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11/18/2024, 9:46:16 AM

はなればなれ と冬になったら です。

はなればなれ

会社から、出向するように。との辞令が出て、単身赴任することになった。
共働きで、家事も分担してたから、一人暮らしに不安はなかった。
なのに、自分で作る料理は何か一味足りないし、洗濯物もふわふわしてない。
キミとはなればなれになって、どれほどキミが僕を支えてくれているかを思い知った。
「早く、キミに会って感謝を伝えたい」
次の休みには、家に帰ろうと思うのだった。


冬になったら

「冬になったら、どこに行こうか」
キミと2人で旅行雑誌を見ながら、旅行の計画を立てる。
「そうだなあ。秋は紅葉のキレイな所にしたから、冬は雪景色を見に行こうか」
「いいね。それじゃ…」
雑誌をパラパラとめくりながら、候補を挙げる。
「すごい雪だね」
「うん、この辺では見られないね」
高く積み上がった雪の写真を見ながら
「紅葉もそうだけどさ、四季があるからこその景色が見れる。っていいよね」
「そうだね。これからも、その季節にしか見れないもの、できないことを堪能していこう」
「うん」
これから来る季節。キミと一緒に過ごせることを楽しみに思うのだった。

11/16/2024, 9:59:23 AM

動画を見ていたときにオススメに出てきた子猫の動画。
試しに見てみると、小さくて、もふもふで、にゃ〜とかわいい声で鳴いている。
「かわいいなぁ」
癒されるなぁ。と見ていてふと思う。
「あれ、子猫って…」
そうか。キミみたいなんだ。
小さくて、ふわふわで、俺を見上げてかわいい笑顔を見せてくれる。
「電話しよ」
キミの声が聞きたくなり、電話をかけるのだった。

11/15/2024, 9:57:03 AM

秋風に吹かれ、紅葉した木々の葉が舞う中
キミと並んで家路を歩く。
「朝晩、寒くなったよね」
「そうだね」
「寒いのイヤだなぁ」
上着をギュッと握りしめ、キミは身を縮こませる。
「俺も寒いのはキライだなぁ。でもさ、寒いのを言い訳に、手を繋げるのは嬉しいかな」
俺はキミの手を取り、ギュッと握るのだった。

11/14/2024, 9:36:18 AM

「また会いましょう」
手を振って別れたあの日から、何年もの月日が流れた。
みんなそれぞれに日々の生活が忙しく、何の連絡も取らないし、来ない。
それでも、偶然どこかで会えば、話が弾む。
友達っていいな。って思う。

11/13/2024, 8:43:24 AM

1つ前の飛べない翼と、今回のスリルです。
よろしくお願いします。


飛べない翼

「ただいま」
玄関を開けると、電気は点いているのに、人の気配が感じられないほど物音がしなかった。
「あれ?」
いつもならテレビが点いているのに。と、不思議に思いながら部屋に上がると、膝を抱え俯いているキミがいた。
「どうしたの?何かあった?」
心配になり近寄ると
「…仕事でミスしちゃって。上司に怒られたの」
ゆっくり顔を上げ、理由を話してくれたキミの目は、赤く腫れていた。
「そう、上司に…」
慰めるように髪を撫でると
「でも、怒られても仕方ないの。私が悪かったわけだし」
また、俯いてしまう。
「そっか」
自信を無くし、傷ついているキミの翼。飛べない翼が、また大空で羽ばたけるように、僕はキミを優しく抱きしめたのだった。

スリル

「うわー」
思わず出た大声に
「なに、どうしたの?」
隣で寝ていたキミが目を覚ます。
「ヤバい。出る時間過ぎてる」
目覚まし時計を見せながらそう言うと
「え…」
目を見開き、キミは固まる。
「と、とにかく急ごう」
僕がベッドを下りると
「う、うん」
我に返り、キミも後に続いた。

「ごめんね、起きられなくて」
駅に2人で向かっている途中、キミに謝られる。
「何言ってんの。僕も起きられなかったし、お互い様でしょ」
キミに笑顔を向けると、笑顔で頷かれた。
「それにしても、お互いに朝は弱い。って言ったけど、2人して目覚ましで起きられないなんてね」
笑いながら肩を竦めるキミに
「キミと一緒なら、楽しい毎日が過ごせそう。って言ったけど、こんなスリルはいらないね」
明日から、目覚ましを増やすことを告げたのだった。

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