行かないでと、願ったのに キンモクセイ です。
行かないでと、願ったのに
「今年こそは。って、何度買っても結果は同じ。だから、明日買いに行っちゃダメだよ」
「うん、わかってるって」
あなたは笑って頷いたのに、どうしてここにいないの?
「うん。って言ったのに…」
行かないでと、願ったのに、あなたは今年も行ってしまった。
必要のない、私にとってはガラクタとしか思えない物が詰まった、福袋を買いに。
キンモクセイ
秋になると、街中から香ってくる、キンモクセイの香り。
秋の訪れを知らせてくれるその香りが、私は好きだった。
「私、キンモクセイの香りが好きなんだ」
街中をあなたと歩きながら、キンモクセイの香りにつられ立ち止まる。
「いい匂いだよね。俺も好きだな」
「でも、少しの間しか堪能できないのが残念で」
「確かにね。でも、フレグランスでキンモクセイがあるとは思うけど、それはなんか違うんだよな」
「そうなんだよね。否定するわけじゃないけど、やっぱり本物がいい」
「じゃあ、キンモクセイの香りをたっぷり堪能するために、歩いて出かける機会を増やそうか」
「うん、そうしよう」
香りを楽しめる時間が少ないキンモクセイ。できる限り、香りを楽しもうと思うのだった。
そして、 光と影 凍える朝 秘密の標本 です。
まだ調子は戻っていませんが、少しずつ書いていこうと思います。
よろしくお願い致します。
そして、
「そして、王子様とお姫様は幸せに暮らしました…って、物語のように、キミを幸せにはできないかもしれない。でも、僕のできる限り、キミを幸せにします。僕と結婚してください」
花束を差し出され、プロポーズされる。
「絶対に幸せにします」
って言わないところが彼らしいな。とふふっと微笑みながら
「ありがとう。よろしくお願いします」
私は花束を受け取ったのでした。
光と影
人にはきっと、誰にでも光と影があると思う。
普段は明るい。と思われている私。
けれど、ふとした瞬間にイヤな記憶がよみがえり、泣きそうなくらい、落ち込んでしまうときがある。
イヤだな、こんな自分。
そう思うけれど、止めようにも、この感情は止まらない。
でも
「大丈夫だよ、僕がいるから」
と、優しく抱きしめてくれる彼と出会えた。
まだ、彼の影の部分はわからない。
いつか彼の影の部分を見せてもらえたとき、彼を優しく抱きしめてあげたいと思うのだった。
凍える朝
「うぅー、寒い」
この冬一番。と思えるほど、凍える朝。
仕事が休みなら、一日中ベッドで過ごすのになぁ。とため息を吐きながら、しぶしぶベッドから起き上がる。
「こんなとき、彼女がいたら、優しく起こしてくれたりするのかなぁ」
それなら、すぐに起きられるのに。
「でも、彼女は当分できそうにないし」
明日からは、朝、タイマーで暖房を着けようと思うのだった。
秘密の標本
僕には、誰にも言えない趣味がある。
それは、誰にも見つからないように、部屋の中に隠してある、秘密の標本。
秘密の標本。とは言っても、中身は珍しいものではなく、蝶の標本なんだけどね。
前に、付き合っていた彼女に標本を見つけられ
「何これ、気持ち悪い」
と言われてから隠すようになった、それ。
僕はキレイだと思うんだけどな。
いつか、堂々と標本を見せられる相手に出会えたらな。と、その時のことを想像して、虚しくなるのだった。
friends 予感 秋風🍂 無人島に行くならば 秘密の箱 揺れる羽根 終わらない問い 消えない焔 おもてなし tiny love です。
風邪を引きました。
みなさまもご自愛ください。
friends
friends。それは、私を支え、鼓舞してくれる存在。
困っているときや悩んでいるとき、話を聞いて、アドバイスをくれる。
同じことの繰り返しの毎日に、つまらなさを感じているとき、みんなの頑張りを聞いて、自分も頑張るぞ。と思わせてくれる。
お互いの生活に精一杯で、なかなか会えなくても、みんなも頑張ってるだろうし、頑張らないと。と思える。
そんな大切な私のfriends。
いつまでも仲良くしてほしいな。と思っている。
予感
胸に芽生えた小さな予感。
ハズレてたら恥ずかしいけど、好きな人と目が合った瞬間、目を逸らされたけど、その頬が紅く染まっていた気がする。
もしかしたら、彼も私を?
