愛−恋=?  消えた星図  砂時計の音 光と霧の狭間で 君が紡ぐ歌  です。
お題が難しくて、なかなか書けませんが、なんとかゆっくりでも頑張ります。
よろしくお願いします。
愛−恋=?
「ねえねえ、愛−恋って何だと思う?」
「…は?」
カフェでキミとくつろいでいると、そんなことを聞かれる。
「何それ、どんな質問?」
何故そんなことを?と不思議に思って聞いてみると
「この雑誌に書いてあるから」
と、雑誌のページを開いてみせる。
「ああ、これね」
見てみると、あなたの考える愛−恋=?と書いてあるけど、答えを募集しているようで、正解のようなものはない。
「…なんだろうね」
愛−恋の答えを考えてみるが
「愛−恋か…」
答えは出ない。が、それでも何とか考えて、出した答えは…。
「ま、強いて言うならなんだけど」
「うん」
「俺の考える愛−恋は、夫婦かな」
「夫婦?」
「そう。キミを愛する気持ち、愛情から恋する気持ち、恋心がなくなったとき、それは、夫婦になったときかなって」
「…なるほど」
正直、愛−恋=?の正解はわからない。
けど、いつか自分の出した答えに、キミと辿り着きたいな。と思うのだった。
消えた星図
「ない、ない」
星空を観察しようと思い用意しておいたのに
「ない、星図がない」
テーブルに出しておいた星図がない。
「どこにいったんだ」
テーブルから落ちたのか。と、テーブルの下を見たり、窓が開いているので、風で飛んだかな。と周りを探すけど、やっぱりない。
「星図を見ながら星空を眺めたかったのになぁ」
見つからないなら仕方ない。と外に出ると、先客がいた。
「あ、テーブルから消えた星図」
探していた星図を、先客が持っている。
「僕がなかなか来ないから、早く来るように星図を持って先に来たの?」
優しく頭を撫でると、先客、僕の愛犬は、うれしそうに尻尾をパタパタと振る。
「待たせてごめんね」
愛犬が咥えていた星図を取り夜空を見上げる。
「うわー、キレイな星空」
愛犬の隣に座り、星図を見ながら星を観察したのだった。
砂時計の音
砂時計をひっくり返すと、サラサラと砂時計の音が聞こえる。
同じ速さで落ちていく砂。それを眺めていると、穏やかな気持ちになる。
「なに見てるの?」
と、そこに、カップを2つ持った彼が現れる。
「はい、コーヒー」
「ありがとう」
 カップを砂時計の隣に置くと、彼は私の隣に座る。
「砂時計を見てたのか」
「うん」
「いいよな、砂時計」
「え?」
「俺たちもこんな風に、足並み揃えて穏やかに過ごしていこうな」
「うん」
彼に微笑むと、彼は私の髪を優しく撫でる。
髪を撫でられる心地よさを感じながら、砂時計を眺めたのだった。
光と霧の狭間で
「いってきます」
玄関のドアを開けると
「うわっ、すごい霧」
辺りが少ししか見えないくらい、深い霧がかかっていた。
「運転、気をつけなきゃ」
と、ふと空を見上げると、光と霧の狭間で太陽の光がぼんやりと見える。
「いい天気になりそうだな」
今日は晴れる。そう思うだけで、心まで晴れ晴れするようだ。
「よし、行くか」
見えづらい周りを気にしながら、ウキウキ気分で、少しずつ車を発進させたのだった。
君が紡ぐ歌
「〜〜〜」
部屋でコーヒーを飲んでいると、ベランダで洗濯物を干している、君の鼻歌が聞こえる。
「何だか、楽しそうだな」
家事をする。って大変なのに。そう思い
「何かいい事でもあった?」
洗濯物を干し終え、部屋に入って来た君に声をかけると
「いい事?…特にないかな」
と答えられる。
「え?そうなの?洗濯物干しながら、鼻歌を歌ってたのに?」
「あれ?そうだった?いいお天気だから、洗濯物乾きそうだなぁ。って思いながら干してたから、自然に出ちゃったのかも」
そう言って、君はふふっと笑う。
「なるほど、そうなんだね」
君が紡ぐ歌。それは、君がうれしいと感じるときに自然と出る、幸せの証なのかもしれない。
10/24/2025, 9:21:16 AM