#この世界は
最初から、光なんてなかった
心の埋め方が分からなくて
ただ縫って、繋いで
そうして自分のモノにするしかなかった
それも一時的で
飢えては縫って、飢えては縫って
ダメだと知った頃には、何もかも縫い目でぐしゃぐしゃで
ただ、終わりにして欲しいと
神様に縋るしかなかった
…そんな時、彼に出逢った
出会いは決して
良いとは言えないのかもしれないけれど
私にとっては、最良だったと思う
今にも解けてしまいそうなソレを
彼は乱雑に、でも何処か優しく引っ張り直してくれた
いるかも分からない神様とじゃない
彼と、私。二人の誓いを、忘れず叶えに来てくれた
…この世界は、私に光を差してはくれなかった
でも私には
光なんて要らなかった
一緒に闇を歩いてくれる、彼さえ居ればいい
彼は私の信じた
神様なんかじゃないけれど
私と彼、彼と私。それで良いって教えてくれた
きっと、彼を私のモノにはできないれけど
彼のモノになら、なっていいと思えたから
夜の闇に、手を繋いで、私と彼は飛び出した
―――天使に魅入った、とある魔女のお話
※勝手な解釈を込めた二次創作でした
#どうして
出逢わなければ良かった。
そうしたら
そうなっていたのなら―――
...そこまで行って、思考をくしゃりと丸めた
こうして残った虚しさを
少しでも吐き出そうと息をする
...広げては丸め、それを広げてはまた丸め
結局捨てる事も何も出来ずに。
もう何度悩んだ事だろう
...あの時、君が声を出してくれなかったら
きっと僕は、君の事を目にも留めなくて
こうして、生きていないけれど
今になって、悩んでしまうのは
もう、続けられないって
一緒に居られないって分かったから
やっぱり、苦しくて、苦しくて
...ねぇ、君はどう思う?
君も、同じ気持ちかな?
ねぇ―――
「みーちゃん...」
そうして名前を呼びながら
横たわる猫のみーちゃんを、そっと撫でる
宣告された事と、今の体調を合わせても
もうきっと
みーちゃんとは長く居られない
だからこそ、少し思ってしまった
こんなに虚しいのなら
こんなに、別れが苦しいなら
いっそ、出逢わなければ...と
でも、ふと我に返って
弱々しくも、手にすり寄ってきたこの子を見て
苦しかった事より、嬉しい事の方が多く浮かんできて
どっちなのか、分からないけれど
毎回毎回
涙が溢れてくる
それでも、僕はその度に涙を拭う
どうしてって問いかけても
君は僕を置いて逝ってしまうけど
君が最初、僕に笑顔を見せてくれたように
僕は最後に
君に笑顔を見せたいから
#夢を見てたい
もし、変えることが出来るなら
もし、別の未来が作れるのなら
…もし、望んで良いのなら
……現実には、叶わないから
私は、彼との先を想いたい
ただ、叶わないけど、幸せな
そんな、夢を見ていたい
#ずっとこのまま
青々とした木々が、音をたて夜風に揺れる
何処からか、ホーッとフクロウの声も聞こえる
「...今宵は、月が綺麗だな」
男が、問いかける
言うように、空には満月が浮かんでいる
「...いや、今宵”も“か」
自傷的に笑いながら、
男は空から視線を移す
「まぁ我にとっては、それが当たり前だったのだが」
まるで愛おしいと言うように
男は、視線の先の彼女を撫でる
「文字通り、お前が毎日のように言いに来るからな」
顔色一つ変わらぬ彼女を見たあとに
男は顔をふと、伏せる
「お陰で毎日眺める癖ができてしまった」
全く困ったものだ
...と、形だけの溜息混じりを。
「......だが、やはりお前からの言葉も聞きたいものだな」
男は彼女から手を離し
代わりに、サイドテーブルに手を伸ばす
「我だけが一方的に言うなんて、不公平だろう」
彼女は、何も言わない
男はそれに眉を顰め、今度こそ溜息を零す
「...まぁ、良い。目を覚ました時には、嫌になるほど聞かせてくれるのだろう?」
男は、彼女の手を握る
丁寧に、割れ物を扱うように
「その為にこの我、我が直々にそちらへ行ってやるんだ」
手を握るのは逆の手で
男は先程手にした物を力ずよく握る
「...ついでに、もう時間も残っていなかったからな。精々我に感謝するがいい」
もう一度、男が満月を見る
「...では、行くぞ―――
再び赤き月の下で、ユカイに踊ろうぞ」
そうして男は、自身の胸に刃物を突き刺した。
これは、もしもの話である
何処かの二人の
不可能に近い可能性を考えた作者の、妄言である
その後の解釈は、皆様次第である
言うまでもないとは思いますが、原作とは無関係である
#20歳
もう戻れないんだと思って
進むしかないのだと思って
実感が湧くような
湧かないような
そんな、心の狭間
子供の終わりで
大人の初まり
...その時、私は何を思うだろう
その頃には、大人へのイメージも固まってたりするのかな
その先も生きていける様な、何かを見つけられるのかな
それとも、今と殆ど変わらないのだろうか
心が、身体に置いていかれてしまうのだろうか
20歳にならないと分からないのに
私は偶に、そんな事を考えるようになった
...これは、成長してるのかな?