どうかどうか、この予感が当たっていますように。
秋風🍂
赤や黄色に色づき始めた木の葉が、秋風🍂に吹かれ、くるくると舞い踊っている。
「風が冷たいね」
「そうだね。秋が深まった気がするよ」
あなたと街を歩いていると、イヤでも季節の移り変わりを感じる、寒さに遭遇する。
「こんなに寒いなら、歩きじゃなく、車の方が良かったかな」
あまりの寒さに思わず嘆くと
「寒いならこうすればいいでしょ」
あなたは私の手をキュッとつなぐ。
「それに、歩きも悪い事ばかりじゃないよ。いい香りがするし」
「いい香り?」
そう言われ、感じたのは
「金木犀だ」
金木犀の香り。
「車での移動じゃ、感じられなかったでしょ」
「うん」
外を歩くのは寒い時期だけれど、つないだ手の温もりと、金木犀のいい香りに、歩くのも悪くないかも。と思うのだった。
無人島に行くならば
「もし、無人島に行くならば、何を持って行く?」
よくある質問だなぁ。と思いながら、向かいに座り雑誌を広げるキミの質問の答えを考える。
「そうだなぁ」
テーブルに肘をつき、考えて出した答えが
「キミ」
だった。
「え?私?」
予想外だったのか、驚くキミに頷くと
「何で?」
不思議そうな顔をする。
「だって私、キャンプとかしたことないし、一緒に行っても役に立たないと思うよ」
困惑するキミに
「キミと一緒なら、どんな困難も乗り越えていけそうな気がするんだ」
笑いかけると
「うん」
キミはうれしそうに笑うのだった。
秘密の箱
実家の押入れの奥にしまい込まれた、鍵のついた秘密の箱。誰が置いたか、中身が何かはわからない。
「どうしよう、これ」
みんなに聞いてみてもいいが、鍵がかけられているし、誰にも知られたくないのかもしれない。
「そのままにしておくか」
箱があったことは誰にも知らせず、元の場所にそっとしまう。
その箱が自分のものだと気付くのは、デスクの奥から何かの鍵を見つけたときだった。
揺れる羽根
キミの耳元で揺れる羽根。
僕がプレゼントしたピアス。
「良かった。やっぱり似合うね」
「そう?良かった。あなたからのプレゼントだし、私もこのピアス、すごくかわいくて気に入っちゃった」
ふふっと笑うキミの笑顔に
「一緒にいないときでも、僕を身近に感じてほしくて」
と、プレゼントした理由は、口が裂けても言えないのだった。
終わらない問い
どんなに考えても、僕には全然わからない。
「見てみて。すっごくかわいい」
「ホントだ。いいなぁ、私も欲しい」
と、女子たちの間で人気になっている、あれのかわいさが。
「この目がかわいいよね」
「口もかわいいよ」
女子たちの会話に聞き耳を立ててみても、ちっとも良さがわからない。
「終わらない問いを、考えてもムダか」
僕が女子の心を理解できる日は来るのだろうか。とため息をこぼすのだった。
消えない焔
「思い切って、告白しよう」
長く続いた片思い。友だちとしてそばにいるのも心地が良いけど、キミの隣に誰かが寄り添う姿は見たくない。
「ごめんなさい。って言われるのも怖いし、そばにいられなくなるのも辛いな。でも…」
僕にだって、チャンスはある。そう信じて想いを伝える前に、キミが男の人と手をつないで歩いているのを見てしまった。
「…どうしよう」
伝えようと思ったのに、伝えられなかった僕の想い。消えない焔をどう鎮めようかと、思い悩むのだった。
おもてなし
「明日は彼女とお家デート。どんなおもてなしをしようかな」
と考えながら、街を歩く。
「クッキー、マドレーヌ、ドーナツ。何を買おうかな」
彼女が好きなものは…と悩みながら、する買い物。
彼女が美味しいと笑ってくれることを想像しながら、買い物を楽しむのだった。
tiny love
「はい、どうぞ」
と、ご飯を出すと、勢いよくご飯を食べ始める。
そして、食べ終わると
「ニャッ」
とうれしそうな顔をする…ように見える。
僕が毎日感じるtiny love。
あまりにもかわいくて、ご飯の回数を増やそうと思うけれど、健康を考え、ぐっと我慢するのだった。
愛−恋=? 消えた星図 砂時計の音 光と霧の狭間で 君が紡ぐ歌 です。
お題が難しくて、なかなか書けませんが、なんとかゆっくりでも頑張ります。
よろしくお願いします。
愛−恋=?
