シウマイ弁当

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9/10/2024, 10:55:25 PM

チャレンジ52(喪失感)
先日、いとこから電話があった。
 もう3回忌だから、おふくろの法事、やろうと思って。あんまり人は呼ばないけど。  
いとこの母、つまり私の伯母は、96歳で亡くなった。いとこは長男にあたる。伯母は90歳頃までは自活していたが、最後は体が弱り、老衰で亡くなった。いとこは仕事のかたわら、母親の世話をした。それでも喪失感は強く、葬儀の3ヶ月後に体を壊した。
やれるだけのことをしたから悔いはない、と語っていたが、彼の悲しみは、やはり強かったのだ。親を亡くすことはつらい。いまも喪失感を感じるかもしれない。法事をすることで、悲しみが鎮まることを願う。

9/9/2024, 7:49:37 PM

チャレンジ51(世界に一つだけ)
独自性のあるものを生み出すには、先人の作品から学ぶ必要がある。何度も失敗し、練習を繰り返す中で、ふと新しいものが生まれる。世界に一つだけの作品は、いきなりは生まれない。いま使っているスマホの文字入力機能も、研究と改良の末に生まれたはずだ。
 特に努力しないでも「個性的」なのは、幼い子供たちだ。他人の評価を気にしない。好きなことをする。子供の落書きの奔放な線を見て、世界に一つだけの表現を感じるのは私だけだろうか。

9/8/2024, 12:25:06 PM

チャレンジ50(胸の鼓動)
高校時代、好きな歌手のコンサートに行くことになった。チケットを予約し、当日を待つ。時間の経つのが、とても遅く感じられる。胸の鼓動が、日に日に高まる。あの人に会える。楽曲を聞くと励まされ、慰められる。一言でいいから、応援している気持ちを伝えたい。
当日、会場に向かうバスの窓から空を見ていた。あの人と同じ空の下にいる自分は幸福だ。また、胸が熱くなった。ドキドキした期待と、夢見ているような幸福感。
あの時の自分は若かった。そう言ってしまえば、それで終わりだ。胸の鼓動を感じ、何かに共感できる。しなやかな感受性を、私は失いつつある。

9/7/2024, 12:17:57 PM

チャレンジ49(踊るように)
踊るように喜び 踊るように友を迎え
踊るように 空に手を伸ばしたい
踊るように飛び跳ねる
悲しみを燃やしつくすように

足がふらついて、踊るように転ぶ
老化の始まり
これだけは、ご勘弁を

9/7/2024, 1:48:17 AM

チャレンジ48(時を告げる)
以前住んでいた街では、夕方5時と夜9時に防災無線のチャイムが鳴っていた。夕方は定番の、夕やけこやけ。夜はヴェルナーの野ばらだった。夜のチャイムの理由が分からない。子供を寝かしつける時間ということだろうか。
夕方といえば、工場地域のサイレンも忘れられない。仕事終わりの午後5時。ほっとするような、お疲れ様の言葉が似合うサイレンである。

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