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4/7/2026, 11:21:47 AM

#沈む夕日

―――

「夕日がきれいですね」

鮮やかな茜を映す海へ、そう語りかける

”幸い人影が見えないから、変な人扱いされなくて済む“
...と、寂れ始めたことへの現実逃避も少々

ザリっと音を立てながら歩き出せば
頬を撫でる潮風が心地良かった

まぁ、前と違って
片手が冷えてしまうのが、困りものだけれど

手袋のない片手を見つめ、
貴方がこの手を握ることもないのに
「馬鹿だなぁ」と他人事のように笑った

少しして、満足して
くるりと向きを変えて、石垣の方へ足を向けた

背後の空が、答えを出してくれる訳もなく
そのまま、茜は沈んでいってしまった

4/6/2026, 11:34:58 AM

#君の目を見つめると

―――

嗚呼、届かないのだと思い知らされる

私がどれだけ見つめても
覗いた瞳に、私が映ることは無い

君は何時だって、
君にしか見えない様な何かを見詰めている

それが悔しくて、悔しくて





















どうしようもなく愛おしくて
そんな私に、嫌気が差した

4/5/2026, 12:32:57 PM

#星空の下で

―――

春の季節に見上げると
夜の帳に思い出すことがある

「あれが、他の星座をみつける目印になるんだ」

その言葉を皮切りに、その日その日の説明を始める

...今だから、正直に言うと
星には、あまり興味がなかった

君が、好きだって話すから

肌寒い河川の芝生に、二人
何度も何度も、君の話を聞きながら
星を映す瞳を見るのが、ただ好きだっただけ

...そうして過ごしていたからか
普通の人より、何時の間にか星に詳しくなってしまった

理科の点数が少し上がって、よく君が誇らしげにしてたっけ。

でも、僕にはそんなの、どうでもよかったんだ

ただ、星を君と眺めて居られれば、それで
...それだけで、良かったのに

今では、僕が君を見上げるだけ

話してくれた目印も、君を見つける上では一つも役に立たない。

こんなに覚えられたのに、教えてもらえたのに

一番見ていたかった星を見つけられないなんて、なんて言う皮肉だろう

何度笑っただろう、何度空が歪んだだろう

そんな夜には決まって「嗚呼、逆だったら」と、思う

そうしたら君は





















僕を探す為に、空を見てくれたかもしれないのに


4/3/2026, 12:02:55 PM

#1つだけ

―――

一つだけ、お願いがあるんだ
なぁに、実に簡単なことだ


幸せになってくれ


そう、たったこれだけ
...驚いた顔をしているね

もっと酷いことを願われると思ったのかな
ははっ、期待に応えられなくてごめんね

...いや、本当だよ
本当にただ、幸せになって欲しいだけさ

結婚して、子供を...って
今はこれだけじゃないよね

うん、そうそう
見つけてくれたらいいよ

君なりの形を探して
幸せになって






















そうして、思い出せば良い
”幸せ“と聞く度に、僕の顔を

そうすれば、僕の不幸も
少しは幸せになれるから

4/2/2026, 11:37:32 AM

#大切なもの

―――

忙しなくて
当たり前に消化されていく日常

先なんて分からないし
なんて事ない日々だけれど

この繋いだ手だけ
これだけは
離さずにいたい



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