「ねえねえ、愛−恋って何だと思う?」
「…は?」
カフェでキミとくつろいでいると、そんなことを聞かれる。
「何それ、どんな質問?」
何故そんなことを?と不思議に思って聞いてみると
「この雑誌に書いてあるから」
と、雑誌のページを開いてみせる。
「ああ、これね」
見てみると、あなたの考える愛−恋=?と書いてあるけど、答えを募集しているようで、正解のようなものはない。
「…なんだろうね」
愛−恋の答えを考えてみるが
「愛−恋か…」
答えは出ない。が、それでも何とか考えて、出した答えは…。
「ま、強いて言うならなんだけど」
「うん」
「俺の考える愛−恋は、夫婦かな」
「夫婦?」
「そう。キミを愛する気持ち、愛情から恋する気持ち、恋心がなくなったとき、それは、夫婦になったときかなって」
「…なるほど」
正直、愛−恋=?の正解はわからない。
けど、いつか自分の出した答えに、キミと辿り着きたいな。と思うのだった。
消えた星図
「ない、ない」
星空を観察しようと思い用意しておいたのに
「ない、星図がない」
テーブルに出しておいた星図がない。
「どこにいったんだ」
テーブルから落ちたのか。と、テーブルの下を見たり、窓が開いているので、風で飛んだかな。と周りを探すけど、やっぱりない。
「星図を見ながら星空を眺めたかったのになぁ」
見つからないなら仕方ない。と外に出ると、先客がいた。
「あ、テーブルから消えた星図」
探していた星図を、先客が持っている。
「僕がなかなか来ないから、早く来るように星図を持って先に来たの?」
優しく頭を撫でると、先客、僕の愛犬は、うれしそうに尻尾をパタパタと振る。
「待たせてごめんね」
愛犬が咥えていた星図を取り夜空を見上げる。
「うわー、キレイな星空」
愛犬の隣に座り、星図を見ながら星を観察したのだった。
砂時計の音
砂時計をひっくり返すと、サラサラと砂時計の音が聞こえる。
同じ速さで落ちていく砂。それを眺めていると、穏やかな気持ちになる。
「なに見てるの?」
と、そこに、カップを2つ持った彼が現れる。
「はい、コーヒー」
「ありがとう」
カップを砂時計の隣に置くと、彼は私の隣に座る。
「砂時計を見てたのか」
「うん」
「いいよな、砂時計」
「え?」
「俺たちもこんな風に、足並み揃えて穏やかに過ごしていこうな」
「うん」
彼に微笑むと、彼は私の髪を優しく撫でる。
髪を撫でられる心地よさを感じながら、砂時計を眺めたのだった。
光と霧の狭間で
「いってきます」
玄関のドアを開けると
「うわっ、すごい霧」
辺りが少ししか見えないくらい、深い霧がかかっていた。
「運転、気をつけなきゃ」
と、ふと空を見上げると、光と霧の狭間で太陽の光がぼんやりと見える。
「いい天気になりそうだな」
今日は晴れる。そう思うだけで、心まで晴れ晴れするようだ。
「よし、行くか」
見えづらい周りを気にしながら、ウキウキ気分で、少しずつ車を発進させたのだった。
君が紡ぐ歌
「〜〜〜」
部屋でコーヒーを飲んでいると、ベランダで洗濯物を干している、君の鼻歌が聞こえる。
「何だか、楽しそうだな」
家事をする。って大変なのに。そう思い
「何かいい事でもあった?」
洗濯物を干し終え、部屋に入って来た君に声をかけると
「いい事?…特にないかな」
と答えられる。
「え?そうなの?洗濯物干しながら、鼻歌を歌ってたのに?」
「あれ?そうだった?いいお天気だから、洗濯物乾きそうだなぁ。って思いながら干してたから、自然に出ちゃったのかも」
そう言って、君はふふっと笑う。
「なるほど、そうなんだね」
君が紡ぐ歌。それは、君がうれしいと感じるときに自然と出る、幸せの証なのかもしれない。
