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#星空の下で

―――

春の季節に見上げると
夜の帳に思い出すことがある

「あれが、他の星座をみつける目印になるんだ」

その言葉を皮切りに、その日その日の説明を始める

...今だから、正直に言うと
星には、あまり興味がなかった

君が、好きだって話すから

肌寒い河川の芝生に、二人
何度も何度も、君の話を聞きながら
星を映す瞳を見るのが、ただ好きだっただけ

...そうして過ごしていたからか
普通の人より、何時の間にか星に詳しくなってしまった

理科の点数が少し上がって、よく君が誇らしげにしてたっけ。

でも、僕にはそんなの、どうでもよかったんだ

ただ、星を君と眺めて居られれば、それで
...それだけで、良かったのに

今では、僕が君を見上げるだけ

話してくれた目印も、君を見つける上では一つも役に立たない。

こんなに覚えられたのに、教えてもらえたのに

一番見ていたかった星を見つけられないなんて、なんて言う皮肉だろう

何度笑っただろう、何度空が歪んだだろう

そんな夜には決まって「嗚呼、逆だったら」と、思う

そうしたら君は





















僕を探す為に、空を見てくれたかもしれないのに


4/5/2026, 12:32:57 PM