シウマイ弁当

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チャレンジ50(胸の鼓動)
高校時代、好きな歌手のコンサートに行くことになった。チケットを予約し、当日を待つ。時間の経つのが、とても遅く感じられる。胸の鼓動が、日に日に高まる。あの人に会える。楽曲を聞くと励まされ、慰められる。一言でいいから、応援している気持ちを伝えたい。
当日、会場に向かうバスの窓から空を見ていた。あの人と同じ空の下にいる自分は幸福だ。また、胸が熱くなった。ドキドキした期待と、夢見ているような幸福感。
あの時の自分は若かった。そう言ってしまえば、それで終わりだ。胸の鼓動を感じ、何かに共感できる。しなやかな感受性を、私は失いつつある。

9/8/2024, 12:25:06 PM