未知の交差点 どこまでも LaLaLa GoodBye 梨 です。
未知の交差点
「ふふっ」
キミと、お家デートと称してのんびりしていると、キミが急に笑い出す。
「どうしたの?何か面白い記事でもあった?」
ソファに座り、テレビゲームをしている僕の隣で雑誌を読んでいるキミ。何か面白い記事でも載っていたのだろうか。と思って聞いてみると
「ううん、そうじゃなくて」
キミは雑誌をパタンと閉じ
「あなたと出会えて幸せだな。って思って」
と、言う。
「え?」
その言葉に、ゲームを中断して振り向くと
「だって、それぞれが違うことしてるのに、一緒にいられるだけでいい。そう思えるあなたと出会えて、私ってば幸せ者でしょ」
ふわっと微笑む。
「歩いてきた道が少しでも違ったら、出会わなかったかも。って思うと、余計に幸せを感じるよ」
幸せそうに笑顔を向けるキミに
「そうだね。でもさ、先の見えない分かれ道。未知の交差点に何度ぶつかっても、俺たちならきっと、同じ場所で出会えたと思うよ。赤い糸に導かれてさ」
微笑むと
「…うん」
うれしそうに、抱きついてくる。
「大好きだよ。ずっと一緒にいようね」
僕はキミの髪に、そっとキスしたのだった。
どこまでも
小さな音が、大きい音のように響く薄暗い場所。お化け屋敷に、キミと来ていた。
「お化け屋敷。初めて来たけど、中って結構暗いんだね」
「………」
「歩く速さ、これくらいでいいかな」
「………」
お化け屋敷に行きたい。とキミが言ったのに、怖いのか、僕の腕にギュッとしがみつき、何も話さない。
「先が見えない。って、怖いし不安だよね。けど大丈夫だよ」
背中をポンと叩くと
「あなたが守ってくれるから?」
キミは僕を見上げる。
「ううん、そうじゃない」
「え?」
「僕とキミが一緒だから大丈夫。ってこと。僕は、キミとならどんなことでも乗り越えられる。そう思ってるから」
「…うん」
うれしいのか、キミがしがみついていた腕に力が込められたのを感じる。
「怖いことは変わらないだろうけど、おびえずに進もう」
ゆっくりでいい。目の前にある、何が起こるかわからない暗い道を、どこまでもキミと一緒に歩いて行きたい。そう思うのだった。
LaLaLa GoodBye
「…はぁ」
雲一つない青空の下を、僕は、今にも泣き出しそうな心を抱えたまま歩いていた。
「どうしてだろ」
どうして、別れようって言われたんだろう。
自分の何がいけなかったか。キミは言っていたかもしれないけど、ショックを受けた僕には届かない。
「はぁ」
もう一度ため息を吐く。
「落ち込んでても仕方ないんだよな」
いくらため息を吐いても、落ち込んでも、別れた。という事実は変わらない。
「LaLaLa GoodBye、大好きだったキミ。大好きだったけど、僕とは運命じゃなかったんだね」
と、前向きになれるほど、僕は強くないから。
だから今は、今だけは泣いてもいいよ。
そして、心が晴れたら前を向こう。
太陽のあたたかさに励まされ、僕は涙を流すのだった。
梨
「はい、どうぞ」
「え?」
振り向いた僕の前に差し出されたのは、みずみずしい梨。
「あ、ありがとう」
見ていたスマホの画面を閉じ受け取ると、口に入れる。
「ん、甘くて美味い」
シャクシャクと音を立て、口いっぱいに広がる甘みを堪能していると、にこにこしているキミが目に入る。
「美味いね、この梨」
「でしょ。この前食べたとき美味しかったから、あなたにも食べてほしいな。って思ったの」
と、何でもないことのように言うキミに
「そっか、ありがとう」
何でもないことのように僕はお礼を言ったけれど
自分が美味しいと思ったものを僕にも。
と思ってくれたキミと、この先の未来を共にしたい。そう思うのだった。