NotNoName

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5/29/2024, 11:41:37 PM

「ごめんね パジャマは持ち帰るよ ありがとう!!!」

ホテル清掃中に部屋から回収しなければならないパジャマが見つからず探していたところ、そのような意味合いが英語で書かれているメモをテーブルの上に見つけた

そこにはこれで勘弁してくれと言わんばかりに百円にも満たない額の小銭も乱雑にメモの上に添えられていた

どうしてもパジャマが欲しい
→でも売ってなさそうだし買えなさそう…
→じゃあ盗むしかない
→でも黙ってやると後で色々と揉めそう…
→💡
→メッセージとお金を残せば言い訳になるはず!
→よし盗もう!

そんな思考回路が見えてきてなんだか笑えてきた すべて勝手な推測だが盗人のくせに微妙にナイーブな思考パートが挟まって完全には猛々しくはないのが余計に面白く感じる

そして盗んでおきながらごめんねという謝罪から始まり最後に駆け抜けるような感謝で〆るメッセージに二度笑った

まったく持ってヒドイやつだがどこか愛くるしさがある

おかげでメモと小銭だけで知らない誰かに親しみを覚える貴重な経験をさせてもらったよ ありがとう!!! ゆるさん

5/28/2024, 11:46:27 PM

犬も服を着る今の時代だから未来の人型ロボットも夏は半袖とか着るのだろうか SF映画で薄着のアンドロイドを見た記憶は一度もないがロボットに季節感を与えるのも人に近づく良い方法に思える

一番ロボットから遠い言い換えれば人間らしい服装はなんだろう やはりフォーマルよりカジュアルだろうか タンクトップにステテコを着たアンドロイドとか良い線だと思う

麦わら帽子とかも味が出る 冠婚葬祭にいなさそうな格好が良さそうだ 靴はなんだろう クロックス 便所サンダル辺りが妥当そうだ もはやとことんダサくすることが人間らしい気がしてきた

待てよ もしかしたら夏に現れるダサい人達はわざと人間に擬態する為にそうしているアンドロイドなのでは?流行を追えない人間ではなく本当は最先端のロボットなのでは?実は何かのプロジェクトが既に動き始めているのでは?

いややっぱりその線はやめとこう 僕もアンドロイドになる

5/28/2024, 10:12:44 AM

天国と地獄の原材料はなんだろう

人の感情だろうか 感情が物事を判別し価値付ける為のものだとしたら正と負の二つの方向性に対応する象徴的な二つの世界が創られるのは自然な流れのように思える

しかしなぜそのような世界を必要とするのだろう

生の目的作りだろうか それとも死の謎を説明する為か
はたまたそれらを利用し大衆を先導する為か
きっとそのすべてが必要とする理由に成りうるだろう

思えば死後について別の世界を使って説明することは原理的に解明不可能なものを原理的に解明不可能な概念で説明しているだけだがなぜそれがこんなにも力を持つのだろう

きっとそれは知り得ない死という未知の恐怖を誤魔化してなんとか和らげさせてくれるからなんだと思う

何もわからないよりはとりあえず仮設したもので言い換えられれば人はそれだけで少し安心する

だから天国も地獄も超常的な世界のようでその実態はとりあえずで傷口に貼る絆創膏のようなものなのかもしれない

もしくはそれよりも「痛いの痛いの飛んでけ」のようなある種のおまじないに近いものなのかもしれない

願うことでそういうことだとするようなものに

5/26/2024, 6:22:17 AM

その日は晴れと晴れの間を作るような短い雨が降った。
咄嗟に何かなかったかと鞄の中を探ると折り畳傘が見つかった。たしか数ヶ月前に使ったきりで奥に眠っていたそれはいつの間にか汚れていた。

数字が散りばめられた変わった柄に錆びた骨組み。人には見せられない物になったそれを恥を感じながら差し、いつもより早足で帰宅した。

水滴を払い玄関で傘をどこに置こうか考えたとき。目に映るその汚さに悲しみを憶えた。それが幼い頃に貰った母からの譲り物だということを思い出したからだ。今の自分では選ばない柄の訳がわかった。

この傘は何回雨を凌いできたのだろう。昔の記憶を重ねていくうちに母との思い出が浮かぶ。遠足の日に雨足が早まったときに一応と渡された。珍しい柄だと喜んでいた私を見て母も喜んでいた。

記憶が綺麗なほど目の前の汚れが私を責める。私は物を大切にできない。それは昔から母に指摘されてきたことだ。大人になった今でもそれは変わらなかった。変えられていなかった。大切な人からの物も大切にできない。

沈んだ意識がしばらく続いた後にふと外の雨音が聴こえなくなったことに気付いた。そうだもうしかたない。誰もいない玄関でごめんなさいと呟き折り畳んだ傘をゴミ箱へ捨てた。

薄情者は今も度々思い出す。あの短い雨が知らせたことを。

降り止まない通り雨。

5/25/2024, 8:07:10 AM

あの頃の私へ

世界五分前仮説によると君は非実在らしいけどどう思う?

なんか私に君の記憶があるだけでそれは君の実在の根拠にならないんだって。なんかインガセイ?ってのが当てにならないからそうなるみたい。

というか五分前じゃなくてこれは一秒とかでも成立するらしいよー。ん、じゃあ今こうして時間かけて文字を打ち込んでるけど「あの頃の私へ」って打ち込み始めた私も存在しないことになるじゃん。やば。

えーなんかヤだな。あ、今ヤだなってなったこの私も存在しなくなるじゃん。って今思った私も過去になるから存在しなくなるのか。めっちゃ存在消えるじゃん。やばやば。

てか過去の自分よりも実在してる今の私の方が変じゃね?だって今ってなった瞬間私は過去の存在になるから今の私の存在は、えっと、だから、えー、どういうこと?

もうわけわかんないからこの際実在してるかはどーでもいいから君も一緒に考えてくんない?時間ってなんだと思う?そもそも私達って同じ人間なのかな?

あ、ごめん。こうなるとは思ってなくてベイブレードに夢中な頃の私に話しかけちゃった。やっぱさっきまでの話は忘れて。え、うん、ドラグーンの左回転かっこいいよね。

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