【遠くの空へ】
引っ越し直後。
温水器から変な匂いがするので私は業者に連絡した。
業者「では今日の15時に伺います」
私「はーい」
─そして14時頃。
私「はいパーティーパーティーはいはい!」
トランプ「君が次の総理大臣だ!」
プーチン「世界平和バンザーイ!」
業者が来るまで時間があったので私は部屋で国家規模のパーティーを開催していた。
ところが、
ガチャ。
業者「ちわ~す。ちょっと早めに来ました」
え?
なぜか業者がフライングして到着した。
私「ちょっと今はマズイですよ。これからハリウッド俳優のショーと食事会があるのに、、、」
業者「うるさい。指図するな」
業者は私の制止を振り切って温水器にドリルで穴を空けた。
業者「あーやっぱり中にヘドロが溜まってますね。もう手遅れなので破壊するしかないですよ」
そう言うと業者はハンマーとドリルで温水器を破壊しだした。
物凄い爆音と異臭が部屋に立ち込める。
しゅーきんぺー「なんだこの騒ぎは?早く何とかしなさい」
私「アワワどうしたら」
トランプ「君には失望したよ。関税100%追加だ!」
私「ヒァーー」
プーチン「不愉快だ。日本に侵攻しよう」
私「ヒィィーーー」
業者「温水器を破壊したのはお客様の指示だったと会社に報告しときますね」
私「ちょっと待て」
私は業者を問い詰めようとしたが、業者は窓ガラスを割って外に飛び出した。
業者「あざしたー」
見るとヘリで遠くの空に消えていく業者の姿があった。
同時に温水器は爆発し、大国の要人が何人か天に召された。
私「空が近いな」
私は死期を語った。
『今日の教訓』
空き時間に大切な予定を入れるのは止めよう。
【ハッピーエンド】
私は親切な人。
会社の後輩と映画(推理もの)を見に来た私は早速親切心を発揮した。
「犯人は〇〇だよ!」
「あいつ死ぬよ」
事前に映画の情報を仕入れていた私は映画を見る上で必要な情報を不意に後輩に伝えた。
事前に内容を知っていれば安心して楽しめるという寸法だ。
後輩「え?ちょっと止めて下さい、、、」
後輩が何か言っているようだが気にしたら負けだ。
「ちなみに犯人の素性は☓☓で、この犯行を計画した動機は・・・」
「最後は・・・」
私はオチまで完璧に伝えた。
しかし後輩は体調が悪くなってきたらしく途中で映画館を出ていってしまった。
「まったく、途中退出なんてマナー違反にもほどがある」
その後私は後輩を追いかけ喫茶店に連れ込むと態度の悪さについて3時間ほど説教をした。
もちろん料金は後輩持ちだ。
私はできるだけ高い料理だけ注文した。
しめて11万2000円。
全部は食べられないので私は全ての料理を一口ずつ食べて後は残した。
「フー満足した」
喫茶店でことの一部始終を見ていた子供は言った。
「あいつ死ぬよ」
【勿忘草】
家電量販店にて。
私は洗濯機売り場でドラム式洗濯機の説明を受けていた。
店員「〜であるからにして。この機能でこの価格は実に驚異的で、しかもハンマーで叩いてもすぐには壊れない上に木製の〜」
店員のどうでもいい話を聞きつつ、私は気になっていたことを聞いた。
私「ここに子供が入らないようにと注意書きがありますが、じゃあ大人なら入ってもいいんですか?」
店員は適当に答えた。
店員「まぁ、そう書いてあるのなら入っても良さそうですね。知りませんけど」
それを聞いた私は素早く洗濯機の中に飛び込んだ。
私「うっひょ~。この狭さがたまんねぇぇぇーー」
ギチギチ。
今日のために子供の頃から体操教室に通ってきた甲斐があった。
私が充実感に満たされていると。
子供「ママ、何これ?」
子供がやって来た。まずい、余計なことはするなよ。
しかし私の願いは届かず、クソガキは洗濯機のドアを閉めるとスタートボタンを押した。
私「あああああああああぅあぅあうあぅあ」
しかし幸いなことにすぐに母親が駆けつけてきた。
母親「まあ、なんてこと!」
良かった。助かる。
母親「でもこの人ブサイクだし助けない方が世の中の為になるかも」
私「!!!!!!!!!!」
結局、良心の呵責に耐えられなくなった母親が隣にいた店員に事のあらましを伝え、洗濯機の停止ボタンを押したのは完全に手遅れになった後のことだった。
ちなみに店員はまだ洗濯機の説明を続けていた。
【ぬくもりの記憶】
会社にて。
高橋「あ、あ〜うまい!」
後輩の高橋は自分の机の上でお菓子を食い散らかしていた。
机の周辺はゴミ屋敷みたいになっている。
おそらくこれまで甘やかされてぬくぬく育ったのだろう。
私「高橋君。5Sって知ってる?」
高橋「え?ドSですか。先輩みたいな人のことでしょう?」
ピキッ。
私「いや、自分の机ぐらいは片付けようという話で」
高橋「ちなみに僕はSSS(トリプルエス)ですかね。戦力的に」
ピキッピキッ。
高橋「あっ。ちなみにSSSというのはスマホのガチャのレアリティのことですよ。無知な先輩は知らないと思いますが(笑)」
ピキッピキッピキッ。
私「あのな─」
高橋「あっ。危ない」
ドン。
不意に高橋が私を突き飛ばした。
後に分かったことだが、私の足元にてんとう虫がいたらしい。
私「ぐふぅ」
あり得ないくらい渾身の力で突き飛ばされた私はビルの壁を突き破り50メートル下に転落した。
即死だった。
その後、事情を聞かれた高橋は先輩が急に壁に激突したと証言した。
明らかに無理がある話だったが、高橋は私より100倍仕事が出来るので会社の方針で正当性が認められた。
【紅の記憶】
会社にて。
田中(社長の息子)「先輩!いいことを思いつきました」
私「なんだ?言ってみろ」
田中が発言した場合100%ロクなことにはならないが一応聞いてみた。
田中「最近熊がよく出没するので会社で避難訓練をしたらどうかと思いまして」
私「オフィスでそんなことをしても意味ないだろ。そもそも誰が熊役をするんだ?」
田中「私が飼っているものを使います」
私は驚愕した。
私「え?それはマズイだろ。死人を出す気か?そもそも会社に害獣を入れたことが外部に漏れたら大騒ぎになるだろうし」
田中「餌は毎日やっているので大丈夫です。それから当日は社屋を施錠するので外部に漏れる心配はありません。もし外に逃げ出す社員がいたら磔にして鉄の棒で記憶が消えるまで殴る予定です」
イかれてる。何としても止めないと。私は同僚や上司に相談した。
同僚「いや。大丈夫っしょ。お前心配しすぎ。俺筋トレしてるしヨユーだわ(笑)」
上司「君は頭が固いな。田中君ができると言ったらできるんだ。たかが熊だろう。やらないと殺すぞ」
なぜか同意は得られず避難訓練は強行された。
当日
社員1「ああああああ」ブシャー。
社員2「ヒェェェェェ」ブシャー。
熊によって10人ほどの社員がもてあそばれ天に召した。
すぐさま責任の所在が追及されたが、
田中「先輩にやれって言われました(言われてない)」
同僚「私は絶対に止めるべきだと言いました(言ってない)。熊って凄い力ですし怖いですよね」
上司「あんまり調子に乗っていると殺すぞと言ったんですが(言った)」
なぜか私が独断で行ったという結論になり無事警察に引き渡された。