面に咲く青色の花。近寄って見てみると
「勿忘草だね」
花に触れながら、キミは言う。
「へえ、勿忘草ってこれなんだ」
名前は聞いたことがあるが、見たのは初めてだ。
「かわいい花だね」
「うん。花言葉も、私を忘れないで。で、かわいいの」
「そうなんだ。こんなに青くてかわいい花なら、忘れない気がするけど。でも、勿忘草がそう言うなら」
俺はスマホを取り出すと、勿忘草を写真に収めたのだった。
1000年先も
「愛してるよ」
「も~。照れるからそんなにたくさん言わないで」
「ええ。愛する妻に、僕の想いを伝えてるだけなのに」
「充分伝わってるから」
苦笑するキミとしょんぼりする僕。
「でも」
しょんぼりする僕に
「嬉しいけど、そんなに毎日のように言葉をくれなくても、あなたの気持ちは本当にちゃんと伝わってるよ」
キミは優しく微笑む。
「嬉しいよ。けど僕としては、まだまだ言い足りないくらいなんだ」
僕はキミを抱きしめ
「これからも、1000年先もずっとずうっとキミと一緒にいたい。ずっとずうっと愛してるよ」
そう言うと
「ありがとう」
少し呆れた声で、キミは抱きしめ返してくれたのだった。
2/4/2026, 3:18:42 AM